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トリアリーレン化合物及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P190016073
整理番号 (NU-661)
掲載日 2019年5月24日
出願番号 特願2018-521145
出願日 平成29年6月2日(2017.6.2)
国際出願番号 JP2017020703
国際公開番号 WO2017209297
国際出願日 平成29年6月2日(2017.6.2)
国際公開日 平成29年12月7日(2017.12.7)
優先権データ
  • 特願2016-111353 (2016.6.2) JP
発明者
  • 伊丹 健一郎
  • 村上 慧
  • 古賀 義人
  • 金田 岳志
  • 齋藤 雄太朗
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 トリアリーレン化合物及びその製造方法 コモンズ
発明の概要 パラジウム触媒及び塩基の存在下に、
一般式(2):
(式省略)
[式中、R1及びR2は前記に同じである。Xはハロゲン原子を示す。]
で表される化合物を反応させることで、入手容易な化合物を用いて、温和な条件でトリアリーレン化合物を合成することができる。
従来技術、競合技術の概要

ベンゼンからオルト位に位置する2個の水素原子を取り除いたベンザインは大きく歪んだ三重結合を有しており、高い反応性を示す。このため、反応中間体として様々な有機合成に用いられてきており、例えば、海綿から単離されたテロメラーゼ阻害活性を有するDictyodendrin A、抗癌剤Ukrainの有効成分であるChelidonine等の他、トリアリーレン化合物等の合成にも用いられている。なかでも、トリアリーレン化合物(特にトリフェニレン化合物)は、有機EL材料、液晶材料等としても利用される有用な化合物である。

このように、ベンザインは有機合成化学において広く用いられてきた有用な化学種であるが、ベンザインは不安定な化合物であるため系中で発生させる必要がある。また、ベンザインの発生には強塩基、酸化剤等を使用したり、前駆体の事前に調製したりすることが必要であった。このため、適用可能な基質が制限されたり、前駆体調製により工程数が増加したりすることが問題とされてきた。

このため、上記のトリアリーレン化合物の合成においては、反応中間体であるベンザインをどのようにして発生させるかが鍵となっている。

例えば、ハロゲン化アリール化合物に強塩基を作用させることで、ハロゲンが脱離して強塩基を付加させることが知られている。この反応においては、強塩基がハロゲン原子のオルト位水素原子を脱プロトンすることでベンザインを発生させていることが知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、オルト位にシリル基を有するアリールトリフラートにフッ化テトラブチルアンモニウム(TBAF)を作用させることによっても、ベンザインが発生することも知られている(例えば、非特許文献2参照)。この反応においては、TBAFをアリールトリフラートに作用させることでシリル基が脱離し、トリフラート基のオルト位にカルバニオンを生成している。

産業上の利用分野

本発明は、トリアリーレン化合物及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(1):
【化1】
(省略)
[式中、R1及びR1'は水素原子、置換若しくは無置換アリール基、又は置換若しくは無置換ヘテロアリール基を示す。R2は置換若しくは無置換アリール基、又は置換若しくは無置換ヘテロアリール基を示す。R3は水素原子を示す。R'は置換若しくは無置換芳香族炭化水素環又は置換若しくは無置換複素芳香環を示す。R1とR3は結合し、環を形成してもよい。R1'とR3は結合し、環を形成してもよい。R2とR'は結合し、環を形成してもよい。]
で表される多環芳香族化合物の製造方法であって、
パラジウム触媒及び塩基の存在下に、
一般式(2):
【化2】
(省略)
[式中、R1及びR2は前記に同じである。Xはハロゲン原子を示す。]
で表される化合物を反応させる反応工程
を備える、製造方法。

【請求項2】
前記R1が水素原子、置換若しくは無置換フェニル基、置換若しくは無置換ナフチル基、又は置換若しくは無置換ベンゾチエニル基である、請求項1に記載の製造方法。

【請求項3】
前記R2が置換若しくは無置換フェニル基、置換若しくは無置換ナフチル基、又は置換若しくは無置換ベンゾチエニル基である、請求項1又は2に記載の製造方法。

【請求項4】
前記R’が置換若しくは無置換ベンゼン環、置換若しくは無置換ナフタレン環、又は置換若しくは無置換ベンゾチオフェン環である、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。

【請求項5】
前記反応工程において、配位子化合物を添加する、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。

【請求項6】
前記配位子化合物がホスフィン化合物である、請求項5に記載の製造方法。

【請求項7】
前記塩基がアルカリ金属炭酸塩又はアルカリ金属フッ化物塩である、請求項1~6のいずれかに記載の製造方法。

【請求項8】
前記反応工程において、カルボン酸を添加する、請求項1~7のいずれかに記載の製造方法。

【請求項9】
前記反応工程の後に、酸化剤の存在下に分子内環化反応を起こす工程を備える、請求項1~8のいずれかに記載の製造方法。

【請求項10】
一般式(1A1):
【化3】
(省略)
[式中、R1及びR1'は置換若しくは無置換アリール基、又は置換若しくは無置換ヘテロアリール基を示す。R2は置換若しくは無置換アリール基、又は置換若しくは無置換ヘテロアリール基を示す。R'は置換若しくは無置換芳香族炭化水素環又は置換若しくは無置換複素芳香環を示す。ただし、R1、R1’及びR2がいずれも無置換フェニル基であり、R’が4-(9,12-ジフェニルトリフェニル)-2,5-ジメチルフェニル基、4-(2,9,12-トリフェニルトリフェニル)-2,5-ジメチルフェニル基、又はトリフェニルフェニル基で置換されたベンゼンである化合物を除く。]
、一般式(1A2):
【化4】
(省略)
[式中、R2は置換若しくは無置換アリール基、又は置換若しくは無置換ヘテロアリール基を示す。R'は置換芳香族炭化水素環又は置換若しくは無置換複素芳香環を示す。ただし、R2が置換フェニル基でありR’が置換ベンゼン環である場合は、1,5-ビス[3-(9,9-ジメチル-9H-フルオレン-3-イル)フェニルトリフェニレン、7,7’-(1,5-トリフェニレンジイル)-ビスベンゾオキサゾール、1,12-ビス([1,1’:3’,1-ターフェニル]-3-イル)トリフェニレン、3,3’-(1-12-トリフェニレンジイル)ビス[9-フェニル-9H-カルバゾール], ,3’-(1-12-トリフェニレンジイル)ビスジベンゾチオフェン、1-[3-(ブロモメチル)-5-メチルフェニル]-12-(3,5-ジメチルフェニル)-トリフェニレン、1-[3-(ブロモメチル)-5-メチルフェニル]-12-フェニルトリフェニレン、1-フェニル-12-(2,4,6-トリメチルフェニル)-トリフェニレン、1-(4-メチルフェニル)-12-フェニル-トリフェニレン、1-(3,5-ジメチルフェニル)-12-フェニルトリフェニレン、1,12-ビス(3,5-ジメチルフェニル)-トリフェニレン、8,9-ジフェニルジベンゾ[f,j]ピセン、2-ヨード-1,12-ジフェニルトリフェニレン、及び1,12-ジフェニルトリフェニレンを除く。また、R’が無置換ベンゼン環である場合は、R2は、置換若しくは無置換フェニル基、置換ナフチル基、置換ピリジル基、置換ピラジル、置換若しくは無置換ジベンゾフラン基、置換若しくは無置換ジベンゾチオフェン基、置換若しくは無置換カルバゾール基、置換若しくは無置換ベンゾトリアゾール基、置換若しくは無置換キノリン基、トリフェニレン基、フェナントレン基、インダンジオン基、並びにフローレン基を除く。]
で表されるトリアリーレン化合物。

【請求項11】
前記R1及びR1'が水素原子、置換若しくは無置換フェニル基、置換若しくは無置換ナフチル基、又は置換若しくは無置換ベンゾチエニル基である、請求項10に記載のトリアリーレン化合物。

【請求項12】
前記R2が置換若しくは無置換フェニル基、置換若しくは無置換ナフチル基、又は置換若しくは無置換ベンゾチエニル基である、請求項10又は11に記載のトリアリーレン化合物。

【請求項13】
前記R’が置換若しくは無置換ベンゼン環、置換若しくは無置換ナフタレン環、又は置換若しくは無置換ベンゾチオフェン環である、請求項10~12のいずれかに記載のトリアリーレン化合物。

【請求項14】
一般式(1B):
【化5】
(省略)
で表される、多環芳香族化合物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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