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粘弾性計測方法および装置 UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P190016075
整理番号 (S2016-0904-N0)
掲載日 2019年5月24日
出願番号 特願2018-528915
出願日 平成29年7月21日(2017.7.21)
国際出願番号 JP2017026585
国際公開番号 WO2018016652
国際出願日 平成29年7月21日(2017.7.21)
国際公開日 平成30年1月25日(2018.1.25)
優先権データ
  • 特願2016-143260 (2016.7.21) JP
発明者
  • 青砥 隆仁
  • 向川 康博
出願人
  • 国立大学法人奈良先端科学技術大学院大学
発明の名称 粘弾性計測方法および装置 UPDATE 新技術説明会
発明の概要 【課題】物体の粘弾性を非接触かつ非破壊で短時間に計測できる方法および装置を提供する。本方法は、被検体に弾性波と光を照射し、物体表面の法線方向の変化に基づく陰影変化を用いて、物体の粘弾性を非接触かつ非破壊で計測する。具体的には、物体を弾性波で加圧あるいは加振し、物体表面形状を微小変位させる弾性波発信ステップと、微小変位する物体表面に対して光を照射する光照射ステップと、物体表面の法線方向の変化に基づく陰影変化を取得する画像取得ステップと、取得した陰影変化の画像を処理して粘弾性を算出する粘弾性推定ステップを有する。また、本装置は、物体表面形状を微小変位させる弾性波発信部と、物体表面に対して光を照射する光照射部と、物体表面の法線方向の変化に基づく陰影変化を取得するカメラ部と、取得した陰影変化の画像を処理して粘弾性を算出する推定部から構成される。
従来技術、競合技術の概要

物体に外力を与えると変形や流動が生じる。この時、物体の変形のしやすさと物体の流れやすさを併せ持つ性質を粘弾性と呼び、この粘弾性を調べることにより構造、物性の評価、材料設計の効率化、触感の客観的評価による官能評価の補完が可能となることが知られている。
従来から、物体の粘弾性を計測する手法として、接触式のプローブによって加圧または加振し、物体表面の変位を直接計測する方法が一般的に用いられている。例えば、プローブを物体表面に手で押し付け又はハウジングの重量によって押し付けて、プローブが材料の表面に接触するようにして、材料の圧痕に関する材料特性を評価するデバイスが知られている(例えば、特許文献1,2を参照。)。
このように、物体に接触して対象物体に応力を加え、物体表面の変位を計測する方法では、貴重な試料や繊細な試料を繰り返し使用することは難しい。そのため、非接触・非破壊で対象物体の粘弾性を推定する方法が要求されている。非接触・非破壊で対象物体の粘弾性を推定するためには、非接触で対象物体に力学的な応力を与える必要がある。

物体の粘弾性を非接触で計測する手法として、音波や空気の衝撃によって物体表面を加圧または加振した際の変位を、レーザ変位計などを用いて計測する手法が知られている。例えば、超音波ビームの走査によって生成された複数のフレームに基づいて、物体の変位量の時間変化が演算され、変位量の変位波形が生成され、変位量に応じて物体の粘弾性を推定する超音波診断装置が知られている(例えば、特許文献3を参照。)。
また、物体表面のテクスチャの周期運動を画像処理によって取得し粘弾性を推定する手法が知られている(例えば、非特許文献1を参照。)。

産業上の利用分野

本発明は、非接触、非破壊および非侵襲で、物体の粘弾性を測定する方法ならびに装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
物体の粘弾性を非接触かつ非破壊で計測する方法であって、
被検体に弾性波と光を照射し、物体表面の法線方向の変化に基づく陰影変化を用いて粘弾性を推測する粘弾性計測方法。

【請求項2】
物体を弾性波で加圧あるいは加振し、物体表面形状を微小変位させる弾性波発信ステップと、
微小変位する物体表面に対して光を照射する光照射ステップと、
物体表面の法線方向の変化に基づく陰影変化を取得する画像取得ステップと、
取得した陰影変化の画像からピクセル強度の変位量を取得して粘弾性を算出する粘弾性推定ステップと、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の粘弾性計測方法。

【請求項3】
前記弾性波は、計測対象の物体の共振周波数を含む特定の周波数には限定されない音波または超音波であることを特徴とする請求項2に記載の粘弾性計測方法。

【請求項4】
前記粘弾性推定ステップは、非振動の物体表面の陰影画像を用いて、取得した陰影変化の画像のピクセル強度から散乱光成分を除き、散乱光成分を除いた光成分強度の変位量の変位波形の単一振動周期に対して、物体表面とカメラ部の位置関係から定まる観測領域における観測時間に基づく陰影変化から粘弾性を算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の粘弾性計測方法。

【請求項5】
前記弾性波発信ステップにおいて弾性波の強度を微小変化させて、少なくとも2種類の微振動の物体表面の陰影画像を取得し、
前記粘弾性推定ステップは、2種類の微振動の物体表面の陰影画像で、上記の陰影変化の観測時間が変化することによる観測時間の差に基づいて粘弾性を算出することを特徴とする請求項4に記載の粘弾性計測方法。

【請求項6】
前記弾性波発信ステップは、複数の音波発信モジュールからそれぞれ発信された音波が同位相で集束するようにして、計測対象の物体表面を集束点で振動させる、もしくは、複数の音波発信モジュールからそれぞれ発信された音波が同位相で並行に発信するようにして、計測対象の物体表面を面で振動させることを特徴とする請求項2~5の何れかに記載の粘弾性計測方法。

【請求項7】
照射した光が計測対象の物体表面で反射した反射光、或は、計測対象の物体を透過し屈折した透過光によって、物体表面の法線方向の変化に基づく陰影変化が生じることを特徴とする請求項2~6の何れかに記載の粘弾性計測方法。

【請求項8】
物体の粘弾性を非接触かつ非破壊で計測する装置であって、
物体を弾性波で加圧あるいは加振することにより物体表面形状を微小変位させる弾性波発信部と、
微小変位する物体表面に対して光を照射する光照射部と、
物体表面の法線方向の変化に基づく陰影変化を取得するカメラ部と、
取得した陰影変化の画像からピクセル強度の変位量を取得して粘弾性を算出する推定部と、
を備えたことを特徴とする粘弾性計測装置。

【請求項9】
前記弾性波発信部から発信される弾性波は、計測対象の物体の共振周波数を含む特定の周波数には限定されない音波または超音波であることを特徴とする請求項8に記載の粘弾性計測装置。

【請求項10】
前記推定部は、非振動の物体表面の陰影画像を用いて、陰影変化の画像のピクセル強度から散乱光成分を除き、散乱光成分を除いた光成分強度の変位量の変位波形の単一振動周期に対して、物体表面とカメラ部の位置関係から定まる観測領域における観測時間に基づく陰影変化から粘弾性を算出することを特徴とする請求項8又は9に記載の粘弾性計測装置。

【請求項11】
前記光照射部は、照射された光が計測対象の物体表面で反射した反射光、或は、計測対象の物体を透過し屈折した透過光によって、物体表面の法線方向の変化に基づく陰影変化が生じるように配置されることを特徴とする請求項8~10の何れかに記載の粘弾性計測装置。

【請求項12】
前記弾性波発信部は、複数の音波発信モジュールから成り、
各音波発信モジュールは、それぞれから発信された音波が同位相で集束するように配置され、計測対象の物体表面に、収束点が位置するように、前記弾性波発信部が配設される、
もしくは、
各音波発信モジュールは、それぞれから発信された音波が同位相で並行に発信するように配置され、計測対象の物体表面を面で振動させることを特徴とする請求項8~11の何れかに記載の粘弾性計測装置。

【請求項13】
弾性波を付加しない静的状態の物体表面に対して光を照射して静的陰影分布情報を取得する静的陰影分布情報取得ステップと、
物体を弾性波で加圧あるいは加振し、物体表面形状を微小変位させる弾性波発信ステップと、
微小変位する物体表面に対して光を照射する光照射ステップと、
物体表面の法線の振動に基づく動的陰影分布情報を取得する動的陰影分布情報取得ステップと、
前記静的陰影分布情報と前記動的陰影分布情報の比から、前記振動の1周期の時間を算出し、法線の振動の角速度を算出して、物体の弾性波による最大変位を推定する最大変位推定ステップと、
推定した最大変位と弾性波による最大応力とから粘弾性を算出する粘弾性推定ステップと、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の粘弾性計測方法。

【請求項14】
被検体に弾性波と光を照射し、物体表面の法線方向の変化に基づく陰影変化を用いて、物体の粘弾性を非接触かつ非破壊で計測する装置であって、
弾性波を付加しない静的状態の物体表面に対して光を照射して静的陰影分布情報を取得する静的陰影分布情報取得部と、
物体を弾性波で加圧あるいは加振し、物体表面形状を微小変位させる弾性波発信部と、
微小変位する物体表面に対して光を照射する光照射部と、
物体表面の法線の振動に基づく動的陰影分布情報を取得する動的陰影分布情報取得部と、
前記静的陰影分布情報と前記動的陰影分布情報の比から、前記振動の1周期の時間を算出し、法線の振動の角速度を算出して、物体の弾性波による最大変位を推定する最大変位推定部と、
推定した最大変位と弾性波による最大応力とから粘弾性を算出する粘弾性推定部と、
を備えたことを特徴とする粘弾性計測装置。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2018528915thum.jpg
出願権利状態 公開
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