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免疫チェックポイント阻害薬使用における免疫関連副作用の予測方法 UPDATE

国内特許コード P190016076
整理番号 (S2016-0892-N0)
掲載日 2019年5月24日
出願番号 特願2018-525312
出願日 平成29年6月30日(2017.6.30)
国際出願番号 JP2017024244
国際公開番号 WO2018003995
国際出願日 平成29年6月30日(2017.6.30)
国際公開日 平成30年1月4日(2018.1.4)
優先権データ
  • 特願2016-131913 (2016.7.1) JP
発明者
  • 藤村 卓
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 免疫チェックポイント阻害薬使用における免疫関連副作用の予測方法 UPDATE
発明の概要 本発明は、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗CTLA4抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの抗体医薬の投与に起因する副作用の発症を予測するためのデータを取得する新規方法または該副作用の発症を予測する新規方法を提供する。
より詳細には、本発明は、上記抗体医薬を投与された対象から採取された生物学的試料においてsCD163およびCXCL5から選択される少なくとも一つのマーカーのレベルを測定することを含んでなる、副作用の発症を予測するためのデータを取得する方法または該副作用の発症を予測する方法を提供する。
従来技術、競合技術の概要

ガン細胞は、ガン細胞を攻撃する免疫細胞の活性を下げることにより、免疫細胞の攻撃を阻止している。この仕組みは「免疫チェックポイント」と呼ばれている。したがって、この「免疫チェックポイント」を阻害することにより、免疫細胞の働きを再び活発にしてガン細胞を攻撃することができる。免疫チェックポイント阻害薬は、ガン細胞により活性の下げられた免疫細胞を活性化させ、ガン細胞を攻撃させる薬である。

免疫チェックポイント阻害薬として、具体的には、抗PD-1抗体、抗CTLA4抗体等が挙げられる。抗PD-1抗体であるニボルマブおよびペムブロリズマブは、悪性黒色腫の治療に有用であることが知られており、また、非小細胞肺癌や腎細胞癌に対する治療効果も報告されている(特許文献1、非特許文献1)。また、抗CTLA4抗体であるイピリムマブまたはトレメリムマブも、黒色腫および他の悪性腫瘍の治療に有用であることが知られている(特許文献2)。

一方、免疫チェックポイント阻害薬の投与に起因する自己免疫関連の副作用の出現は従来の薬剤に比して多いことが知られている。例えば、抗PD-1抗体(ニボルマブ)または抗CTLA4抗体(イピリムマブ)を根治切除不能悪性黒色腫の患者に投与した場合のグレード3以上の有害事象の発生率が、ニボルマブ単独では16.3%、イピリムマブ単独では27.3%、ニボルマブとイピリムマブとの併用では55.0%であることが報告されている(非特許文献1)。

免疫チェックポイント阻害薬の投与に起因する副作用には、下垂体機能障害、自己免疫性大腸炎、間質性肺炎、重度肝障害等の生命にかかわる重篤な副作用が存在する。これら副作用の出現時期、進行速度等は予測できないため、患者が自宅で発症に気付かずに、受診時には致命的な状況であることも少なくない。

したがって、免疫チェックポイント阻害薬の投与に起因する副作用の発症前において、発症の可能性(危険性)を予測できる技術的手段の開発が求められている。

産業上の利用分野

本発明は、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗CTLA4抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの抗体医薬の投与に起因する副作用の発症を予測する新規な方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗CTLA4抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの抗体医薬の投与に起因する副作用の発症を予測するためのデータを取得する方法であって、
前記抗体医薬を投与された対象から採取された生物学的試料においてsCD163およびCXCL5から選択される少なくとも一つのマーカーのレベルを測定すること
を含んでなる、方法。

【請求項2】
前記抗PD-1抗体がニボルマブである、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記抗CTLA4抗体がイピリムマブである、請求項1または2に記載の方法。

【請求項4】
前記抗体医薬が抗癌剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。

【請求項5】
前記副作用が免疫関連副作用である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。

【請求項6】
前記マーカーがsCD163およびCXCL5の組み合わせである、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。

【請求項7】
前記抗体医薬を投与された対象から採取された生物学的試料における前記マーカーのレベルと、前記抗体医薬投与前の対象から採取された生物学的試料における、対応するマーカーのレベルとの比較データを取得することを含んでなる、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。

【請求項8】
前記抗体医薬を投与された対象から採取された生物学的試料における前記マーカーのレベルまたは前記比較データが、副作用を発症する指標となる、請求項7に記載の方法。

【請求項9】
前記抗体医薬を投与された対象から採取された生物学的試料における前記マーカーのレベルまたは前記比較データが、対象にステロイドを投与する指標となる、請求項7に記載の方法。

【請求項10】
前記比較データが副作用を発症する指標となる、請求項8または9に記載の方法。

【請求項11】
抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗CTLA4抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの抗体医薬の投与に起因する副作用の発症を予測する方法であって、
前記抗体医薬を投与された対象から採取された生物学的試料においてsCD163およびCXCL5から選択される少なくとも一つのマーカーのレベルを測定すること
を含んでなる、方法。

【請求項12】
抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗CTLA4抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの抗体医薬の投与に起因する副作用をモニタリングする方法であって、
前記抗体医薬を投与された対象から採取された生物学的試料においてsCD163およびCXCL5から選択される少なくとも一つのマーカーのレベルを測定すること
を含んでなる、方法。

【請求項13】
抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗CTLA4抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの抗体医薬を投与された対象において、該抗体医薬の投与に起因する副作用の発症を予測するための、sCD163またはCXCL5を含んでなるマーカー。

【請求項14】
抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗CTLA4抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの抗体医薬の投与に起因する副作用の発症を予測するための、抗sCD163抗体、抗CXCL5抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの成分を含んでなる診断薬。

【請求項15】
抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、抗CTLA4抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの抗体医薬の投与に起因する副作用の発症を予測するための、抗sCD163抗体、抗CXCL5抗体およびそれらの抗原結合断片から選択される少なくとも一つの成分を含んでなる診断用キット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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