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位置推定システム及び方法

国内特許コード P190016112
整理番号 18-050
掲載日 2019年6月13日
出願番号 特願2019-038028
公開番号 特開2020-139930
出願日 平成31年3月1日(2019.3.1)
公開日 令和2年9月3日(2020.9.3)
発明者
  • 小野 文枝
  • 児島 史秀
  • 三浦 龍
  • 松田 崇弘
出願人
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構
発明の名称 位置推定システム及び方法
発明の概要 【課題】領域外に固定的に配置する相当数の無線端末を準備することなく、また事前に障害物の配置を推定していない未知の領域において、人間の位置を即座に推定する。
【解決手段】移動無線端末2間で送受信する無線信号の減衰量に基づく観測ベクトルz(1)を測定し、移動無線端末2と対象体4との間で送受信する無線信号の減衰量に基づく観測ベクトルz(2)を測定し、移動無線端末2間の位置関係に基づく重み行列W(1)を取得し、対象体4と移動無線端末2間の位置関係に基づく重み行列W(2)を取得し、測定した観測ベクトルz(1)と、取得した重み行列W(1)とに基づいて、領域内を分割した小領域毎に信号減衰率が推定された減衰マップfを求め、測定した観測ベクトルz(2)と、取得した重み行列W(2)と減衰マップfとに基づいて、対象体の位置を推定する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

火災が発生している建築構造物等に消防員が突入して消火活動や救助活動を行う場合等のように、危険領域内において人間が作業を行わざるを得ないケースがある。かかる場合には、万一のことも想定し、その危険領域内に侵入した人間の正確な位置を把握する必要もある。

従来において、危険領域内に侵入した人間が携帯する無線端末からの受信信号強度(RSS)等を測定し、その測定したRSSからその危険領域内を移動する人間の位置をリアルタイムに把握する方法が提案されている。しかしながら、このRSSに基づく位置推定方法では、例えば建築構造物内における壁や什器等により無線端末から発信した電波が遮蔽されてしまうことから、位置推定の精度が低下してしまうという問題点があった。

このため、無線トモグラフィを利用することにより、領域内を移動する人間の位置をより高精度に推定する方法が提案されている。この無線トモグラフィとは、領域外に設置された無線端末間の受信電力より、領域内部の各地点における信号電力の減衰量を推定する方法である。無線トモグラフィを利用した位置推定を行うためには、領域外に固定された無線端末を介して、領域内部の信号減衰の空間分布を推定し、更にこの空間分布に基づいて実際の人間の位置を推定することになる。

図7は、無線トモグラフィを利用した従来の位置推定システム7を示している(例えば、非特許文献1参照。)。この位置推定システム7では、領域外に固定的に設けられた無線端末71により、領域内における人間の位置を把握するためには、領域内にある壁や什器の影響を除去する必要がある。このため、図7(a)に示すように、先ず計測対象の人間が居ない状態における領域内に対して、領域外の無線端末71から無線信号を照射し、その減衰量から領域内の壁や什器等の障害物72の配置を推定する。次に、実際に位置情報を測定したい人間が、この領域内に侵入した場合には、図7(b)に示すように、領域外の無線端末71から無線信号を照射し、その減衰量を得るところまでは同様であるが、以前に推定した障害物72の配置をこの減衰量から補正することにより、当該障害物72の影響を除去した人間のみの位置情報を高精度に推定することが可能となる。

産業上の利用分野

領域外を時系列的に移動する複数の移動無線端末により、上記領域内にある対象体の位置推定を行う位置推定システム及び方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
領域外を時系列的に移動する複数の移動無線端末により、上記領域内にある対象体の位置推定を行う移動無線端末による位置推定システムにおいて、
上記移動無線端末間で送受信する無線信号の減衰量に基づく観測ベクトルz(1)を測定する第1観測ベクトル測定手段と、
上記移動無線端末と上記対象体との間で送受信する無線信号の減衰量に基づく観測ベクトルz(2)を測定する第2観測ベクトル測定手段と、
上記移動無線端末間の位置関係に基づく重み行列W(1)を取得する第1重み行列取得手段と、
上記対象体と上記移動無線端末間の位置関係に基づく重み行列W(2)を取得する第2重み行列取得手段と、
上記第1観測ベクトル測定手段により測定された観測ベクトルz(1)と、上記第1重み行列取得手段により取得された重み行列W(1)とに基づいて、上記領域内を分割した小領域毎に信号減衰率が推定された減衰マップfを求める減衰マップ取得手段と、
上記第2観測ベクトル測定手段により測定された観測ベクトルz(2)と、上記第2重み行列取得手段により取得された重み行列W(2)と、上記減衰マップ取得手段により取得された減衰マップfとに基づいて、上記対象体の位置を推定する位置推定手段とを備えること
を特徴とする位置推定システム。

【請求項2】
上記位置推定手段は、更に上記移動無線端末と上記対象体との間で送受信する無線信号の距離減衰dとに基づいて、上記対象体の位置を推定すること
を特徴とする請求項1記載の位置推定システム。

【請求項3】
上記位置推定手段は、上記観測ベクトルz(2)と、上記重み行列W(2)
上記距離減衰dについて、上記対象体の位置rをそれぞれ関数としたz(2)(r)、W(2 )(r)、d(r)を有する下記式を満たすrに基づいて上記対象体の位置を推定する こと
(2)(r)=W(2)(r)f+d(r)
を特徴とする請求項2記載の位置推定システム。

【請求項4】
上記減衰マップ取得手段は、それぞれ時系列的に取得された上記観測ベクトルzt(1)と、上記重み行列Wt(1)とに基づいて、上記減衰マップFtを時系列的に取得し、
上記位置推定手段は、それぞれ時系列的に取得された上記観測ベクトルzt(2)と、上記重み行列Wt(2)と、上記減衰マップ取得手段により時系列的に取得された上記減衰マップFtとに基づいて、上記対象体の位置を時系列的に順次推定すること
を特徴とする請求項1記載の位置推定システム。

【請求項5】
上記減衰マップ取得手段は、更に観測誤差vtを時系列的に取得し、
下記式に基づいてカルマンフィルタによる逐次推定を行うことで、上記減衰マップFtを求めること
t(1)=Wt(1)t+vt
t+1=Ft
t:時系列的に設定される観測誤差
を特徴とする請求項4記載の位置推定システム。

【請求項6】
領域外を時系列的に移動する複数の移動無線端末により、上記領域内にある対象体の位置推定を行う移動無線端末による位置推定方法において、
上記移動無線端末間で送受信する無線信号の減衰量に基づく観測ベクトルz(1)を測定する第1観測ベクトル測定ステップと、
上記移動無線端末と上記対象体との間で送受信する無線信号の減衰量に基づく観測ベクトルz(2)を測定する第2観測ベクトル測定ステップと、
上記移動無線端末間の位置関係に基づく重み行列W(1)を取得する第1重み行列取得ステップと、
上記対象体と上記移動無線端末間の位置関係に基づく重み行列W(2)を取得する第2重み行列取得ステップと、
上記第1観測ベクトル測定ステップにおいて測定した観測ベクトルz(1)と、上記第1重み行列取得において取得した重み行列W(1)とに基づいて、上記領域内を分割した小領域毎に信号減衰率が推定された減衰マップfを求める減衰マップ取得ステップと、
上記第2観測ベクトル測定ステップにおいて測定した観測ベクトルz(2)と、上記第2重み行列取得ステップにおいて取得した重み行列W(2)と、上記減衰マップ取得ステップにおいて取得された減衰マップfとに基づいて、上記対象体の位置を推定する位置推定ステップとを有すること
を特徴とする位置推定方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2019038028thum.jpg
出願権利状態 公開
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