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表面修飾ナノファイバー、電解質膜、電解質膜の製造方法、膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池 NEW 新技術説明会

国内特許コード P190016145
整理番号 S2016-1066-N0
掲載日 2019年6月24日
出願番号 特願2016-162455
公開番号 特開2018-031082
出願日 平成28年8月23日(2016.8.23)
公開日 平成30年3月1日(2018.3.1)
発明者
  • 川上 浩良
  • 田中 学
  • 牧之内 貴仁
出願人
  • 公立大学法人首都大学東京
発明の名称 表面修飾ナノファイバー、電解質膜、電解質膜の製造方法、膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池 NEW 新技術説明会
発明の概要 【課題】複合電解質膜を構成する新たなナノファイバーを開発し、30μm以下に薄膜化した場合にも十分なイオン電導性(プロトン伝導性)とガスバリア性とを有する電解質膜を提供すること。
【解決手段】ポリマーナノファイバーの表面に酸性物質および塩基性物質を修飾した表面修飾ナノファイバーであって、
該酸性物質はプロトン伝導性を有し、該塩基性物質は酸性物質の修飾量を増大することを特徴とする表面修飾ナノファイバーおよび該ナノファイバーを含む電解質膜 並びにポリマーナノファイバーからなる不織布を形成する工程、前記不織布を表面修飾処理する工程、前記不織布の空隙にマトリクスポリマーを充填して、表面修飾ナノファイバーとマトリクスポリマーとを一体化させる工程、及び表面修飾ナノファイバーを含む電解質膜を後処理する工程を具備する複合膜の製造方法。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

不織布に各種物質が導入されてなる複合膜は各種分野に応用されており、近年では固体高分子形燃料電池における電解質膜として注目されている。
固体高分子形燃料電池における電解質膜として高分子電解質膜が提案されており、その例としてはNafion(登録商標)に代表されるフッ素系電解質がある。しかし、これらのフッ素系電解質膜は、低加湿条件下でプロトン伝導性が低下するため発電性能が悪い、燃料ガス透過にともなう副反応により膜および触媒劣化を誘発する、膜強度に乏しく寸法変化をともなう長期安定性に劣る、またフッ素を使用するために高コストである、などの問題がある。

一方、フッ素材料を使用しない炭化水素系の高分子電解質膜についても開発が検討されている。炭化水素系高分子電解質膜では、イオン伝導性を高めるためにスルホン酸基の数を増やすことが提案されているが、この提案では、膜が水膨潤のために変形しやすく、また、機械強度が弱くなり、長期安定性に優れた膜を得ることが困難であるという問題がある。

そこで、種々開発が行われており、中でもスルホン化ポリイミドが、高い熱安定性と機械強度を持ち、製膜性に優れることから、高性能の電解質材料として提案されている(特許文献1~4)。しかし、これらの提案にかかるスルホン化ポリイミドは、高温低加湿下ではイオン伝導性が低くなるという問題があったため、幅広い温度範囲で高いイオン伝導性を示し、機械強度に優れた高分子電解質膜として、リン酸ドープ型スルホン化ポリイミド/ポリベンズイミダゾールブレンド膜が提案されている(特許文献5)。
このような膜は、-20℃程度の低温から120℃程度の高温まで広い温度範囲で高いイオン伝導性を示し、膜中に水分が少ない低加湿条件下でもイオン伝導性に優れるという特徴がある。
しかし、近年、高分子電解質膜は、無加湿で高いイオン伝導性が求められ、膜抵抗を下げる目的から、膜厚が下げられる傾向にある。上記のブレンド膜は、主鎖に剛直な構造を持っていることから、高い機械強度を示すが、脆いために薄膜化すると取扱いが困難になるという問題がある。また、膜厚が薄くなることによってガスの透過性が高まり、過酸化水素が大量に発生するため、酸化安定性が悪く、長期的に安定な膜ではなかった。

そこで、特許文献6において、幅広い温湿度範囲で高いイオン伝導性を示し、薄膜でも取り扱い性に優れ、長期安定性に優れた複合膜、及びその製造方法を提供する提案がなされている。

産業上の利用分野

本発明は、表面修飾ナノファイバーおよびナノファイバー不織布にマトリクスポリマーが導入されてなる電解質膜に関し、さらに詳しくは、固体高分子形燃料電池等に有用な高分子電解質膜に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
ポリマーナノファイバーの表面に分子修飾部位を有する表面修飾ナノファイバーであって、
該分子修飾部位はプロトン伝導性を有する
ことを特徴とする表面修飾ナノファイバー。

【請求項2】
前記分子修飾部位は、下記A)、B)、C)を有することを特徴とする請求項1に記載の表面修飾ナノファイバー。
A)ポリマーナノファイバーと相互作用可能な官能基を有する。
B)酸性物質および塩基性物質から構成される。
C)前記酸性物質および塩基性物質は、交互積層構造からなる。

【請求項3】
前記酸性物質は、プロトン伝導性を示す酸性官能基を複数有する低分子あるいは高分子群より選択される構造を有し、
前記塩基性物質は、塩基性官能基を複数有する低分子あるいは高分子群より選択される構造を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の表面修飾ナノファイバー。

【請求項4】
前記のプロトン伝導性を示す酸性官能基が、スルホン酸基、ホスホン酸基又はカルボン酸基であり、
前記塩基性官能基は、三級窒素、四級窒素、四級リン又は四級硫黄を有する基である
ことを特徴とする請求項3に記載の表面修飾ナノファイバー。

【請求項5】
前記三級窒素を有する基は、アミン誘導体、ピリジン誘導体、イミダゾール誘導体であり、前記四級窒素を有する基は、アンモニウム基、ピリジニウム基、イミダゾリウム基であり、前記四級リンを有する基は、ホスホニウム基であり、前記四級硫黄を有する基はスルホニウム基である
ことを特徴とする請求項4に記載の表面修飾ナノファイバー。

【請求項6】
前記表面の分子修飾部位の存在割合が、表面修飾ナノファイバー全体中5~90質量%であり、
前記表面修飾ナノファイバーの繊維径が1000nm以下であること、
を特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の表面修飾ナノファイバー。

【請求項7】
前記ポリマーナノファイバーは、下記PA)、PB)、PC)の構造を有することを特徴とする請求項1に記載の表面修飾ナノファイバー。
PA)主鎖に、芳香族基あるいは/および脂肪族基を含む繰り返し単位を含む。
PB)前記主鎖骨格、あるいは側鎖官能基に、酸性物質あるいは塩基性物質と相互作用可能な塩基性あるいは酸性官能基を複数有する。
PC) 電界紡糸法により形成される繊維であり、その繊維径が300nm以下である。

【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の表面修飾ナノファイバーを含む電解質膜であって、
前記表面修飾ナノファイバーの存在割合が、電解質膜全体中10~90質量%であり、
厚さが30μm以下であること、
を特徴とする表面修飾ナノファイバーを含む電解質膜。

【請求項9】
ポリマーナノファイバーからなる不織布を形成する工程、
前記不織布に表面修飾処理を施す工程、
前記不織布の空隙にマトリクスポリマーを充填して、表面修飾ナノファイバーとマトリクスポリマーとを一体化させてマトリクスポリマー充填不織布を得る工程、及び
得られたマトリクスポリマー充填不織布を後処理する工程
を具備する電解質膜の製造方法。

【請求項10】
請求項8に記載の電解質膜を含むことを特徴とする、固体高分子形燃料電池用の膜電極接合体。

【請求項11】
請求項10に記載の膜電極接合体を含むことを特徴とする、固体高分子形燃料電池。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2016162455thum.jpg
出願権利状態 公開
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