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積層体とその製造方法 UPDATE 新技術説明会 外国出願あり

国内特許コード P190016160
掲載日 2019年6月27日
出願番号 特願2018-031293
公開番号 特開2019-145477
出願日 平成30年2月23日(2018.2.23)
公開日 令和元年8月29日(2019.8.29)
発明者
  • 間宮 幹人
  • 秋本 順二
出願人
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 積層体とその製造方法 UPDATE 新技術説明会 外国出願あり
発明の概要 【課題】高容量で、安全性、経済性、およびサイクル特性に優れるリチウムイオン二次電池の負極に用いる積層体を提供する。
【解決手段】積層体は、導電性基材と、導電性基材上に設けられた複合層を有している。複合層は、複数の酸化ケイ素の粒子と、複数の酸化ケイ素の粒子の隙間に存在する導電性物質を備えている。酸化ケイ素の粒子の平均粒径は1.0μm以下である。積層体は、複合層上に設けられ、導電性物質を含有する導電層をさらに有している。導電層の厚さは20μm以下である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

リチウムイオン二次電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、これらの間に介在する電解質から主に構成されている。リチウムイオン二次電池の性能は、正極および負極の電極活物質の特性に大きく依存する。黒鉛やハードカーボン等の炭素系材料がリチウムイオン二次電池の負極活物質として広く普及している。炭素系材料を負極活物質として用いたリチウムイオン二次電池の理論充電容量は372mAh/gである。自動車や携帯電話等でリチウムイオン二次電池が普及するにつれて、充電容量増加のニーズが高まっている。

負極活物質としてケイ素を用いたリチウムイオン二次電池の理論充電容量は約4200mAh/gである。このため、ケイ素が次世代の活物質と期待され、ケイ素を用いた負極活物質の開発が進められている。しかし、ケイ素の体積膨張・収縮率は400%とも言われ、充放電でのリチウムの挿入脱離時に膨張収縮が生じる。このため、ケイ素を負極に用いたリチウムイオン二次電池は、可逆的な充放電反応を行うことが非常に困難である。大きな膨張収縮の解決策の1つとして、一酸化ケイ素をはじめとする酸化ケイ素を負極活物質として用いる試みがある。

一酸化ケイ素の充電反応は以下の反応式に従って起こる。
4SiO+17.2Li+7.2e→3Li4.4Si+LiSiO
LiSiOは安定物質であるため、充放電で不可逆容量の要素となる。一方、Li4.4Siのみを負極活物質として用いたリチウムイオン二次電池の理論容量は2011mAh/gであり、炭素系材料を負極活物質として用いたリチウムイオン二次電池の理論充電容量の5倍を超える。しかしながら、一酸化ケイ素は絶縁性であるため、電極として作用させるには導電性を付与する必要がある。

一般に、二次電池用の電極は、集電体表面に活物質と導電助剤をバインダーで接着して作製される。このような従来手法に従い、導電助剤をコーティングしたSiOまたはSiOの粉末と、黒鉛と、バインダーの混合物を銅箔に塗布し、乾燥後に加圧成形して作製した負電極が知られている(特許文献1)。この負電極を用いたリチウムイオン二次電池の充電容量は、初期不可逆容量を除いて約1500mAh/gで、理論値の約75%である。このように、高充電容量のリチウムイオン二次電池の負極活物質として酸化ケイ素SiOが有望であることは知られているが、酸化ケイ素を負極活物質として用いたリチウムイオン二次電池で、理論充電容量に近い充電容量で充放電するものは開発されていない。

産業上の利用分野

本発明は、安全性と経済性に優れ、高容量で高サイクル特性を備えるリチウムイオン二次電池の負極に用いる積層体とその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
導電性基材と、
前記導電性基材上に設けられ、平均粒径1.0μm以下の複数の酸化ケイ素の粒子と、前記複数の酸化ケイ素の粒子の隙間に存在する導電性物質とを備える複合層と、
を有する積層体。

【請求項2】
請求項1において、
前記酸化ケイ素が一酸化ケイ素である積層体。

【請求項3】
請求項1において、
前記複数の酸化ケイ素の粒子が、非晶質酸化ケイ素の粒子とケイ素の粒子の混合物である積層体。

【請求項4】
請求項1において、
前記酸化ケイ素が非晶質酸化ケイ素である積層体。

【請求項5】
請求項1から4のいずれかにおいて、
前記複合層上に設けられ、前記導電性物質を含有する導電層をさらに有する積層体。

【請求項6】
請求項5において、
前記導電層の厚さが20μm以下である積層体。

【請求項7】
蒸着またはスパッタリングによって、複数の酸化ケイ素の粒子を含む酸化ケイ素層を導電性基材上に形成する成膜工程と、
導電性物質と結着剤とを含有する混合物を前記酸化ケイ素層上に塗布し、前記酸化ケイ素層に前記導電性物質を浸透させるとともに、前記酸化ケイ素層上に前記導電性物質を含有する導電層を形成する塗布工程と、
を有する積層体の製造方法。

【請求項8】
蒸着またはスパッタリングによって、複数の酸化ケイ素の粒子を含む酸化ケイ素層を導電性基材上に形成する成膜工程と、
前記酸化ケイ素層を酸化して非晶質酸化ケイ素層に変換する酸化工程と、
導電性物質と結着剤とを含有する混合物を前記非晶質酸化ケイ素層上に塗布し、前記非晶質酸化ケイ素層に前記導電性物質を浸透させるとともに、前記非晶質酸化ケイ素層上に前記導電性物質を含有する導電層を形成する塗布工程と、
を有する積層体の製造方法。

【請求項9】
蒸着またはスパッタリングによって、複数の酸化ケイ素の粒子を含む酸化ケイ素層を導電性基材上に形成する成膜工程と、
前記酸化ケイ素層を加熱して非晶質酸化ケイ素およびケイ素から構成される混合層に変換する加熱工程と、
導電性物質と結着剤とを含有する混合物を前記混合層上に塗布し、前記混合層に前記導電性物質を浸透させるとともに、前記混合層上に前記導電性物質を含有する導電層を形成する塗布工程と、
を有する積層体の製造方法。

【請求項10】
請求項7から9のいずれかにおいて、
前記酸化ケイ素が一酸化ケイ素である積層体の製造方法。

【請求項11】
正極と、請求項1から6のいずれかの積層体を備える負極と、電解質とを有するリチウムイオン二次電池。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2018031293thum.jpg
出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) 先進コーティング技術研究センター エネルギー応用材料研究チーム
ライセンス等を御希望の方又は特許の内容に興味を持たれた方は,下記「問合せ先」まで直接お問い合わせくださいますよう,お願い申し上げます。


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