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伸展ブーム

国内特許コード P190016204
整理番号 S2018-0083-N0
掲載日 2019年7月25日
出願番号 特願2017-225553
公開番号 特開2019-093935
出願日 平成29年11月24日(2017.11.24)
公開日 令和元年6月20日(2019.6.20)
発明者
  • 古谷 寛
  • 岡田 秀明
出願人
  • 国立大学法人東京工業大学
発明の名称 伸展ブーム
発明の概要 【課題】展開エネルギーを大きくすることができ、従って、展開力を大きくできる伸展ブームを提供する。
【解決手段】伸展ブーム1’は、内側ブーム11’及び外側ブーム12を有する。内側ブーム11’の横断面形状が波形状となっており、内側ブーム11’はm個たとえば3個の連続する円弧状断面形状部材11’-1、11’-2、11’-3よりなる。円弧状断面形状部材11’-1、11’-2、11’-3は、同一の厚さt=0.3mm、同一の曲率半径r、同一の内角度θで規定される。外側ブーム12は厚さt=0.3mm、曲率半径r、内角度θで規定される単一円弧状断面形状を有する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要

人工衛星の構造物として膜状太陽電池、膜状アンテナ、膜状ハーネス等を展開するための膜展開構造が用いられる。この膜展開構造は自己伸展可能な伸展ブームを内蔵している。

図6は一般的な3U(100mm立方体3個分)超小型人工衛星を示し、(A)は分解斜視図、(B)は(A)の膜展開構造の展開状態を示す斜視図である。

図6において、膜展開構造100は伸展マスト200によって本体300のカメラ等を有する伸展マスト格納部301に連結されている。また、本体300には伸展マスト格納部301を制御するための衛星バス302が設けられ、本体300の周囲には衛星バス302の初期駆動用電源としての太陽電池パネル303が設けられている。また、伸展マスト200はたとえばテレスコピック型で伸縮自在である。従って、宇宙空間において、伸展マスト200が衛星バス302によって制御されて伸長されると、膜展開構造100の蓋101がスプリング等によって開放され、図6の(A)に示す収納状態から図6の(B)に示す展開状態へ遷移する。尚、この遷移は不可逆性である。

図6の(B)においては、展開状態の4つの伸展ブーム1によってたとえば1m×1mの樹脂製の膜2が支持されている。膜2上には膜状太陽電池3及び膜状アンテナ4及び膜状ハーネス(図示せず)が予め接着されている。

図7は図6の膜展開構造100の伸展ブーム1の収納状態、展開状態を説明する図である。但し、膜2、膜状太陽電池3、膜状アンテナ4等は図示省略してある。

図7の(A)に示すごとく、膜展開構造100は、フレーム102上に、4つの伸展ブーム1の根元部1aを固定するための固定部103と、固定部103の周囲に矩形状に配置され、収納状態の4つの伸展ブーム1を巻き付けるための複数のピン104とを有する。この場合、フレーム102、固定部103及びピン104は一体で形成され、蓋101及び図示しないフランジカバーで覆われている。

図7の(A)の収納状態において、伸展ブーム1の蓋101(図示せず)がスプリング等によって外されると、図7の(B)に示すごとく、伸展ブーム1は自己の展開エネルギーによって自己展開する。

図8は従来の伸展ブームを示す斜視図であり、収納過程を説明するためのものである(参照:特許文献1、非特許文献1、2)。

図8に示すように、伸展ブーム1は同一厚さ、同一の単一円弧状断面形状を有する内側ブーム11及び外側ブーム12を結合することによって構成されている。たとえば、内側ブーム11及び外側ブーム12のフランジを接着することによって結合する。この場合、内側ブーム11、外側ブーム12は低密度材料たとえば炭素繊維強化プラスチック(CFRP)によって形成し、軽量化を図ることができる。伸展ブーム1を直径D(=2・R)の円筒13に巻き付けるとき、伸展ブーム1の展開状態A及び収納状態Bの両方が観察できる。

図9は図8の伸展ブーム1の詳細を示し、(A)は展開状態の横断面図、(B)は収納状態の斜視図である。

図9の(A)に示す展開状態においては、たとえば、伸展ブーム1の内側ブーム11、外側ブーム12は、共に、厚さt=0.3mm、曲率半径r=48mm及び内角度θ(≦180°)で規定される。

図9の(B)に示すごとく、図9の(A)の伸展ブーム1を直径D(=2・R)の円筒13に巻き付けると、内側ブーム11は圧縮して弾性エネルギーが増大しかつ外側ブーム12は伸長して弾性エネルギーが増大する。これらの内外周差による弾性エネルギーの和が大きい展開エネルギーUとなり、大きい展開力を実現する。このとき、内側ブーム11、外側ブーム12が等方性材料からなり、円筒13の周方向縦弾性係数(ヤング率)Eと円筒13の長手方向縦弾性係数(ヤング率)Eとが等しいとすれば、内側ブーム11による弾性(展開)エネルギーUは、
∝1/r+1/R (1)
で表せる。

産業上の利用分野

本発明は超小型から小型の人工衛星の構造物等として用いられる自己伸展可能な伸展ブームに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
内側ブーム及び該内側ブームに結合された外側ブームを具備する伸展ブームであって、
前記伸展ブームの展開状態における前記内側ブーム及び外側ブームの少なくとも一方の横断面形状が波形状である伸展ブーム。

【請求項2】
前記波形状は曲率方向を交互に変化させた連続する複数の円弧状である請求項1に記載の伸展ブーム。

【請求項3】
前記内側ブームの横断面の総長さと前記外側ブームの横断面の総長さとが等しい請求項1に記載の伸展ブーム。

【請求項4】
単一ブームを具備する伸展ブームであって、
前記伸展ブームの展開状態における前記単一ブームの横断面が波形状である伸展ブーム。

【請求項5】
前記波形状は曲率方向を交互に変化させた連続する複数の円弧状である請求項4に記載の伸展ブーム。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2017225553thum.jpg
出願権利状態 公開
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