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量子暗号鍵出力装置、量子暗号鍵通信システム及び量子暗号鍵出力方法

国内特許コード P190016227
整理番号 (S2016-1093-N0)
掲載日 2019年7月26日
出願番号 特願2018-537587
出願日 平成29年9月4日(2017.9.4)
国際出願番号 JP2017031800
国際公開番号 WO2018043742
国際出願日 平成29年9月4日(2017.9.4)
国際公開日 平成30年3月8日(2018.3.8)
優先権データ
  • 特願2016-173063 (2016.9.5) JP
発明者
  • 富田 章久
  • 中田 賢佑
出願人
  • 国立大学法人北海道大学
発明の名称 量子暗号鍵出力装置、量子暗号鍵通信システム及び量子暗号鍵出力方法
発明の概要 量子暗号鍵出力装置1は、パルスレーザ光Lを繰り返し生成する半導体レーザ装置10と、量子暗号鍵に基づいてパルスレーザ光を符号化するエンコーダ11と、パルスレーザ光Lを分岐させる光分岐部12と、第1パルスレーザ光L1の光子数が1以下の値である複数の候補値のうちの何れかとなるように、第1パルスレーザ光L1の光強度を減衰させるアッテネータ13と、を備える。また、量子暗号鍵出力装置1は、第2パルスレーザ光L2の光強度が所定の範囲内にあるか否かを判定する光強度判定部15と、光強度が所定の範囲内にない第2パルスレーザ光L2に対応する第1パルスレーザ光L1を特定する特定情報を、量子暗号鍵入力装置2に出力する情報出力部16と、を備える。
従来技術、競合技術の概要

情報理論的に安全に情報を伝送するための量子暗号鍵通信システムが知られている。量子暗号鍵通信システムでは、情報の送信者は、量子鍵配送(QKD: Quantum Key Distribution)によって、光子により構成される量子暗号鍵を受信者に伝送する。また、送信者は、受信者に伝送すべき情報を量子暗号鍵によって暗号化し、暗号化された情報を任意の通信手段によって受信者に伝送する。その後、受信者は、暗号化された情報を量子暗号鍵によって復号する。以上により、送信者から受信者に情報が伝送される。ここで、量子暗号鍵が送信者から受信者に伝送される際に量子暗号鍵が第三者によって盗聴されると、量子暗号鍵を構成する光子の量子状態が不確定性原理によって変化する。従って、盗聴された量子暗号鍵を構成する光子には必ず盗聴の痕跡が残ることとなり、送信者及び受信者は、量子暗号鍵の盗聴を確実に検知することができる。

量子鍵配送では、送信者から受信者に伝送された量子暗号鍵に対して鍵蒸留処理が実行される。鍵蒸留処理は、例えば盗聴、雑音等に起因する量子暗号鍵の誤りを訂正する誤り訂正と、盗聴等により情報が漏洩した可能性のある量子暗号鍵から、情報が漏洩していないと見做すことができる量子暗号鍵を生成する秘匿性増強と、を含む。秘匿性増強では、情報が漏洩した可能性のある量子暗号鍵に関する情報の量(漏洩情報量)の上限を推定し、推定された漏洩情報量の上限に応じて量子暗号鍵に関する情報の量を減らすことにより、量子暗号鍵の安全性を向上させる。以上により、量子鍵配送では、情報理論的に安全に情報を伝送することが可能となる。

このような量子鍵配送を実行することができる量子暗号鍵通信システムとして、デコイBB84プロトコルを採用し、パルスレーザ光を繰り返し生成する光源と、パルスレーザ光を符号化して暗号鍵に関する情報を持った光パルスを生成するエンコーダと、パルスレーザ光の光子数が1以下の値である複数の候補値のうちの何れかとなるようにパルスレーザ光の光強度を減衰させる減衰部と、を備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

産業上の利用分野

本発明の一態様は、量子暗号鍵出力装置、量子暗号鍵通信システム及び量子暗号鍵出力方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
量子暗号鍵の生成に用いられる符号化されたパルスレーザ光を生成し、当該パルスレーザ光からなる光パルス列を量子暗号鍵入力装置に出力する量子暗号鍵出力装置であって、
前記パルスレーザ光を繰り返し生成する光源と、
前記量子暗号鍵に基づいて前記パルスレーザ光を符号化するエンコーダと、
符号化された前記パルスレーザ光を第1光路及び第2光路に所定の光強度比となるように分岐させる光分岐部と、
前記第1光路に分岐された前記パルスレーザ光である第1パルスレーザ光の光子数が1以下の値である複数の候補値のうちの何れかとなるように、前記第1パルスレーザ光の光強度を減衰させる減衰部と、
前記減衰部によって光強度を減衰させられた前記第1パルスレーザ光を前記量子暗号鍵入力装置に出力する光出力部と、
前記第2光路に分岐された前記パルスレーザ光である第2パルスレーザ光の光強度が所定の範囲内にあるか否かを判定する光強度判定部と、
前記光強度判定部によって光強度が前記所定の範囲内にないと判定された前記第2パルスレーザ光に対応する前記第1パルスレーザ光を特定する特定情報を、前記量子暗号鍵入力装置に出力する情報出力部と、を備える、量子暗号鍵出力装置。

【請求項2】
前記光強度判定部は、
前記第2パルスレーザ光を入力し、入力された前記第2パルスレーザ光の光強度に応じた電気信号を出力する光電変換部と、
前記光電変換部によって出力された前記電気信号に基づいて、当該電気信号に係る前記第2パルスレーザ光の光強度が前記所定の範囲内にあるか否かを判定する比較部と、を有する、請求項1に記載の量子暗号鍵出力装置。

【請求項3】
前記特定情報は、前記光源によって繰り返し生成される前記パルスレーザ光に係る前記第1パルスレーザ光のうち、前記光強度判定部によって光強度が前記所定の範囲内にないと判定された前記第2パルスレーザ光に対応する前記第1パルスレーザ光の順番に関する情報を含む、請求項1又は2に記載の量子暗号鍵出力装置。

【請求項4】
前記特定情報は、前記光源によって繰り返し生成される前記パルスレーザ光に係る前記第1パルスレーザ光のうち、前記光強度判定部によって光強度が前記所定の範囲内にあると判定された前記第2パルスレーザ光に対応する前記第1パルスレーザ光の順番に関する情報を含む、請求項1~3の何れか一項に記載の量子暗号鍵出力装置。

【請求項5】
前記エンコーダは、
前記パルスレーザ光を互いに干渉性を有する一対のパルスに分割する干渉計と、
前記パルスレーザ光の位相を変調する位相変調部と、
前記パルスレーザ光の光強度を変調する強度変調部と、を有し、
前記パルスレーザ光を、前記干渉計によって前記一対のパルスに分割すると共に、前記位相変調部によって当該パルスレーザ光の位相を変調し、且つ、前記強度変調部によって当該パルスレーザ光の光強度を変調することによって、当該パルスレーザ光を符号化する、請求項1~4の何れか一項に記載の量子暗号鍵出力装置。

【請求項6】
前記位相変調部は、前記干渉計よりも後段に配置されている、請求項5に記載の量子暗号鍵出力装置。

【請求項7】
請求項1~6の何れか一項に記載の量子暗号鍵出力装置と、
前記量子暗号鍵出力装置によって出力される前記光パルス列を入力する量子暗号鍵入力装置と、を具備し、
前記量子暗号鍵入力装置は、
前記光出力部によって出力された前記第1パルスレーザ光を入力する光入力部と、
前記情報出力部によって出力された前記特定情報を入力する情報入力部と、
前記光入力部によって入力された前記第1パルスレーザ光から、前記情報入力部によって入力された前記特定情報によって特定される前記第1パルスレーザ光を除外して、新たな量子暗号鍵とする鍵蒸留部と、を備える、量子暗号鍵通信システム。

【請求項8】
量子暗号鍵の生成に用いられる符号化されたパルスレーザ光を生成し、当該パルスレーザ光からなる光パルス列を量子暗号鍵入力装置に出力する量子暗号鍵出力方法であって、
前記パルスレーザ光を繰り返し生成する発光工程と、
前記量子暗号鍵に基づいて前記パルスレーザ光を符号化する符号化工程と、
符号化された前記パルスレーザ光を第1光路及び第2光路に所定の光強度比となるように分岐させる光分岐工程と、
前記第1光路に分岐された前記パルスレーザ光である第1パルスレーザ光の光子数が1以下の値である複数の候補値のうちの何れかとなるように、前記第1パルスレーザ光の光強度を減衰させる減衰工程と、
光強度を減衰させられた前記第1パルスレーザ光を前記量子暗号鍵入力装置に出力する光出力工程と、
前記第2光路に分岐された前記パルスレーザ光である第2パルスレーザ光の光強度が所定の範囲内にあるか否かを判定する光強度判定工程と、
光強度が前記所定の範囲内にないと判定された前記第2パルスレーザ光に対応する前記第1パルスレーザ光を特定する特定情報を、前記量子暗号鍵入力装置に出力する情報出力工程と、を備える、量子暗号鍵出力方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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