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β線核種放射性セシウムの浸透深さの測定方法 UPDATE

国内特許コード P190016239
整理番号 199
掲載日 2019年8月9日
出願番号 特願2017-116467
公開番号 特開2019-002756
出願日 平成29年6月14日(2017.6.14)
公開日 平成31年1月10日(2019.1.10)
発明者
  • 山田 一夫
  • 竹内 幸生
出願人
  • 国立研究開発法人国立環境研究所
発明の名称 β線核種放射性セシウムの浸透深さの測定方法 UPDATE
発明の概要 【課題】本発明は、β線ラジオグラフを用いて、コンクリート硬化体中の放射性セシウムの浸透深さを、簡便かつ精度よく測定する方法を提供する。
【解決手段】本発明の放射性セシウムの浸透深さの測定方法は、下記遮蔽材(a)または(b)を用いて、放射性セシウムが浸透したコンクリート硬化体を被覆した後、放射性セシウムの浸透面に対し垂直に、該コンクリート硬化体を切断して切断面のβ線を測定し、β線を検出した部分の深さ(浸透面に対し垂直の方向の長さ)を、放射性セシウムの浸透深さとする方法である。
遮蔽材(a):液状樹脂、セメントペースト、または石膏ペーストを含む遮蔽材
遮蔽材(b):金属および/または金属酸化物の粉末と、液状樹脂、セメントペースト、または石膏ペーストを含む遮蔽材
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要

β線ラジオグラフは、放射性セシウム(Cs-134、Cs-137)や放射性ストロンチウム(Sr-90)等の、固体表面から内部へβ線を放出する放射性物質(β線核種)の分布状態を調べるのに簡便で有用な方法である。その一例として、図1の(B)に、放射性セシウムに汚染された構造物から採取した、直径4cmのコンクリートコア(図1の(A))の浸透面(円形の面)のβ線ラジオグラフを示す。この写真から、放射性セシウムはコンクリート表面に不均一に分布し、特に、ひび割れに沿って濃縮していることが分かる。
しかし、β線ラジオグラフを、放射性セシウムの浸透深さの測定に適用した場合、浸透表面からのβ線の拡散により感光部分が拡大するため、感光部分を放射性セシウムがコンクリート硬化体中に浸透して存在する範囲(浸透深さ)であると判定することはできない。

以下、これを図1、2を用いて具体的に説明する。
図2は、1面(円形面)から放射性セシウムが浸透した幅2cmのコンクリートブロックの長さ方向の切断面(C)を、イメージングプレート(IP)に載置して感光させたβ線ラジオグラフの写真(D、E)である。ただし、コンクリートブロックの側面は樹脂でコーティングした。これらのうち、(D)は、放射性セシウムが浸透しているコンクリート硬化体の浸透層から、β線が気中に拡散している様子を示す。また、(E)は、(C)の左端にあるコンクリートブロックのβ線ラジオグラフの拡大図である。側面をコーティングした樹脂(単独)とコンクリート硬化体の隙間からもβ線が樹脂を透過して拡散し、コンクリート硬化体の陰影が浮かんで見える。しかし、β線の拡散により感光部分が拡大しているため、(E)の像では、放射性セシウムがコンクリート硬化体に浸透した面の位置を確定することができず、放射性セシウムの浸透深さを正確に測定できない。このような状況は、非特許文献1にも同様の記載がある。
β線を遮蔽するために何らかのブロックを置いたり、鉛板などで覆うことも考えられる。しかし、測定対象物の表面が平坦でない場合には、β線ラジオグラフにより表面位置を特定することは、やはり困難である。

産業上の利用分野

本発明は、β線ラジオグラフを用いて、コンクリート硬化体中のβ線核種放射性セシウム(Cs-137、以下、単に「放射性セシウム」という。)の浸透深さを測定する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記遮蔽材(a)または(b)を用いて、放射性セシウムが浸透したコンクリート硬化体を被覆した後、放射性セシウムの浸透面に対し垂直に、該コンクリート硬化体を切断して切断面のβ線を測定し、β線を検出した部分の深さ(浸透面に対し垂直の方向の長さ)を、放射性セシウムの浸透深さとする、放射性セシウムの浸透深さの測定方法。
遮蔽材(a):液状樹脂、セメントペースト、または石膏ペーストを含む遮蔽材
遮蔽材(b):金属および/または金属酸化物の粉末と、液状樹脂、セメントペースト、または石膏ペーストを含む遮蔽材

【請求項2】
前記金属および/または金属酸化物の密度が2g/cm以上である、請求項1に記載の放射性セシウムの浸透深さの測定方法。

【請求項3】
前記液状樹脂が、エポキシ樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、およびウレタン樹脂等から選ばれる1種以上である、請求項1または2に記載の放射性セシウムの浸透深さの測定方法。

【請求項4】
前記被覆する方法が、前記コンクリート硬化体を、前記遮蔽材に浸漬するか、若しくは、前記コンクリート硬化体に、前記遮蔽材を塗布または散布する方法である、請求項1~3のいずれか1項に記載の放射性セシウムの浸透深さの測定方法。

【請求項5】
前記浸透深さの測定が、イメージングプレートの感光部分の深さ(浸透面に対し垂直の方向の長さ)を測定して行う、請求項1~4のいずれか1項に記載の放射性セシウムの浸透深さの測定方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
  • 2G188AA06
  • 2G188AA25
  • 2G188BB05
  • 2G188DD30
  • 2G188DD44
  • 2G188EE39
画像

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JP2017116467thum.jpg
出願権利状態 公開


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