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TGF-β活性化制御領域の切断面を認識する抗体 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P190016253
整理番号 06315
掲載日 2019年8月19日
出願番号 特願2005-513729
登録番号 特許第4653660号
出願日 平成16年9月3日(2004.9.3)
登録日 平成22年12月24日(2010.12.24)
国際出願番号 JP2004013189
国際公開番号 WO2005023870
国際出願日 平成16年9月3日(2004.9.3)
国際公開日 平成17年3月17日(2005.3.17)
優先権データ
  • 特願2003-313014 (2003.9.4) JP
発明者
  • 小嶋 聡一
  • 近藤 和嘉子
  • 堂前 直
出願人
  • 国立研究開発法人理化学研究所
発明の名称 TGF-β活性化制御領域の切断面を認識する抗体 実績あり 外国出願あり
発明の概要 本発明の目的は、病態、組織、アイソフォーム特異的活性型TGF-β生成反応を検出することができる抗体を提供することである。本発明によれば、ヒトTGF-β1中の51番目のアミノ酸残基グリシンから110番目のアミノ酸残基アルギニンまでの領域ならびにヒトTGF-β2およびヒトTGF-β3の当該領域に存在するプロテアーゼ切断部位を特異的に認識することができる、活性型ヒトTGF-β1ならびにヒトTGF-β2およびヒトTGF-β3の生成に伴い生じるLAP(もしくは潜在型TGF-β)断片に対する抗体が提供される。
従来技術、競合技術の概要

Transforming Growth Factor(TGF)-βは、間葉系細胞の細胞外マトリックス産生を強力に促すとともに上皮系細胞の増殖を抑制することにより、肝線維化/肝硬変、動脈硬化、肺線維症、強皮症、腎不全などの硬化性疾患の病態を形成する一方、免疫担当細胞の働きを抑制するなど、多彩な生物活性を示す分子量25kDのホモダイマー多機能性サイトカインである。TGF-βに対する中和抗体を用いた動物モデルにおける検討から、TGF-βの働きを抑制することによって硬化性疾患を予防・治療できることがわかってきた。例えば、プロテアーゼ阻害剤を用いたTGF-β活性化反応の抑制による肝線維化/肝硬変の予防・治療についてはOkuno et al.Gastroenterology 120:18784-1800,2001に記載されている。また、プロテアーゼ抗体を用いたTGF-β活性化反応の抑制による肝再生促進についてはAkita et al.Gastroenterology 123:352-364,2002に記載されている。さらに、TGF-β活性化反応に関する総説としては、近藤ほか 日本血栓止血学会誌 14(3):210-219,2003及びAnnes et al.J Cell Sci 116:217-224,2003が挙げられる。
しかし、例えば、プロテアーゼの過剰産生を抑制することにより肺組織が分解され肺気腫に陥るのを防いだり、癌細胞の増殖を抑制するなど、TGF-βは生体にとって大切な働きもしている。また、TGF-βには殆ど同じ生物活性を示すβ1からβ3までのアイソフォームが存在する。したがって、病態、組織、アイソフォーム特異的なTGF-β生成反応を検出して、これを抑制することにより、病態形成時に異常産生される特定のTGF-βアイソフォームの生成のみを抑え病気の治療や予後の診断に役立てる技術が望まれていた。しかし、従来報告されている技術では特異的生成反応を検出することは困難であった。
また、各TGF-βアイソフォーム特異的抗体(R&D社製、又はSant Cruz社製)もしくは遺伝子プローブ(Bissell et al.J Clin Invest 96:447-455,1995)を用いて、病態形成動物モデルやヒト患部においてどのTGF-βアイソフォームが産生されるかを検出する技術は開発されていたが、病態、組織、アイソフォーム特異的TGF-β生成反応を検出する方法ではなかったので、特異的治療・予防法の開発には繋がらなかった。

産業上の利用分野

本発明は、TGF-β活性化制御領域の切断面を認識する抗体、及びその利用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ヒトTGF-β中に存在するプロテアーゼ切断部位を特異的に認識することができる、ヒトTGF-βのLAP断片に対する抗体であって、以下の何れかの抗体。
(a)プロテアーゼ切断部位が58番目のアルギニン残基と59番目のロイシン残基の間であり、59番目のロイシン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(b)プロテアーゼ切断部位が58番目のアルギニン残基と59番目のロイシン残基の間であり、58番目のアルギニン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(c)プロテアーゼ切断部位が56番目のリジン残基と57番目のロイシン残基の間であり、57番目のロイシン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(d)プロテアーゼ切断部位が56番目のリジン残基と57番目のロイシン残基の間であり、56番目のリジン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(e)プロテアーゼ切断部位が79番目のアラニン残基と80番目のロイシン残基の間であり、80番目のロイシン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(f)プロテアーゼ切断部位が79番目のアラニン残基と80番目のロイシン残基の間であり、79番目のアラニン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(g)プロテアーゼ切断部位が85番目のアルギニン残基と86番目のアスパラギン酸残基の間であり、86番目のアスパラギン酸残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(h)プロテアーゼ切断部位が85番目のアルギニン残基と86番目のアスパラギン酸残基の間であり、85番目のアルギニン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(i)プロテアーゼ切断部位が106番目のリジン残基と107番目のグルタミン酸残基の間であり、107番目のグルタミン酸残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(j)プロテアーゼ切断部位が106番目のリジン残基と107番目のグルタミン酸残基の間であり、106番目のリジン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;
(k)プロテアーゼ切断部位が76番目のアラニン残基と77番目のバリン残基の間であり、77番目のバリン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体;又は
(l)プロテアーゼ切断部位が76番目のアラニン残基と77番目のバリン残基の間であり、76番目のアラニン残基を含む切断面を特異的に認識する抗体:

【請求項2】
ポリクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。

【請求項3】
モノクローナル抗体である、請求項1に記載の抗体。

【請求項4】
請求項1からの何れかに記載の抗体を含む、TGF-βに起因する硬化性疾患の診断薬。

【請求項5】
TGF-βに起因する硬化性疾患が、肝炎である、請求項4に記載の診断薬。

【請求項6】
請求項1からの何れかに記載の抗体を用いて、試料又は組織中のヒトTGF-β1ならびにヒトTGF-β2およびヒトTGF-β3の活性化反応を検出又は測定する方法。

【請求項7】
請求項1からの何れかに記載の抗体を用いて試料又は組織中のヒトTGF-β1ならびにヒトTGF-β2およびヒトTGF-β3の活性化反応を検出又は測定することを含む、TGF-βに起因する硬化性疾患の検出方法。

【請求項8】
TGF-βに起因する硬化性疾患が、肝炎である、請求項7に記載の検出方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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