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植物細胞に核酸を導入する方法 NEW 外国出願あり

国内特許コード P190016276
整理番号 07999
掲載日 2019年8月21日
出願番号 特願2014-502429
登録番号 特許第6337771号
出願日 平成25年2月27日(2013.2.27)
登録日 平成30年5月18日(2018.5.18)
国際出願番号 JP2013056062
国際公開番号 WO2013129698
国際出願日 平成25年2月27日(2013.2.27)
国際公開日 平成25年9月6日(2013.9.6)
優先権データ
  • 61/691833 (2012.8.22) US
  • 特願2012-040622 (2012.2.27) JP
発明者
  • 沼田 圭司
  • 吉積 毅
  • 児玉 豊
  • 大谷 美沙都
  • 出村 拓
出願人
  • 国立研究開発法人理化学研究所
  • 国立大学法人宇都宮大学
発明の名称 植物細胞に核酸を導入する方法 NEW 外国出願あり
発明の概要 簡便でかつ様々な種類の植物細胞及び核酸に広く適用可能な、植物細胞への核酸導入方法を提供することを目的とする。
本発明は、標的植物細胞に核酸を導入する方法であって、細胞透過性配列とポリカチオン配列とを含むキャリアペプチドを核酸と接触させて複合体を形成させる工程、及び得られた複合体を標的植物細胞に接触させる工程を含む、前記方法に関する。
従来技術、競合技術の概要 植物細胞に外来遺伝子を導入することによって、交雑育種では付加できない有用な形質を植物に付与することは、今後の農作物の改良と農業の発展に極めて意義がある。また、石油依存の物質生産に替わる新規の物質生産法として、二酸化炭素を原料とした植物による物質生産を実現するためには、植物の遺伝子組換え技術の利用は不可欠である。
植物細胞への遺伝子導入法としては、土壌細菌であるアグロバクテリウムの感染作用を利用したアグロバクテリウム法、パーティクルガン法、及びウイルスベクター法などが知られている。アグロバクテリウム法は、植物細胞への遺伝子導入において、最も一般的に用いられる方法である。しかし、このアグロバクテリウム法では遺伝子導入をすることができない経済的に重要な植物が多く存在するのが現状である。パーティクルガン法は、アグロバクテリウム法と比較して汎用性が高いが、装置コストが高く、遺伝子損傷のリスク
があるとともに、形質転換効率も低いという問題がある。ウイルスベクター法は、アグロバクテリウム法と比較して、形質転換効率及び遺伝子発現効率が高いという利点があるが、導入する遺伝子サイズが制限されるとともに、ウイルスの感染能が低いという問題がある。したがって、簡便で、かつあらゆる種類の植物及び遺伝子に広く適用可能な、新しいタイプの遺伝子導入方法が求められていた。
細胞透過性ペプチド(CPP)は、哺乳類及びヒトの細胞株中の生体膜を通って、当該ペプチド及び他の物質(例えばタンパク質、核酸など)を含む複合体を輸送する機能を有することが知られている。しかし、植物細胞におけるCPPの使用は制限される。動物細胞と異なり植物細胞は、CPPを含む複合体の内在化に対し、細胞壁及び細胞膜による二重障害を有するからである。ポリカチオン性ペプチドは、負に荷電したDNAをイオン性相互作用で濃縮し、遺伝子送達に使用しうる複合体を形成すること、当該複合体が動物細胞への遺伝子導入において有用であることが示されている(特許文献1:WO2011/006133)。また、ポリカチオン性ペプチドを植物プロトプラストへの遺伝子導入に用いた例も報告されている(特許文献2:特開平7-213285)。しかし、当該方法では細胞壁の無いプロトプラストを使用しており、また、当該方法における植物細胞への遺伝子導入効率は十分なものとはいえない。
産業上の利用分野 本発明は、複数の機能的ドメインを含むキャリアペプチドを用いて植物細胞に核酸を導入する方法、該方法に用いるキャリアペプチド、該方法に用いるキット、及び該キャリアペプチドと核酸の複合体に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
標的植物細胞に核酸を導入する方法であって、
(1)KKLFKKILKYL(配列番号1)、RKKRRQRRRRKKRRQRRR(配列番号2)、RKKRRQRRR(配列番号3)、PLSSIFSRIGDP(配列番号4)、PISSIFSRTGDP(配列番号5)、AISSILSKTGDP(配列番号6)、PILSIFSKIGDL(配列番号7)、PLSSIFSKIGDP(配列番号8)、PLSSIFSHIGDP(配列番号9)、PLSSIFSSIGDP(配列番号10)、RQIKIWFQNRRMKWKK(配列番号11)、DAATATRGRSAASRPTERPRAPARSASRPRRPVD(配列番号12)、AAVALLPAVLLALLAP(配列番号13)、AAVLLPVLLAAP(配列番号14)、VTVLALGALAGVGVG(配列番号15)、GALFLGWLGAAGSTMGA(配列番号16)、MGLGLHLLVLAAALQGA(配列番号17)、LGTYTQDFNKFHTFPQTAIGVGAP(配列番号18)、GWTLNSAGYLLKINLKALAALAKKIL(配列番号19)、KLALKLALKALKAALKLA(配列番号20)、MPG、及びPep-1から成る群より選択される細胞透過性配列と、
(2)5個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)又はヒスチジン(H)残基;7個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)及び/又はヒスチジン(H)残基;又は、KHの3~20の繰り返し配列;を含むポリカチオン配列とを含むキャリアペプ
チドを、該キャリアペプチド由来のアミン基の数/該核酸由来のリン酸基の数(N/P比)が0.2以上2以下となるように核酸と接触させて、複合体を形成させる工程、及び得られた複合体を標的植物細胞に接触させる工程を含む、前記方法。

【請求項2】
複合体の平均流体力学的直径が150~500nmである、請求項1記載の方法。

【請求項3】
複合体を形成させる工程を、MAMAMRSTFAARVGAKPAVRGARPASRMSCMA(配列番号23)、MQVTMKSSAVSGQRVGGARVATRSVRRAQLQV(配列番号24)、MATMVAGISLRGPVMSSHRTFSVTKRASLPQSKLSSELSFVTSQLSGLKISSTHFISSSAPLSVPFKPSLQPVA(配列番号25)、MAALQSSFAGLSTSFFGQRFSPPLSLPPLVKSTEGPCLIQA(配列番号26)、MAVSFSLVGAFKGLSLASSSSFLKGDFGAAFPVAPKFSVSFPLKSPLTIES(配列番号27)、MASSVLSSAAVATRSNVAQANMVAPFTGLKSAASFPVSRKQNLDITSIASNGGRVQC(配列番号28)、MAASTMALSSPAFAGKAVKLSPAASEVLGSGRVTMRKTV(配列番号29)、及びMLSLRQSIRFFK(配列番号44)から成る群より選択されるオルガネラ移行配列と、5個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)又はヒスチジン(H)残基;7個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)及び/又はヒスチジン(H)残基;又は、KHの3~20の繰り返し配列;を含むポリカチオン配列とを含むキャリアペプチドの存在下で行う、請求項1又は2記載の方法。

【請求項4】
キャリアペプチドが、MAMAMRSTFAARVGAKPAVRGARPASRMSCMA(配列番号23)、MQVTMKSSAVSGQRVGGARVATRSVRRAQLQV(配列番号24)、MATMVAGISLRGPVMSSHRTFSVTKRASLPQSKLSSELSFVTSQLSGLKISSTHFISSSAPLSVPFKPSLQPVA(配列番号25)、MAALQSSFAGLSTSFFGQRFSPPLSLPPLVKSTEGPCLIQA(配列番号26)、MAVSFSLVGAFKGLSLASSSSFLKGDFGAAFPVAPKFSVSFPLKSPLTIES(配列番号27)、MASSVLSSAAVATRSNVAQANMVAPFTGLKSAASFPVSRKQNLDITSIASNGGRVQC(配列番号28)、MAASTMALSSPAFAGKAVKLSPAASEVLGSGRVTMRKTV(配列番号29)、及びMLSLRQSIRFFK(配列番号44)から成る群より選択されるオルガネラ移行配列をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項記載の方法。

【請求項5】
複合体を標的植物細胞に接触させるインキュベーション時間が5~150時間である、請求項1~4のいずれか1項記載の方法。

【請求項6】
(1)KKLFKKILKYL(配列番号1)、RKKRRQRRRRKKRRQRRR(配列番号2)、RKKRRQRRR(配列番号3)、PLSSIFSRIGDP(配列番号4)、PISSIFSRTGDP(配列番号5)、AISSILSKTGDP(配列番号6)、PILSIFSKIGDL(配列番号7)、PLSSIFSKIGDP(配列番号8)、PLSSIFSHIGDP(配列番号9)、PLSSIFSSIGDP(配列番号10)、RQIKIWFQNRRMKWKK(配列番号11)、DAATATRGRSAASRPTERPRAPARSASRPRRPVD(配列番号12)、AAVALLPAVLLALLAP(配列番号13)、AAVLLPVLLAAP(配列番号14)、VTVLALGALAGVGVG(配列番号15)、GALFLGWLGAAGSTMGA(配列番号16)、MGLGLHLLVLAAALQGA(配列番号17)、LGTYTQDFNKFHTFPQTAIGVGAP(配列番号18)、GWTLNSAGYLLKINLKALAALAKKIL(配列番号19)、KLALKLALKALKAAL
KLA(配列番号20)、MPG、及びPep-1から成る群より選択される細胞透過性配列と、
(2)5個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)又はヒスチジン(H)残基;7個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)及び/又はヒスチジン(H)残基;又は、KHの3~20の繰り返し配列;を含むポリカチオン配列とを含み、核酸と複合体を形成するキャリアペプチドを含む、標的植物細胞への核酸導入剤であって、該キャリアペプチド由来のアミン基の数/該核酸由来のリン酸基の数(N/P比)が0.2以上2以下である、前記標的植物細胞への核酸導入剤。

【請求項7】
MAMAMRSTFAARVGAKPAVRGARPASRMSCMA(配列番号23)、MQVTMKSSAVSGQRVGGARVATRSVRRAQLQV(配列番号24)、MATMVAGISLRGPVMSSHRTFSVTKRASLPQSKLSSELSFVTSQLSGLKISSTHFISSSAPLSVPFKPSLQPVA(配列番号25)、MAALQSSFAGLSTSFFGQRFSPPLSLPPLVKSTEGPCLIQA(配列番号26)、MAVSFSLVGAFKGLSLASSSSFLKGDFGAAFPVAPKFSVSFPLKSPLTIES(配列番号27)、MASSVLSSAAVATRSNVAQANMVAPFTGLKSAASFPVSRKQNLDITSIASNGGRVQC(配列番号28)、MAASTMALSSPAFAGKAVKLSPAASEVLGSGRVTMRKTV(配列番号29)、及びMLSLRQSIRFFK(配列番号44)から成る群より選択されるオルガネラ移行配列をさらに含む、請求項6記載の標的植物細胞への核酸導入剤。

【請求項8】
請求項6又は7記載の標的植物細胞への核酸導入剤及び核酸を含む複合体を含む、標的植物細胞への核酸導入用組成物。

【請求項9】
(i) 請求項6記載のキャリアペプチド、(ii)MAMAMRSTFAARVGAKPAVRGARPASRMSCMA(配列番号23)、MQVTMKSSAVSGQRVGGARVATRSVRRAQLQV(配列番号24)、MATMVAGISLRGPVMSSHRTFSVTKRASLPQSKLSSELSFVTSQLSGLKISSTHFISSSAPLSVPFKPSLQPVA(配列番号25)、MAALQSSFAGLSTSFFGQRFSPPLSLPPLVKSTEGPCLIQA(配列番号26)、MAVSFSLVGAFKGLSLASSSSFLKGDFGAAFPVAPKFSVSFPLKSPLTIES(配列番号27)、MASSVLSSAAVATRSNVAQANMVAPFTGLKSAASFPVSRKQNLDITSIASNGGRVQC(配列番号28)、MAASTMALSSPAFAGKAVKLSPAASEVLGSGRVTMRKTV(配列番号29)、及びMLSLRQSIRFFK(配列番号44)から成る群より選択されるオルガネラ移行配列と、5個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)又はヒスチジン(H)残基;7個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)及び/又はヒスチジン(H)残基;又は、KHの3~20の繰り返し配列;を含むポリカチオン配列とを含み、核酸と複合体を形成するキャリアペプチド、及び(iii) 核酸を含む複合体を含む、標的植物細胞への核酸導入用組成物であって、該キャリアペプチド由来のアミン基の数/該核酸由来のリン酸基の数(N/P比)が0.2以上2以下である、前記組成物。

【請求項10】
複合体の平均流体力学的直径が150~300nmである、請求項8又は9記載の組成物。

【請求項11】
(1)KKLFKKILKYL(配列番号1)、RKKRRQRRRRKKRRQRRR(配列番号2)、RKKRRQRRR(配列番号3)、PLSSIFSRIGDP(配列番号4)、PISSIFSRTGDP(配列番号5)、AISSILSKTGDP(配列番号6)、PILSIFSKIGDL(配列番号7)、PLSSIFSKIGDP(配
列番号8)、PLSSIFSHIGDP(配列番号9)、PLSSIFSSIGDP(配列番号10)、RQIKIWFQNRRMKWKK(配列番号11)、DAATATRGRSAASRPTERPRAPARSASRPRRPVD(配列番号12)、AAVALLPAVLLALLAP(配列番号13)、AAVLLPVLLAAP(配列番号14)、VTVLALGALAGVGVG(配列番号15)、GALFLGWLGAAGSTMGA(配列番号16)、MGLGLHLLVLAAALQGA(配列番号17)、LGTYTQDFNKFHTFPQTAIGVGAP(配列番号18)、GWTLNSAGYLLKINLKALAALAKKIL(配列番号19)、KLALKLALKALKAALKLA(配列番号20)、MPG、及びPep-1から成る群より選択される細胞透過性配列と、
(2)5個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)又はヒスチジン(H)残基;7個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)及び/又はヒスチジン(H)残基;又は、KHの3~20の繰り返し配列;を含むポリカチオン配列とを含み、核酸と複合体を形成するキャリアペプチドを含む、標的植物細胞に核酸を導入するためのキットであって、該キャリアペプチド由来のアミン基の数/該核酸由来のリン酸基の数(N/P比)が0.2以上2以下である、前記キット。

【請求項12】
MAMAMRSTFAARVGAKPAVRGARPASRMSCMA(配列番号23)、MQVTMKSSAVSGQRVGGARVATRSVRRAQLQV(配列番号24)、MATMVAGISLRGPVMSSHRTFSVTKRASLPQSKLSSELSFVTSQLSGLKISSTHFISSSAPLSVPFKPSLQPVA(配列番号25)、MAALQSSFAGLSTSFFGQRFSPPLSLPPLVKSTEGPCLIQA(配列番号26)、MAVSFSLVGAFKGLSLASSSSFLKGDFGAAFPVAPKFSVSFPLKSPLTIES(配列番号27)、MASSVLSSAAVATRSNVAQANMVAPFTGLKSAASFPVSRKQNLDITSIASNGGRVQC(配列番号28)、MAASTMALSSPAFAGKAVKLSPAASEVLGSGRVTMRKTV(配列番号29)、及びMLSLRQSIRFFK(配列番号44)から成る群より選択されるオルガネラ移行配列と、5個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)又はヒスチジン(H)残基;7個以上の連続したリシン(K)、アルギニン(R)及び/又はヒスチジン(H)残基;又は、KHの3~20の繰り返し配列;を含むポリカチオン配列とを含むキャリアペプチドをさらに含む、請求項11に記載のキット。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 登録
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