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中性子発生源および当該中性子発生源の製造方法、中性子発生装置 NEW 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P190016277
整理番号 08004
掲載日 2019年8月21日
出願番号 特願2014-503524
登録番号 特許第5888760号
出願日 平成25年3月6日(2013.3.6)
登録日 平成28年2月26日(2016.2.26)
国際出願番号 JP2013056188
国際公開番号 WO2013133342
国際出願日 平成25年3月6日(2013.3.6)
国際公開日 平成25年9月12日(2013.9.12)
優先権データ
  • 特願2012-049614 (2012.3.6) JP
発明者
  • 山形 豊
  • 朱 正明
  • 広田 克也
出願人
  • 国立研究開発法人理化学研究所
発明の名称 中性子発生源および当該中性子発生源の製造方法、中性子発生装置 NEW 実績あり 外国出願あり
発明の概要 本発明は、新規な中性子源を提供する。本発明の中性子発生源(1)は、中性子発生材料層(3)および金属層(2)を備えており、金属層(2)は、高い水素拡散性を示し、中性子線を受けて短い半減期の放射性核種を生じる金属元素を含んでいる。
従来技術、競合技術の概要 近年、大規模な施設において利用されるようなエネルギー効率の高い中性子線の発生方法ではなく、低エネルギーのビームを利用した中性子線の発生方法の開発が始められている。このような方法では、例えば陽子ビームをターゲット(例えばBeまたはLiなど)に照射して核反応を起こさせることによって、中性子線を生じさせる。この方法は、非常に低エネルギーの陽子ビームを利用して中性子線を発生させ得る。

上記方法にしたがえば、例えば大規模な施設では許容され得る巨大な放射線遮蔽構造は不要である。よって、上記方法を利用する中性子源は、小規模な施設における利用のために非常に適していると考えられる。特に13MeV以下のエネルギーを有している陽子ビームを利用すれば、生じる放射化物の量が非常に少ないため、取扱いが容易になり得る。

しかし、低エネルギーの陽子ビームは、ターゲットに対する侵入深さが非常に浅い。これにともなって、材料に照射された陽子が水素になって留まり、ターゲット内の局所に蓄積し易い。このため、主に水素脆化のメカニズムによってターゲットが極めて短時間に破壊されることが知られている。こうした現象は、ブリスタリング(Blistering)と呼ばれており、上述の方法を利用した低エネルギー中性子発生装置において実用上の致命的な問題である。

上記問題を鑑みて種々の研究がなされている。Liを用いたLi(p,n)反応によって中性子を発生させる中性子源が報告されている(非特許文献1~4)。

非特許文献1~3では、Liターゲットのブリスタリングについて検証されている。詳細には、2.5MeVまたは1.9MeVの陽子ビームを用いてLiターゲットを照射した場合、10mAのビーム電流によって約3.5時間後にブリスタリングが発生すると報告されている。これらの文献では、BNCT療法(Boron Neutron Capture Therapy)における1回の照射時間が上述の時間より短いので、ブリスタリングは実用上の問題にならないと結論付けている。

非特許文献4にはターゲットの水素脆化を防ぐ構造について報告されている。当該報告によれば、水素透過性の高いPdの薄膜がLiの下部に形成されている上記構造によって、Liを透過した陽子(水素原子)を吸収拡散させている。

非特許文献5には、Li以外のターゲットを用いて水素脆化を防止するためのシミュレーションの結果が示されている。当該シミュレーションでは、薄いBeおよびNbを接合して中性子源を形成すると、照射された陽子ビームのほとんどがBeを貫通してNb内にとどまるため、水素脆化を防止し得るとの結果が得られている。よって、この構造は、長時間にわたって安定な中性子源の水素脆化を防止できる可能性がある。

また、非特許文献6には、陽子ビームを照射したときに種々の金属においてブリスタリングが発生する条件についての試験の結果が報告されている。当該試験は、200keVの陽子ビームを照射した後の金属を光学的手法および電子顕微鏡などによって観察することによって実施されている。上記結果として、VおよびTaは、試験された条件範囲ではブリスタリングの発生は見られないと報告されている。
産業上の利用分野 本発明は、中性子発生源およびこれを用いた中性子発生装置に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
陽子ビームまたは重陽子ビームの照射を受けて中性子線を発生させる中性子発生材料層と、当該中性子発生材料層に接合されている金属層とを備えており、
上記金属層は、60℃において10-11(m2/秒)以上の水素拡散係数を示し、かつ中性子線を受けて生じる放射性核種のうち総放射線量の最も多い放射性核種が12時間以下の半減期を示す金属元素を主成分として含んでおり、
上記中性子発生材料層は、Be、Be化合物、LiおよびLi化合物からなる群から選択される中性子発生材料を含んでいる、中性子発生源。

【請求項2】
上記金属元素は、V、Ni、Tiおよびこれらの任意の組合せの合金からなる群から選択される、請求項1に記載の中性子発生源。

【請求項3】
上記中性子発生材料層の厚さは50μm~1.2mmである、請求項1または2に記載の中性子発生源。

【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の中性子発生源の製造方法であって、
上記中性子発生材料層および上記金属層を、拡散接合またはろう付けによって接合する、中性子発生源の製造方法。

【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載の中性子発生源を備えている、中性子発生装置。
国際特許分類(IPC)
画像

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出願権利状態 登録
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