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経口摂取用コリンエステル含有組成物 コモンズ

国内特許コード P190016337
整理番号 (L16005)
掲載日 2019年8月27日
出願番号 特願2018-545093
出願日 平成29年10月16日(2017.10.16)
国際出願番号 JP2017037389
国際公開番号 WO2018070545
国際出願日 平成29年10月16日(2017.10.16)
国際公開日 平成30年4月19日(2018.4.19)
優先権データ
  • 特願2016-202909 (2016.10.14) JP
発明者
  • 中村 浩蔵
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 経口摂取用コリンエステル含有組成物 コモンズ
発明の概要 本発明の課題は、アセチルコリンなどのコリンエステルを有効成分としながら、ヒトが簡易に経口摂取でき、血圧降下作用および/または抗ストレス作用を有する組成物を提供することである。
本発明の課題は、アセチルコリンなどのコリンエステルを、ヒトが簡易に経口摂取でき、血圧降下作用および血管拡張作用を有する新規な経口摂取用組成物を提供すること、そのために有用な供給源となる食品を提供することにある。
従来技術、競合技術の概要

コリンエステルの中で、アセチルコリンは哺乳類の神経伝達物質として生命活動に不可欠な物質であることが知られている。また、1929年に、ウマの脾臓からヒスタミンとは異なる血圧降下物質が単離され、その活性物質がアセチルコリンであることが化学的に同定された(非特許文献1)。さらに、麦角の血圧降下物質がアセチルコリンであることが解明され、菌類がアセチルコリンを産生することが確認されている(非特許文献2)。アセチルコリンは、食用植物、食用菌類、ローヤルゼリー、牛乳等に含まれており、枯草菌、酵母にもアセチルコリンが存在し、食用植物では、ナスおよびタケノコのアセチルコリン含量が高いことが報告されている(非特許文献3~7)。

また、アセチルコリンの他、複数のコリンエステル類も発見されている。
アセチル基より1つ炭素鎖が長いプロピオニル基を有するプロピオニルコリンは、1953年に牛の脾臓から発見されている(非特許文献8、9)。その後、牡牛の精液中、ヨーロッパザリガニ、アメリカカブトガニ、ヨーロッパザルガイ、オオノガイ、ムラサキイガイ、ホンドブガイ、リンゴマイマイ中の血リンパと平滑筋中、シビレエイの電気発生組織培養中の他、ヘンヨウボク、緑豆、オオバコ、ポプラ、シラカバ中などに、プロピオニルコリン産生が確認されている(非特許文献10~13)。

また、ブチリルコリンについては、1954年に脳抽出物から発見され(非特許文献14)、節足動物、軟体動物中に、アセチルコリン、プロピオニルコリンと共に存在することが示されている(非特許文献11)。
さらに、プロピオニルコリン、ブチリルコリン以外にも軟体動物から、いくつかのコリンエステル類が確認されている。たとえば、ウロカノイルコリンがアクキガイの一種から、ββ-ジメチルアクロイルコリン(セネシオイルコリン)がレイシガイの一種から、アクロイルコリンがエゾバイの一種から、イミダゾールプロピオニルコリンがレイシガイの一種から構造決定されている(非特許文献15~18)。

本発明者は、発酵キョウバク(ソバ植物体の乳酸発酵物)に含まれる血圧降下作用および血管拡張作用活性成分について研究し、少なくともアセチルコリンとプロピオニルコリンを含む、複数のコリンエステルを主体とした第4級アルキルアンモニウム化合物を含有する抽出組成物を提供し、また精製したアセチルコリン、プロピオニルコリン、ブチリルコリンを高血圧自然発症ラット(SHR)に単回経口投与した場合に血圧降下作用を示すことを明らかにした(特許文献1、2)。一方で、アセチルコリン塩化物を有効成分とする医薬のインタビューフォーム(非特許文献19)に、「アセチルコリンは経口投与すると消化管で分解され、ほとんど吸収されないので、注射剤とした」と記載されているように、これまでコリンエステルのヒトへの適用は注射剤によるもので経口摂取により作用させることについての検討はなされていない。

産業上の利用分野

本発明は、コリンと有機酸がエステル結合した化合物であるコリンエステルを有効成分とする血圧降下作用および/または抗ストレス作用を有する組成物およびその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
コリンエステルを有効成分とする血圧降下作用および/または抗ストレス作用を有する組成物であって、コリンエステル含量が5μg~50mgであり、経口摂取用である、前記組成物。

【請求項2】
食品組成物である、請求項1に記載の組成物。

【請求項3】
血圧降下用および/または抗ストレス用の医薬組成物である、請求項1に記載の組成物。

【請求項4】
コリンエステルが、食用植物由来である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。

【請求項5】
食用植物の凍結乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末からなる、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。

【請求項6】
20メッシュの篩を通過できる凍結乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末からなる、請求項5に記載の組成物。

【請求項7】
食用植物をエタノールまたは含水エタノールで抽出してなる抽出物である、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。

【請求項8】
食用植物が、ナス科ナス属ナス種(Solanum melongena)の果実および/またはイネ科タケ亜科タケ連(Poaceae, Bambusoideae, Bambuseae)の若芽である、請求項4~7のいずれか一項に記載の組成物。

【請求項9】
コリンエステルが、アセチルコリン、ブチリルコリンおよびプロピオニルコリンからなる群から選択される1種または2種以上を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。

【請求項10】
コリンエステルが、ラクトイルコリンを含まない、請求項9に記載の組成物。

【請求項11】
コリンエステルの濃度が5μg/g~250mg/gであり、かつ、1日の摂取量が、5μg~50mgに調整されてなる、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。

【請求項12】
冷凍加工されてなる、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物。

【請求項13】
冷凍加工されたナス科ナス属ナス種(Solanum melongena)の果実の一部または全部である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。

【請求項14】
コリンエステルを有効成分とする経口摂取用の血圧降下作用および/または抗ストレス作用を有する組成物を製造する方法であって、食用植物を凍結乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末にすること、凍結乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末を、コリンエステル含量が5μg~50mgとなるように分配することを含む、前記方法。

【請求項15】
食用植物が、ナス科ナス属ナス種(Solanum melongena)の果実および/またはイネ科タケ亜科タケ連(Poaceae, Bambusoideae, Bambuseae)の若芽である、請求項14に記載の方法。

【請求項16】
食用植物を加熱することをさらに含む、請求項14または15に記載の方法。

【請求項17】
食用植物の凍結乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末を水に懸濁し、得られた懸濁液に酸を添加することをさらに含む、請求項14~16のいずれか一項に記載の方法。

【請求項18】
酸を添加した懸濁液のpHを5.5~4.5に調整することをさらに含む、請求項17に記載の方法。

【請求項19】
請求項14~18のいずれか一項に記載の方法で製造された、コリンエステルを有効成分とする経口摂取用の血圧降下作用および/または抗ストレス作用を有する組成物。

【請求項20】
コリンエステルを有効成分とする経口摂取用の血圧降下作用および/または抗ストレス作用を有する抽出物を製造する方法であって、食用植物を、または、食用植物の凍結乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末を、エタノールまたは含水エタノールで抽出することを含む、前記方法。

【請求項21】
食用植物を、または、食用植物の凍結乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末を、エタノールで抽出することを含む、請求項20に記載の方法。

【請求項22】
食用植物を、または、食用植物の凍結乾燥粉末および/または熱風乾燥粉末を、含水エタノールで抽出することを含み、含水エタノールのエタノール濃度が、25~60%(w/w)であるか、または95%(w/w)以上である、請求項20に記載の方法。

【請求項23】
抽出に用いるエタノールまたは含水エタノールにL-アスコルビン酸が添加されている、請求項20~22のいずれか一項に記載の方法。

【請求項24】
抽出物のコリンエステル含量を5μg~50mgに調整することを含む、請求項20~23のいずれか一項に記載の方法。

【請求項25】
請求項20~24のいずれか一項に記載の方法で製造された、コリンエステルを有効成分とする経口摂取用の血圧降下作用および/または抗ストレス作用を有する抽出物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
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出願権利状態 公開
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