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ホウ素原子層シートおよび積層シートとその製造方法 外国出願あり

国内特許コード P190016408
整理番号 17T150 
掲載日 2019年10月18日
出願番号 特願2018-020443
公開番号 特開2019-137570
出願日 平成30年2月7日(2018.2.7)
公開日 令和元年8月22日(2019.8.22)
発明者
  • 神戸 徹也
  • 今岡 笙太郎
  • 渡邊 藍子
  • 山元 公寿
出願人
  • 国立大学法人東京工業大学
発明の名称 ホウ素原子層シートおよび積層シートとその製造方法 外国出願あり
発明の概要 【課題】各種産業への応用が期待できる新規ホウ素原子層シート及び積層シート、それらの製造方法を提供する。
【解決手段】骨格元素にホウ素と酸素を有し、ホウ素-ホウ素結合を有する非平衡結合によりネットワーク化された、酸素とホウ素のモル比率(酸素/ホウ素)が1.5未満である原子層シート及び、複数の前記原子層シートと前記原子層シート間の金属イオンとを含む積層シート。製造方法は、有機溶媒を含む溶媒中に、不活性ガス雰囲気下でMBH4(Mはアルカリ金属イオンを示す。)を添加し溶液を調製する工程と、前記溶液を、酸素を含む雰囲気に曝す工程とを含む。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要 1次元のナノチューブやナノワイヤ、2次元の層状物質やナノシート、3次元の多孔物質やデンドリマー等の構造を精密に制御したナノ構造体は、空間と形状を利用することで多彩な機能と物性が発現する。

これらのうち炭素の原子層物質であるグラフェンは、機械強度、熱伝導性、電気伝導性等の物性に優れ、スコッチテープにグラファイトを貼り付けて剥がすことで得られることが2004年に発見されてから、その応用研究が進み、例えば、グラフェン類縁体は、グラフェンの修飾や構成元素の変更の観点から検討されてきた。

構成元素の変更の観点では、窒化ホウ素(BN)、シリセン(Si)、ゲルマネン(Ge)、ボロフェン(B)等が知られている。ボロフェンは、ホウ素単層ナノシートであり、Wangらは、気相真空系により36原子からなるB36クラスターの合成を行ない、光電子スペクトルと理論計算によるシミュレーションの比較から構造を同定することで、ボロフェン類似クラスターの合成を報告した(非特許文献1)。その後、単位構造ではなく2次元に広がるシートとしてのボロフェンは、Guisingerら(非特許文献2)、Wuら(非特許文献3)によtって、超高真空下でのAg(111)面上へのホウ素の真空蒸着による合成が報告されている。このボロフェンは、大気下では存在し得ない物質である。一方ボロファンは、末端を水素で保護したホウ素単層ナノシートで、ディラック粒子の速度や機械強度がグラフェンを超えると見込まれ、理論計算では大気中で存在可能と予測されていたが、最近になってその合成が報告された(非特許文献4)。
産業上の利用分野 本発明は、ホウ素原子層シートおよび積層シートとその製造方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
骨格元素にホウ素と酸素を有し、ホウ素-ホウ素結合を有する非平衡結合によりネットワーク化された、酸素とホウ素のモル比率(酸素/ホウ素)が1.5未満である原子層シート。

【請求項2】
更にアルカリ金属イオンを含み、アルカリ金属イオンとホウ素のモル比率(アルカリ金属イオン/ホウ素)が1未満である請求項1に記載の原子層シート。

【請求項3】
MBH4(Mはアルカリ金属イオンを示す。)の酸化生成物である請求項1または2に記載の原子層シート。

【請求項4】
骨格組成がB5O3である請求項1~3のいずれか一項に記載の原子層シート。

【請求項5】
前記骨格がホウ素-ホウ素結合を有する3回対称性を有する請求項4に記載の原子層シート。

【請求項6】
前記骨格部位である構成要素Xと、それ以外の構成要素Yとを含む請求項4または5に記載の原子層シート。

【請求項7】
前記構成要素Yが、末端部位および/または欠損部位である請求項6に記載の原子層シート。

【請求項8】
前記構成要素Yが、B-OHを含むホウ素酸化物部位である請求項6または7に記載の原子層シート。

【請求項9】
X線光電子分光測定において、190.5~193.0eVと、192.5~194.0eVに各々B-1s準位に由来するピークを有する請求項6~8のいずれか一項に記載の原子層シート。

【請求項10】
前記X線光電子分光測定において、190.5~193.0eVのピークが前記構成要素Xに対応している請求項9に記載の原子層シート。

【請求項11】
IR測定において、B-O伸縮に由来する2種類のピークを1300~1500cm-1付近に有し、かつBO-H伸縮に由来するピークを3100cm-1付近に有する請求項6~10のいずれか一項に記載の原子層シート。

【請求項12】
前記IR測定において、B-O伸縮に由来する2種類のピークのうち低波数側のピークが前記構成要素Xに対応している請求項11に記載の原子層シート。

【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の複数の原子層シートと、前記原子層シート間の金属イオンとを含む積層シート。

【請求項14】
前記金属イオンがアルカリ金属イオンである請求項13に記載の積層シート。

【請求項15】
アルカリ金属イオンとホウ素のモル比率(アルカリ金属イオン/ホウ素)が1未満である請求項14に記載の積層シート。

【請求項16】
請求項13~15のいずれか一項に記載の積層シートを含む結晶。

【請求項17】
有機溶媒を含む溶媒中に、不活性ガス雰囲気下でMBH4(Mはアルカリ金属イオンを示す。)を添加し溶液を調製する工程と、
前記溶液を、酸素を含む雰囲気に曝す工程とを含む、ホウ素と酸素を含む原子層シートおよび/または積層シートの製造方法。

【請求項18】
前記原子層シートが、骨格元素にホウ素と酸素を有し、ホウ素-ホウ素結合を有する非平衡結合によりネットワーク化された、酸素とホウ素のモル比率(酸素/ホウ素)が1.5未満である原子層シートであり、前記積層シートが、複数の前記原子層シートと、前記原子層シート間の金属イオンとを含む請求項17に記載の方法。

【請求項19】
前記金属イオンがアルカリ金属イオンであり、アルカリ金属イオンとホウ素のモル比率(アルカリ金属イオン/ホウ素)が1未満である請求項18に記載の方法。

【請求項20】
請求項13~15のいずれか一項に記載の積層シートと、クラウンエーテルおよびクリプタンドから選ばれる少なくとも1種とを、有機溶媒を含む溶媒中に添加し、前記積層シートを剥離する工程を含む、積層シートの剥離物の製造方法。

【請求項21】
請求項13~15のいずれか一項に記載の積層シートを、非プロトン性高極性溶媒中に添加し、前記積層シートを剥離する工程を含む、積層シートの剥離物の製造方法。

【請求項22】
前記剥離物は、単層の原子層シートを含む、請求項20または21に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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thum_JPA 501137570_i_000002.jpg
出願権利状態 公開
参考情報 (研究プロジェクト等) 平成27年度、国立研究開発法人科学技術振興機構、
戦略的創造研究推進事業、総括実施型研究(ERATO)、
「山元アトムハイブリッドプロジェクト」
詳しくお知りになりたい方は下記「問合せ先」まで直接お問合わせください


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