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エクソソームの膜に存在するタンパク質の検出方法 NEW

国内特許コード P190016418
整理番号 S2016-1032-N0
掲載日 2019年10月25日
出願番号 特願2016-158985
公開番号 特開2019-168223
出願日 平成28年8月12日(2016.8.12)
公開日 令和元年10月3日(2019.10.3)
発明者
  • 横山 省三
  • 山上 裕機
出願人
  • 公立大学法人和歌山県立医科大学
発明の名称 エクソソームの膜に存在するタンパク質の検出方法 NEW
発明の概要 【課題】エクソソームの膜に存在するタンパク質について、精度の高い検出方法を提供する。
【解決手段】生体試料中のエクソソームの膜に存在するタンパク質の検出方法であって、
ウシ血清アルブミン溶液中に分散させた、該生体試料から単離したエクソソームと、該タンパク質に対する抗体とを接触させ、該タンパク質と該抗体との複合体を検出する工程を含む、方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

エクソソームは、細胞から分泌される直径約40nm~約150nmの小胞であり、タンパク質、mRNA、miRNAなどの分子を内包している。腫瘍細胞から分泌されるエクソソームは腫瘍細胞種によって異なる分子を内包しているため、エクソソーム由来の分子はバイオマーカーとして注目されている。近年、血清中の癌細胞由来のエクソソームを腫瘍マーカーとして用いた癌の診断が報告されている(非特許文献1及び2)。しかしながら、エクソソームの膜上に存在するとされるタンパク質の測定は、CD9、CD63、CD81などの分子に限られており、細胞機能に関係するとされるCEAファミリーやインテグリンなどの膜タンパク質は、多数存在するにも関わらず、エクソソームの膜上のそれらのタンパク質を測定した報告はない。

現在、血液中の癌胎児性抗原(carcinoembryonic antigen、CEA、CEACAM 5)は、臨床において一般的な腫瘍マーカーであり、大腸癌などの再発の診断に用いられている。CEAは分子量約20万の糖タンパク質であり、ヒト大腸癌組織及び胎児腸管において発見され、また、CEAと似た構造を有する複数のタンパク質も発見された。これらは、CEAファミリーとして、統一された新しい名称と分類が決められ、それによりCEAファミリーは、CEACAM(CEA-related cell adhesion molecule)及びPSG(pregnancy-specific glycoprotein)の2つのグループに分類されることとなった。CEAはCEACAM 1、CEACAM 3、CEACAM 4、CEACAM 6、CEACAM 7及びCEACAM 8と共にCEACAMのグループに属する。しかしながら、CEAは癌の再発の診断マーカーとして用いられているが、癌の早期診断のためのマーカーとして用いられているとの報告はない。そして、CEA以外のCEAファミリーメンバーは腫瘍マーカーとして用いられているとの報告もない。

また、一般に、CEAなどのタンパク質を腫瘍マーカーとして用いた癌の診断では、偽陽性や偽陰性が散見され、偽陽性のために必要のない検査が行われたり、偽陰性のために癌の再発の発見が遅れたりして、患者に不要な負担が生じる。したがって、精度の高いタンパク質の検出方法が求められている。

産業上の利用分野

本発明は、エクソソームの膜に存在するタンパク質の検出方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
生体試料中のエクソソームの膜に存在するタンパク質の検出方法であって、
ウシ血清アルブミン溶液中に分散させた、該生体試料から単離したエクソソームと、該タンパク質に対する抗体とを接触させ、該タンパク質と該抗体との複合体を検出する工程を含む、方法。

【請求項2】
前記ウシ血清アルブミン溶液の濃度が0.5%(w/v)~5%(w/v)である、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記ウシ血清アルブミン溶液の濃度が1%(w/v)である、請求項2に記載の方法。

【請求項4】
前記ウシ血清アルブミン溶液中に分散させた、該生体試料から単離したエクソソームの濃度が、前記生体試料中のエクソソームの濃度の1.5倍~10倍である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。

【請求項5】
前記ウシ血清アルブミン溶液中に分散させた、該生体試料から単離したエクソソームの濃度が、前記生体試料中のエクソソームの濃度の2.5倍~5倍である、請求項4に記載の方法。

【請求項6】
生体試料が凍結された試料である場合、当該試料を4℃~60℃で融解する工程をさらに含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。

【請求項7】
融解する工程を4℃~37℃で行う、請求項6記載の方法。

【請求項8】
エクソソームの膜に存在するタンパク質が糖タンパク質である、請求項1~7のいずれか1項に記載の方法。

【請求項9】
糖タンパク質がCEAファミリーメンバーである、請求項8に記載の方法。

【請求項10】
CEAファミリーメンバーが、CEA、CEACAM 1、及びCEACAM 6からなる群から選ばれる1以上である、請求項9に記載の方法。

【請求項11】
生体試料が体液である、請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。

【請求項12】
体液が血清又は血漿である、請求項11に記載の方法。

【請求項13】
癌の遠隔転移を検出するための、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法。

【請求項14】
癌が大腸癌、胃癌、及び食道癌からなる群から選ばれる1以上である、請求項13に記載の方法。

【請求項15】
癌が大腸癌である、請求項14に記載の方法。

【請求項16】
癌の遠隔転移の診断のための検査方法であって、
(1)請求項1に記載の方法により、被験者に由来する生体試料中のエクソソームの膜に存在するタンパク質を検出し、該タンパク質の濃度を測定すること、
(2)(1)により得られたタンパク質の濃度と基準値とを比較することを含み、
被験者におけるタンパク質の濃度が基準値よりも高いことが癌の遠隔転移の指標となる、方法。

【請求項17】
基準値が、遠隔転移の有無が既知の患者集団におけるROC曲線に基づいて設定されるカットオフポイントである、請求項16に記載の方法。

【請求項18】
癌が大腸癌、胃癌、及び食道癌からなる群から選ばれる1以上である、請求項16又は17に記載の方法。

【請求項19】
癌が大腸癌である、請求項18に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
出願権利状態 公開


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