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二本鎖核酸分子、およびその用途 NEW 新技術説明会

国内特許コード P190016443
整理番号 (S2017-0077-N0)
掲載日 2019年10月28日
出願番号 特願2018-547222
出願日 平成29年10月31日(2017.10.31)
国際出願番号 JP2017039364
国際公開番号 WO2018079841
国際出願日 平成29年10月31日(2017.10.31)
国際公開日 平成30年5月3日(2018.5.3)
優先権データ
  • 特願2016-213131 (2016.10.31) JP
発明者
  • 赤尾 幸博
出願人
  • 国立大学法人岐阜大学
発明の名称 二本鎖核酸分子、およびその用途 NEW 新技術説明会
発明の概要 【課題】優れた抗腫瘍活性を示す二本鎖核酸分子を提供する。
【解決手段】化学式(1)(配列番号1)で表される塩基配列を含む第1ポリヌクレオチド鎖、および当該第1ポリヌクレオチド鎖と相補的な塩基配列を含む第2ポリヌクレオチド鎖を含む、二本鎖核酸分子である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

miRNAは、細胞内在性の、20~25塩基程度の非コードRNAである。miRNAは、ゲノムDNA上のmiRNA遺伝子から、まず数百~数千塩基程度の長さの一次転写物(pri-miRNA)として転写される。次いで、プロセシングを受けて数十塩基程度のヘアピン構造を有するpre-miRNAとなる。その後、核から細胞質内に移り、さらにプロセシングを受けて20~25塩基程度の二量体(ガイド鎖およびパッセンジャー鎖)からなる成熟miRNAとなる。成熟miRNAは、そのうちのガイド鎖(アンチセンス鎖)がRISC(RNA-Induced Silencing Complex)と呼ばれるタンパク質と複合体を形成し、標的遺伝子のmRNAに作用することで、標的遺伝子の翻訳を阻害する働きをすることが知られている。

miRNAは細胞内で様々な働きをすることが知られているが、ある種のmiRNAは、がん患者の病変組織において発現量が低下したり、また、その発現量を増加させることで抗腫瘍活性を示したりすることが知られている。

miR-145は、かような抗腫瘍活性を示すmiRNAの一種であり、細胞周期、細胞増殖、がん細胞の浸潤または細胞死等に関わる複数の遺伝子を標的としており、腫瘍抑制因子のひとつであると考えられている。miR-145は、膀胱がん、大腸がん、乳がん、白血病、卵巣がん、前立腺がん、肝臓がん(例えば、肝細胞がん(Hepatocarcinoma))、肺がん(例えば、非小細胞肺がん)、胃がん、食道がん、膵臓がん、神経膠腫、咽頭がん、鼻咽腔がん、口腔がん、および下垂体腫瘍といった様々な腫瘍において発現量が低下することも知られている(非特許文献1)。例えば、miR-145の発現を誘導することにより膀胱がん細胞、前立腺がん細胞および膵臓がん細胞の細胞生存率が低下したり(非特許文献2、5、8)、大腸がん細胞および乳がん細胞の増殖が抑制されたり(非特許文献3、6)、胃がん細胞の浸潤が抑制されたり(非特許文献7)することが報告されている。また、miR-145の発現を抑制することにより、白血病が発症した例も報告されている(非特許文献4)。

産業上の利用分野

本発明は、新規な二本鎖核酸分子、およびその用途に関する。より具体的には、miR-145様の二本鎖核酸分子、およびその発現ベクター、ならびにこれらを含む抗腫瘍剤、およびこれらを利用した腫瘍の予防および/または治療方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記化学式(1)(配列番号1)で表される塩基配列を含む第1ポリヌクレオチド鎖、および当該第1ポリヌクレオチド鎖と相補的な塩基配列を含む第2ポリヌクレオチド鎖を含む、二本鎖核酸分子:
【化1】
(省略)
ただし、化学式(1)において、(T/U)はTまたはUを表し;Nはそれぞれ独立してA、C、G、T、Uまたは欠損を表し;kは0または1を表し;Lは、下記化学式(2a)~(2g):
【化2】
(省略)
化学式(2a)において、ZはCHまたはNを表す、
のいずれかで表される置換または非置換の環式化合物含有基を表すか、または、2以上の前記環式化合物含有基がそれぞれホスホジエステル結合を介して連結してなる2価の基を表し;Mは、水素原子またはヒドロキシル保護基を表し;この際、第1ポリヌクレオチド鎖を構成するヌクレオチドは、それぞれ独立して、2’-O-メチル、2’-メトキシエトキシ、2’-フルオロ、2’-アリル、2’-O-[2(メチルアミノ)-2-オキソエチル]、4’-チオ、4’-(CH-O-2’-架橋、2’-ロックド核酸または2’-O-(N-メチルカルバメート)からなる群から選択される修飾糖部分を含む塩基で置換されていてもよく、第1ポリヌクレオチド鎖を構成するホスホジエステル結合は、それぞれ独立して、下記化学式(3):
【化3】
(省略)
化学式(3)において、Xは独立してO、SまたはSeを表し、Xは独立してOHもしくはO、SHもしくはS、SeHもしくはSe、炭素数1~4個のアルキル基またはモルホリノ基を表す(ただし、XがOでありXがOである場合を除く)、
で表されるリン原子修飾結合で置換されていてもよい。

【請求項2】
前記第1ポリヌクレオチド鎖および第2ポリヌクレオチド鎖の塩基数が、それぞれ独立に23~30塩基である、請求項1に記載の二本鎖核酸分子。

【請求項3】
前記配列番号1で表される塩基配列における(T/U)が、Uである、請求項1または2に記載の二本鎖核酸分子。

【請求項4】
前記配列番号1で表される塩基配列におけるNNが、GGまたはTTである、請求項1~3のいずれか1項に記載の二本鎖核酸分子。

【請求項5】
前記第2ポリヌクレオチド鎖が、下記化学式(5)(配列番号2)で表される塩基配列を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の二本鎖核酸分子:
【化4】
(省略)
ただし、化学式(5)(配列番号2)において、N’はそれぞれ独立してA、C、G、T、Uまたは欠損を表し;k、LおよびMは上記と同様の定義であり;この際、第2ポリヌクレオチド鎖を構成するヌクレオチドは、それぞれ独立して、2’-O-メチル、2’-メトキシエトキシ、2’-フルオロ、2’-アリル、2’-O-[2(メチルアミノ)-2-オキソエチル]、4’-チオ、4’-(CH-O-2’-架橋、2’-ロックド核酸または2’-O-(N-メチルカルバメート)からなる群から選択される修飾糖部分を含む塩基で置換されていてもよく、第2ポリヌクレオチド鎖を構成するホスホジエステル結合は、それぞれ独立して、前記化学式(3)で表されるリン原子修飾結合で置換されていてもよい。

【請求項6】
前記配列番号2で表される塩基配列におけるNNが、GGである、請求項5に記載の二本鎖核酸分子。

【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の二本鎖核酸分子をコードする塩基配列を含む、ベクター。

【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載の二本鎖核酸分子、または請求項7に記載のベクターを有効成分として含む、抗腫瘍剤。

【請求項9】
カチオン性ポリアミノ酸セグメントと親水性ポリマー鎖セグメントとを有するブロックコポリマーと、請求項1~6のいずれか1項に記載の二本鎖核酸分子とを含み、前記カチオン性ポリアミノ酸セグメントの正電荷と前記二本鎖核酸分子の負電荷とが相殺されて電気的に中性であり、前記二本鎖核酸分子が前記親水性ポリマー鎖セグメントに覆われているユニット構造型医薬組成物からなる、抗腫瘍剤。

【請求項10】
膀胱がん、大腸がん、乳がん、白血病、卵巣がん、前立腺がん、肝細胞がん(Hepatocarcinoma)、肺がん、胃がん、食道がん、膵臓がん、神経膠腫、咽頭がん、鼻咽腔がん、口腔がん、および下垂体腫瘍からなる群から選択される腫瘍の予防および/または治療のための、請求項8または9に記載の抗腫瘍剤。

【請求項11】
請求項1~6のいずれか1項に記載の二本鎖核酸分子、請求項7に記載のベクター、または請求項8~10のいずれか1項に記載の抗腫瘍剤を被検者に投与することを含む、腫瘍の予防および/または治療方法。

【請求項12】
前記腫瘍が、膀胱がん、大腸がん、乳がん、白血病、卵巣がん、前立腺がん、肝細胞がん(Hepatocarcinoma)、肺がん、胃がん、食道がん、膵臓がん、神経膠腫、咽頭がん、鼻咽腔がん、口腔がん、および下垂体腫瘍からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2018547222thum.jpg
出願権利状態 公開
岐阜大学産官学連携推進本部では、岐阜大学における知的財産の創出・管理・活用のマネジメントをしています。上記の特許・技術に関心のある方は、下記問い合わせ先に整理番号とともにご相談下さい。


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