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維管束液計測センサ、および維管束液計測センサの製造方法 NEW

国内特許コード P190016448
整理番号 (S2017-0032-N0)
掲載日 2019年10月30日
出願番号 特願2018-547502
出願日 平成29年9月29日(2017.9.29)
国際出願番号 JP2017035407
国際公開番号 WO2018079186
国際出願日 平成29年9月29日(2017.9.29)
国際公開日 平成30年5月3日(2018.5.3)
優先権データ
  • 特願2016-210239 (2016.10.27) JP
発明者
  • 下川 房男
  • 小野 瑛人
  • 高尾 英邦
  • 寺尾 京平
  • 小林 剛
  • 片岡 郁雄
出願人
  • 国立大学法人香川大学
発明の名称 維管束液計測センサ、および維管束液計測センサの製造方法 NEW
発明の概要 維管束液が流入する流路が植物の組織により塞がれにくい維管束液計測センサを提供する。
維管束液計測センサ(1)は、維管束液を捕集する捕集プローブ(20)と、捕集プローブ(20)を支持する支持部(10)とを備える。捕集プローブ(20)の内部には維管束液が流入する捕集流路(21)が形成されており、捕集流路(21)の入口開口部(24)は捕集プローブ(20)の側面に配置されている。そのため、捕集プローブ(20)を植物に突き刺す際に、植物の組織により捕集流路(21)が塞がれにくい。
従来技術、競合技術の概要

作物や果樹等の生産では、生産性の観点から植物の生育状態に合わせて適切な時期に灌水や養分補給を行う必要がある。このため、植物の生育に影響を与えず、その生育状態を的確に把握することが非常に重要となる。

一般に、多くの農業現場では、無降雨日数等に基づいた経験や勘によって植物の生育状態を把握しているというのが現状である。しかし、経験等に基づく方法によって植物の生育状況を管理するには、熟練が必要であり手間や時間がかかる。また、基準となる指標が個人的な経験等に基づくものである。したがって、このような経験等に基づいて植物の生育状態を把握する方法は、誰もが簡便に実施することは難しい。

一方、近年、植物の生体情報に基づいて作物や果樹の水分制御や施肥管理を行うための様々な技術が開発されている。その中でグラニエ法を利用した測定方法が注目を集めている。また、ヒートパルス法により樹液の流速を測定する方法も知られている(例えば、特許文献1)。

特許文献1には、樹木の主幹にドリル等によって形成した穴の中に配置することができる棒状の3本の温度センサおよび1本の棒状ヒータを備えた装置が開示されている。そして、特許文献1には、この装置の温度センサおよび棒状ヒータを樹木の辺材部に形成した穴の中に配置し、所定の時間経過後に両センサ間における温度差に基づいて樹木中を流れる樹液の流速を測定するという技術が開示されている。

しかし、特許文献1の装置は、そもそも茎径が比較的大きい樹木中を流れる樹液の流速を測定するために開発されたものであり、装置に用いられる棒状のセンサはある程度の大きさを有する。このため、特許文献1の装置は、茎径が数mm程度の小さい植物に適用することができない。

植物の生育状態を把握するには、植物の維管束液流量を直接測定することが重要である。特に、作物や果樹等の生産性および品質を向上させる上では、植物の新梢末端や果柄等、作物や果樹等の近傍に位置する太さが数mm程度の植物細部中の維管束液の動態を測定することが非常に重要である。

そこで、本願発明者は、新梢末端や果柄等の植物細部内を流れる維管束液の動態(水分動態)を測定することができる植物水分動態センサを考案している(特許文献2)。特許文献2には、新梢末端や果柄等に突き刺すことができる寸法に形成された各種のプローブを備える植物水分動態センサが開示されている。プローブを植物の細部に突き刺して配置し、グラニエ法を利用して水分動態を測定できる。

また、特許文献2には、植物水分動態センサに植物の維管束液が流入する流路が形成された捕集プローブを備えることが開示されている。

産業上の利用分野

本発明は、維管束液計測センサ、および維管束液計測センサの製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、植物の新梢末端等の細部における維管束液を捕集したり、維管束液の動態を測定したりできる維管束液計測センサ、およびその維管束液計測センサの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
維管束液を捕集する捕集プローブと、
前記捕集プローブを支持する支持部と、を備え、
前記捕集プローブの内部には前記維管束液が流入する捕集流路が形成されており、
前記捕集流路の入口開口部は前記捕集プローブの側面に配置されている
ことを特徴とする維管束液計測センサ。

【請求項2】
前記捕集流路は2つの前記入口開口部を有し、一方の前記入口開口部は前記捕集プローブの一方の側面に配置され、他方の前記入口開口部は前記捕集プローブの他方の側面に配置されている
ことを特徴とする請求項1記載の維管束液計測センサ。

【請求項3】
前記捕集流路は、
2つの前記入口開口部を接続し、前記捕集プローブの幅方向に沿って形成された第1流路と、
一端が前記第1流路に接続され、前記捕集プローブの軸方向に沿って形成された第2流路と、を備え、
前記第1流路の内部に、前記入口開口部から流入した前記維管束液を前記第2流路へ導く誘導壁が設けられている
ことを特徴とする請求項2記載の維管束液計測センサ。

【請求項4】
前記捕集流路は1つの前記入口開口部を有し、前記入口開口部は前記捕集プローブの一方の側面に配置されている
ことを特徴とする請求項1記載の維管束液計測センサ。

【請求項5】
前記捕集流路の内部にpH測定用素子が設けられている
ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の維管束液計測センサ。

【請求項6】
電気抵抗測定用電極が設けられた電気抵抗プローブを備え、
前記電気抵抗プローブは前記支持部に支持されており、
前記電気抵抗プローブの内部には前記維管束液が流入する電極用流路が形成されており、
前記電極用流路は前記電気抵抗プローブの幅方向に沿って形成されており、
前記電極用流路の開口部は前記電気抵抗プローブの側面に配置されており、
前記電極用流路の内部に前記電気抵抗測定用電極が設けられている
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の維管束液計測センサ。

【請求項7】
前記電気抵抗プローブは複数の前記電極用流路を有し、
複数の前記電極用流路は、前記電気抵抗プローブの軸方向に並んで配置されており、
複数の前記電極用流路のそれぞれに前記電気抵抗測定用電極が設けられている
ことを特徴とする請求項6記載の維管束液計測センサ。

【請求項8】
温度センサとヒータとが設けられたヒータ付温度プローブと、
温度センサが設けられた温度プローブと、を備え、
前記ヒータ付温度プローブおよび前記温度プローブは前記支持部に支持されている
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の維管束液計測センサ。

【請求項9】
前記ヒータ付温度プローブの内部には前記維管束液が流入する温度センサ用流路が形成されており、
前記温度センサ用流路は前記ヒータ付温度プローブの幅方向に沿って形成されており、
前記温度センサ用流路の開口部は前記ヒータ付温度プローブの側面に配置されており、
前記温度センサ用流路の内部に前記温度センサが設けられている
ことを特徴とする請求項8記載の維管束液計測センサ。

【請求項10】
前記温度プローブの内部には前記維管束液が流入する温度センサ用流路が形成されており、
前記温度センサ用流路は前記温度プローブの幅方向に沿って形成されており、
前記温度センサ用流路の開口部は前記温度プローブの側面に配置されており、
前記温度センサ用流路の内部に前記温度センサが設けられている
ことを特徴とする請求項8または9記載の維管束液計測センサ。

【請求項11】
前記支持部は、絶縁性基板と半導体基板との積層体で形成されており、
前記ヒータ付温度プローブおよび前記温度プローブは前記半導体基板側に形成されており、
前記支持部のうち前記ヒータ付温度プローブを支持する部分と、前記温度プローブを支持する部分との間に、前記半導体基板が除去された溝が形成されている
ことを特徴とする請求項8、9または10記載の維管束液計測センサ。

【請求項12】
温度センサとヒータとが設けられたヒータ付温度プローブと、
温度センサが設けられた温度プローブと、
前記ヒータ付温度プローブおよび前記温度プローブを支持する支持部と、を備え、
前記ヒータ付温度プローブの内部には維管束液が流入する温度センサ用流路が形成されており、
前記温度センサ用流路は前記ヒータ付温度プローブの幅方向に沿って形成されており、
前記温度センサ用流路の開口部は前記ヒータ付温度プローブの側面に配置されており、
前記温度センサ用流路の内部に前記温度センサが設けられている
ことを特徴とする維管束液計測センサ。

【請求項13】
前記温度プローブの内部には前記維管束液が流入する温度センサ用流路が形成されており、
前記温度センサ用流路は前記温度プローブの幅方向に沿って形成されており、
前記温度センサ用流路の開口部は前記温度プローブの側面に配置されており、
前記温度センサ用流路の内部に前記温度センサが設けられている
ことを特徴とする請求項12記載の維管束液計測センサ。

【請求項14】
温度センサとヒータとが設けられたヒータ付温度プローブと、
温度センサが設けられた温度プローブと、
前記ヒータ付温度プローブおよび前記温度プローブを支持する支持部と、を備え、
前記温度プローブの内部には維管束液が流入する温度センサ用流路が形成されており、
前記温度センサ用流路は前記温度プローブの幅方向に沿って形成されており、
前記温度センサ用流路の開口部は前記温度プローブの側面に配置されており、
前記温度センサ用流路の内部に前記温度センサが設けられている
ことを特徴とする維管束液計測センサ。

【請求項15】
前記支持部は、絶縁性基板と半導体基板との積層体で形成されており、
前記ヒータ付温度プローブおよび前記温度プローブは前記半導体基板側に形成されており、
前記支持部のうち前記ヒータ付温度プローブを支持する部分と、前記温度プローブを支持する部分との間に、前記半導体基板が除去された溝が形成されている
ことを特徴とする請求項12、13または14記載の維管束液計測センサ。

【請求項16】
電気抵抗測定用電極が設けられた電気抵抗プローブを備え、
前記電気抵抗プローブは前記支持部に支持されており、
前記電気抵抗プローブの内部には前記維管束液が流入する電極用流路が形成されており、
前記電極用流路は前記電気抵抗プローブの幅方向に沿って形成されており、
前記電極用流路の開口部は前記電気抵抗プローブの側面に配置されており、
前記電極用流路の内部に前記電気抵抗測定用電極が設けられている
ことを特徴とする請求項12、13、14または15記載の維管束液計測センサ。

【請求項17】
前記電気抵抗プローブは複数の前記電極用流路を有し、
複数の前記電極用流路は、前記電気抵抗プローブの軸方向に並んで配置されており、
複数の前記電極用流路のそれぞれに前記電気抵抗測定用電極が設けられている
ことを特徴とする請求項16記載の維管束液計測センサ。

【請求項18】
維管束液が流入する捕集流路を有する捕集プローブを備える維管束液計測センサの製造方法であって、
半導体基板に、入口開口部が前記捕集プローブの側面に配置された前記捕集流路の側壁を形成する側壁形成工程と、
シート状のフォトレジストを前記側壁の上端に架け渡して熱融着し、該フォトレジストの不要部分を除去して前記捕集流路の天井部を形成する天井形成工程と、を備える
ことを特徴とする維管束液計測センサの製造方法。

【請求項19】
前記側壁形成工程において、シート状のフォトレジストを熱融着し、該フォトレジストの前記捕集流路に相当する部分を除去して前記側壁を形成する
ことを特徴とする請求項18記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項20】
前記側壁形成工程において、前記半導体基板の前記捕集流路に相当する部分を除去して前記側壁を形成する
ことを特徴とする請求項18記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項21】
前記側壁形成工程後に前記側壁を親水化する親水化工程を備える
ことを特徴とする請求項18記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項22】
前記天井形成工程後に前記捕集流路の内部を親水化する親水化工程を備える
ことを特徴とする請求項18記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項23】
維管束液が流入する温度センサ用流路を有するヒータ付温度プローブを備える維管束液計測センサの製造方法であって、
半導体基板に、入口開口部が前記ヒータ付温度プローブの側面に配置された前記温度センサ用流路の側壁を形成する側壁形成工程と、
シート状のフォトレジストを前記側壁の上端に架け渡して熱融着し、該フォトレジストの不要部分を除去して前記温度センサ用流路の天井部を形成する天井形成工程と、を備える
ことを特徴とする維管束液計測センサの製造方法。

【請求項24】
前記側壁形成工程において、シート状のフォトレジストを熱融着し、該フォトレジストの前記温度センサ用流路に相当する部分を除去して前記側壁を形成する
ことを特徴とする請求項23記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項25】
前記側壁形成工程において、前記半導体基板の前記温度センサ用流路に相当する部分を除去して前記側壁を形成する
ことを特徴とする請求項23記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項26】
前記側壁形成工程後に前記側壁を親水化する親水化工程を備える
ことを特徴とする請求項23記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項27】
前記天井形成工程後に前記温度センサ用流路の内部を親水化する親水化工程を備える
ことを特徴とする請求項23記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項28】
維管束液が流入する温度センサ用流路を有する温度プローブを備える維管束液計測センサの製造方法であって、
半導体基板に、入口開口部が前記温度プローブの側面に配置された前記温度センサ用流路の側壁を形成する側壁形成工程と、
シート状のフォトレジストを前記側壁の上端に架け渡して熱融着し、該フォトレジストの不要部分を除去して前記温度センサ用流路の天井部を形成する天井形成工程と、を備える
ことを特徴とする維管束液計測センサの製造方法。

【請求項29】
前記側壁形成工程において、シート状のフォトレジストを熱融着し、該フォトレジストの前記温度センサ用流路に相当する部分を除去して前記側壁を形成する
ことを特徴とする請求項28記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項30】
前記側壁形成工程において、前記半導体基板の前記温度センサ用流路に相当する部分を除去して前記側壁を形成する
ことを特徴とする請求項28記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項31】
前記側壁形成工程後に前記側壁を親水化する親水化工程を備える
ことを特徴とする請求項28記載の維管束液計測センサの製造方法。

【請求項32】
前記天井形成工程後に前記温度センサ用流路の内部を親水化する親水化工程を備える
ことを特徴とする請求項28記載の維管束液計測センサの製造方法。
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 公開


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