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樹脂金属接合体の製造方法及び樹脂金属接合体 NEW

国内特許コード P190016488
整理番号 2042
掲載日 2019年11月18日
出願番号 特願2018-053610
公開番号 特開2019-166638
出願日 平成30年3月21日(2018.3.21)
公開日 令和元年10月3日(2019.10.3)
発明者
  • 細井 厚志
  • 川田 宏之
  • 丁 ▲ジュンチョル▼
  • 岡本 和起
  • 阿部 暉
出願人
  • 学校法人早稲田大学
発明の名称 樹脂金属接合体の製造方法及び樹脂金属接合体 NEW
発明の概要 【課題】様々な樹脂とアルミニウム材とを接合する際に、ボルトやリベット等の接合部材や接着剤を用いることなく十分な接合強度を得ること。
【解決手段】本発明に係る樹脂金属接合体10の製造方法は、アルミニウム材11に、その表面側に開放する表面開放部14Aが形成された多数の孔部14を含むナノ凹凸構造12を作製するナノ凹凸構造作製工程と、表面開放部14Aから孔部14内に溶融状態の樹脂21を侵入させてから固化することで、アルミニウム材11と樹脂21を接合する接合工程とを順に行う。ナノ凹凸構造作製工程では、各孔部14の内部で相互に連通する連通部15が形成され、これら各孔部14及び連通部15で構成される内部空間を、各孔部14の各表面開放部14Aとは別の部位で外部に開放可能に形成する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要 炭素繊維と樹脂の複合材として炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が知られており、このCFRPとしては、母材に熱硬化性樹脂を用いた熱硬化性のCFRPの他に、母材に熱可塑性樹脂を用いた熱可塑性炭素繊維強化プラスチック(CFRTP)がある。これ
らCFRPは、軽量且つ高強度であるため、航空機や自動車等の部品として広く用いられている。特に、自動車分野では、適材適所に種々の材料を採用するマルチマテリアル化がなされる傾向があり、成形性の観点から熱可塑性樹脂を母材としたCFRTPが用いられている。当該CFRTPは、保管や量産性に優れており、後加工も容易でリサイクル可能等の理由から、製造コストが安価となる。

これらCFRPが航空機や自動車等の部品の材料として用いられる際には、金属材料からなる他の部品との接合が必要になる。例えば、航空機では、CFRP製の部品とアルミニウム製の部品との接合に、ボルトやリベット等の接合部材が多く用いられる。しかしながら、このような接合部材を用いた接合は、ボルトやリベット自体の重量が嵩み、CFRPを用いることによる軽量化のメリットを阻害する要因となるばかりか、ボルト孔が損傷発生の起点となり易く、近年では、これらCFRP等の樹脂とアルミニウム材等の金属材料との接合をボルトレス化することが求められている。

ところで、特許文献1~3には、ボルトやリベット等の接合部材を用いずに、CFRPと金属とを接合する様々な手法が開示されている。すなわち、特許文献1には、金属表面にナノメートルオーダの微細凹凸を設けた上で、当該金属表面とCFRPとをエポキシ系接着剤を用いて接着する方法が開示されている。また、特許文献2には、金属表面にトリアジンチオール誘導体を含有する層を形成した上で、当該層とCFRP間に熱可塑性樹脂層を更に設け、熱可塑性樹脂層を溶融させることで、金属とCFRPを接合する方法が開示されている。更に、特許文献3には、1000~100000本の単繊維を含有する短冊状の繊維束からなる炭素繊維を40~80重量%含有した熱可塑性樹脂と、接合面の面粗度が1~100μmとなる金属とを振動溶着する方法が開示されている。
産業上の利用分野 本発明は、樹脂金属接合体の製造方法及び樹脂金属接合体に係り、特に、ボルトやリベット等の接合部材を用いることなく、熱可塑性若しくは熱硬化性の炭素繊維強化樹脂とアルミニウム材とを接合する樹脂金属接合体の製造方法及び樹脂金属接合体に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
樹脂とアルミニウム材を接合してなる樹脂金属接合体の製造方法において、
前記アルミニウム材に、その表面側に開放する表面開放部が形成された多数の孔部を含むナノ凹凸構造を作製するナノ凹凸構造作製工程と、前記表面開放部から前記孔部内に溶融状態の前記樹脂を侵入させてから固化することで、前記アルミニウム材と前記樹脂を接合する接合工程とを順に行い、
前記ナノ凹凸構造作製工程では、前記各孔部の内部で相互に連通する連通部が形成され、これら各孔部及び連通部で構成される内部空間を、前記各孔部の各表面開放部とは別の部位で外部に開放可能に形成することを特徴とする樹脂金属接合体の製造方法。

【請求項2】
前記ナノ凹凸構造作製工程では、前記アルミニウム材を陽極酸化処理することで、当該アルミニウム材の表面に不規則なポーラス構造のポーラスアルミナを形成した後、エッチング処理により前記ポーラスアルミナの表面側の一部分を除去することで、前記ナノ凹凸構造を作製することを特徴とする請求項1記載の樹脂金属接合体の製造方法。

【請求項3】
前記ナノ凹凸構造作製工程では、第1段階として、前記陽極酸化処理及び前記エッチング処理を行った後、第2段階として、前記第1段階と同一条件で前記陽極酸化処理を行った後、前記第2段階よりも短時間で前記エッチング処理を行うことを特徴とする請求項2記載の樹脂金属接合体の製造方法。

【請求項4】
前記ナノ凹凸構造作製工程と前記接合工程との間に、前記ナノ凹凸構造をなす前記アルミニウム材の表面側にシランカップリング処理を行うシランカップリング処理工程を行い、
前記接合工程では、シランカップリング処理後の前記アルミニウム材の表面側に前記樹脂を接合することを特徴とする請求項1、2又は3記載の樹脂金属接合体の製造方法。

【請求項5】
前記樹脂は、母材に熱可塑性樹脂を用いた熱可塑性炭素繊維強化樹脂であり、
前記接合工程では、加熱によって溶融状態となった前記樹脂の接合部分と、前記ナノ凹凸構造をなす前記アルミニウム材の接合部分とを相互に接近させる方向に押圧するホットプレス処理により、前記各接合部分が接合されることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の樹脂金属接合体の製造方法。

【請求項6】
樹脂とアルミニウム材の接合体において、
前記樹脂に接合する前記アルミニウム材の接合部分には、表面側が開放する表面開放部を有する不規則なポーラス構造をなす多数の孔部と、前記各孔部の内部で相互に連通する連通部とからなる内部空間を有し、当該内部空間は、前記各孔部の各表面開放部とは別の部位で外部に開放し、前記内部空間に前記樹脂が入り込むことで、前記樹脂と前記アルミニウム材とが噛み合った状態で接合していることを特徴とする樹脂金属接合体。
画像

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thum_JPA 501166638_i_000002.jpg
出願権利状態 公開
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