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心電モニタリングシステム UPDATE

国内特許コード P190016526
整理番号 2067,S2018-0669-N0
掲載日 2019年12月11日
出願番号 特願2018-101096
公開番号 特開2019-202097
出願日 平成30年5月27日(2018.5.27)
公開日 令和元年11月28日(2019.11.28)
発明者
  • 梅津 信二郎
  • 廣瀬 佳代
  • 藤枝 俊宣
出願人
  • 学校法人早稲田大学
発明の名称 心電モニタリングシステム UPDATE
発明の概要 【課題】自動車等の移動体の移動操作を行っている際の被検者の動作等を考慮しながら、当該被検者の心電図波形を長時間に亘って解析することで、心房細動を含む不整脈等の体内異常の日常的な検知をより正確に行うシステムを提供する。
【解決手段】心電モニタリングシステム10は、自動車の運転時に運転者の皮膚が接触する接触部15を通じて心電図波形を含むバイタルデータを取得するバイタルデータ取得手段11と、心電図波形に影響する運転者の運転操作時の身体動作に対応した動作対応データを検出する動作対応データ検出手段12と、バイタルデータ及び動作対応データに基づく所定の処理を行うデータ処理手段13とを備えている。データ処理手段13では、取得時間に対応させた動作対応データ検出手段12での検出結果に基づき、心電図波形に基づく所定の疾患の診断に際して不適切となる心電図波形の部分を除外領域として特定する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

心臓内の血栓が脳内血管に移動して発生する心原性脳梗塞は、脳梗塞全体の3割を占めると言われており、その原因の一つとして、心臓が不規則に拍動する心房細動という一種の不整脈が挙げられる。心房細動と診断された患者は、脳梗塞にならないように抗凝固薬を服用する等の治療がなされるが、自身が心房細動の症状を自覚していない未診断の隠れ心房細動患者も診断患者と同数程度に存在すると言われている。隠れ心房細動患者が診断に至らない理由としては、次の通りである。先ず、第1の理由として、心房細動は、約40%が無症状であることから、隠れ心房細動患者は、必要性を感じずに健康診断を受診しないためである。また、第2の理由として、発作性の心房細動の場合、受診した健康診断時の心電図波形に心房細動が出現せずに正常と判定されてしまうからである。このような発作性の心房細動を発見するには、長時間に亘って正確に心電図を測定する必要がある。また、地方は、公共交通機関が都心ほど充実しておらず車社会であるため、健康を維持するためのウオーキング時間が短く、一日当たりの歩数が少ない等の理由から、脳梗塞を発症するリスクも高くなる。

そこで、本発明者らは、地方での車社会に着目し、自動車に乗っている時間が長い運転者のハンドルの接触を通じて、当該運転者の心電図を長時間モニタリングするシステムが、少しでも多くの隠れ心房細動患者を発見できる手段として有用であるとの考えに至った。

ところで、特許文献1には、自動車の運転者の両手がハンドルに接触している状態で、運転者の心電図波形を継続的に取得し、眠気、疲労や不整脈の有無等を検知する生体情報検出装置が提案されている。

また、特許文献2にも、車両の運転者の心電図波形を計測する車両用心電計測装置が開示されている。この車両用心電計測装置は、車両のシートに取り付けられて被検者の皮膚に接触せずに被検者の身体電位を検出する静電結合型電極と、ハンドル等を通じて被検者の皮膚に直接接触して被検者の身体電位を検出する直接電極とを備えている。この車両用心電計測装置では、静電結合型電極及び直接電極を通じて取得した心電図波形に基づいて、不整脈の有無を判定するようになっている。

産業上の利用分野

本発明は、心電モニタリングシステムに係り、更に詳しくは、自動車を運転している運転者等を被検者として心電図波形を長時間に亘ってモニタリングすることで、自覚症状のない心疾患等の早期発見に資する心電モニタリングシステムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
移動体に乗りながら当該移動体の移動操作を行っている被検者の心電図波形を逐次取得し、当該心電図波形により、前記被検者の健康状態をモニタリングするための心電モニタリングシステムにおいて、
前記移動操作時に前記被検者の皮膚が接触する接触部を通じて前記心電図波形を含むバイタルデータを取得するバイタルデータ取得手段と、前記心電図波形に影響する前記被検者の前記移動操作時の身体動作に対応した動作対応データを検出する動作対応データ検出手段と、前記バイタルデータ及び前記動作対応データに基づく所定の処理を行うデータ処理手段とを備え、
前記データ処理手段では、取得時間に対応させた前記動作対応データ検出手段での検出結果に基づき、前記心電図波形に基づく所定の疾患の診断に際して不適切となる前記心電図波形の部分を除外領域として特定することを特徴とする心電モニタリングシステム。

【請求項2】
前記データ処理手段は、前記除外領域を特定する除外領域特定部と、前記除外領域を除く前記心電図波形の部分から前記疾患の疑いの有無を判定する疾患判定部とを含むことを特徴とする請求項1記載の心電モニタリングシステム。

【請求項3】
前記除外領域特定部では、前記動作対応データの検出結果から、前記被検者の筋電位が前記心電図波形に影響を及ぼすタイミングを特定し、当該タイミングに対応する前記心電図波形の部分を前記除外領域として特定することを特徴とする請求項2記載の心電モニタリングシステム。

【請求項4】
前記動作対応データ検出手段は、前記移動体の速度及び加速度を検出する速度加速度センサを含み、
前記除外領域特定部は、前記速度加速度センサの測定値から、前記除外領域を特定する操作用動作除外機能を含み、
前記操作用動作除外機能では、前記測定値が予め設定された範囲外となるときに、前記身体動作により、前記心電図波形に影響を及ぼす筋電位を発生させたとして、そのタイミングを前記除外領域として特定することを特徴とする請求項2記載の心電モニタリングシステム。

【請求項5】
前記動作対応データ検出手段は、前記接触部への前記被検者の接触力を検出する圧力センサを含み、
前記除外領域特定部は、前記圧力センサの測定値から、前記除外領域を特定する不正常接触除外機能を含み、
前記不正常接触除外機能では、前記測定値が予め設定された範囲外となるときに、前記被検者の前記接触部への接触が、前記心電図波形の正確な取得に影響を及ぼす不正常な状態であるとして、そのタイミングを前記除外領域として特定することを特徴とする請求項2記載の心電モニタリングシステム。

【請求項6】
前記バイタルデータ取得手段は、前記被検者の脈波を計測可能なパルスオキシメータを含み、
前記不正常接触除外機能では、前記パルスオキシメータで計測された前記被検者の脈波が予め設定された正常状態で表れる場合に、前記不正常な接触状態が発生したとして、そのタイミングを前記除外領域として特定することを特徴とする請求項5記載の心電モニタリングシステム。

【請求項7】
前記疾患判定部は、前記心電図波形から前記除外領域をカットした判定用心電図波形を生成する心電図補正機能と、前記判定用心電図波形から、隣り合うR波の経過時間であるRR間隔を求め、当該RR間隔に関する第1の判定を行うRR間隔判定機能と、前記判定用心電図波形の基線の揺れの有無に関する第2の判定を行う基線揺れ判定機能と、これら第1及び第2の判定により心房細動の疑いの有無を判定する総合判定機能とを有することを特徴とする請求項2記載の心電モニタリングシステム。

【請求項8】
前記バイタルデータ取得手段は、前記被検者の脈波を計測可能なパルスオキシメータを含み、
前記RR間隔判定機能では、前記脈波の状態に対応させ、前記除外領域に前記R波が本来存在するか否かを推定し、前記R波が存在すると推定された場合に、前記除外領域を挟む前記RR間隔を不定領域として、前記第1の判定に用いないことを特徴とする請求項7記載の心電モニタリングシステム。

【請求項9】
前記移動体の移動状態を経時的に記録する移動記録手段を更に備え、
前記データ処理手段は、前記移動体の移動時に発生した事故が、当該事故前後における前記心電図波形と前記移動記録手段での記録とから、過失か病気によるものかを判定する事故判定部を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の心電モニタリングシステム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2018101096thum.jpg
出願権利状態 公開
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