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(In Japanese)抗体-多糖結合体及びそれを用いた高感度免疫測定方法 meetings

Patent code P200016547
File No. (S2017-0223-N0)
Posted date Jan 15, 2020
Application number P2018-562471
Date of filing Jan 19, 2018
International application number JP2018001690
International publication number WO2018135651
Date of international filing Jan 19, 2018
Date of international publication Jul 26, 2018
Priority data
  • P2017-008331 (Jan 20, 2017) JP
Inventor
  • (In Japanese)松下 隆彦
  • (In Japanese)松岡 浩司
  • (In Japanese)幡野 健
  • (In Japanese)根本 直人
  • (In Japanese)新井 秀直
Applicant
  • (In Japanese)国立大学法人埼玉大学
Title (In Japanese)抗体-多糖結合体及びそれを用いた高感度免疫測定方法 meetings
Abstract (In Japanese)本発明は、水溶性多糖類の少なくとも一つの側鎖に、リンカーを介して抗体又は抗体複合体が結合してなる免疫測定用抗体-多糖結合体及びそれを使用した免疫測定用方法を提供することを目的とする。
プルラン等の水溶性多糖類の側鎖の官能基に、リンカーを介してVHH抗体等の抗体、又はステフィンA変異体等のクッションタンパク質と抗体からなる抗体複合体を結合させることで、水溶性多糖類が免疫測定用の固相表面に吸着した際に、抗体の配向制御が容易になり、また、構造が安定で多価化した抗体が、他のタンパク質と非特異吸着せずに目的タンパク質と結合できる、高感度なサンドイッチELISA法やイムノクロマト法等の免疫測定用抗体-多糖結合体及びそれを用いた高感度免疫測定方法を提供する。
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

ELISA法は、ある試料溶液中に含まれる目的とする抗原(以下、「標的抗原」という。)を、これらの抗原を特異的に認識する抗体(以下、「特異抗体」ということがある。)で捕捉し、それに引き続いて酵素反応を利用した検出又は定量を行う方法である。上記標的抗原は、B細胞に抗体産生を生じさせる抗原決定基(エピトープ)を有する物質をいい、一定の長さ以上のペプチド、タンパク質、糖鎖等が含まれる。
本明細書において、「抗体」とは、天然抗体及び人工抗体の双方を含む。ここで、「天然抗体」とは、いずれかの脊椎動物が産生する抗体と同一のアミノ酸配列を有する抗体をいう。また、「人工抗体」とは、人工的に構築された抗体をいい、例えば、前記天然抗体のアミノ酸配列に適当な変異を導入した抗体その他、通常、自然界には存在しない構造を含むように改変を行った抗体をいう。

上記のような抗原と抗体とを結合をさせた後に、試料溶液中に使用される酵素の基質を加えると、酵素活性に依存して色素が生成され、又は蛍光物質若しくは化学発光物質が生成される。そして、色素が生成された場合には吸光度を、また、蛍光物質又は化学発光物質が生成された場合には、蛍光又は化学発光等を測定して検出する。

抗原と抗体との組合せによって、直接法、間接法、サンドイッチ法(以下、「サンドイッチ ELISA法」ということがある。)、競合法等に分類される。これらのうち、サンドイッチELISA法では、捕捉抗体及び検出抗体という2種類の抗体を使用する。前記捕捉抗体は、固相に結合させて使用するため、固相用抗体とも呼ばれる。このサンドイッチELISA法では、固相用抗体と検出抗体とで抗原を挟み込むことで抗原を検出し、定量する。

サンドイッチELISA法では、通常、抗体として免疫グロブリン(以下、「IgG」、又は「全長抗体」ということがある。図1参照)が用いられる。IgGは単一分子の抗体であり、五量体となっている免疫グロブリンM(以下、「IgM」と略すことがある。)等と比べると、生体高分子としては分子量は小さいが、それでも分子量は約17万である。また、複数のドメインを有するIgGは人工的に合成することができない。このため、哺乳動物に抗原となる物質を一定の期間をおいて複数回投与(免疫)し、最終の投与の時から一定期間が経過した後に血液を採取し、血清中の抗体を精製する以外には、入手することができない。

このように動物を免疫してIgGを入手するには、採決までの期間、動物を健常に飼育することが不可欠であり、また、投与する抗原も大量に必要である。さらに、採決した血液から血清を分離し、血清中の抗体を精製しなければならない。このため、所望の抗原と十分に結合し得る抗体を入手するためには、時間と費用が必要となる。

こうした問題を解決するための1つの手段として、上述したようなIgGに代えて使用できる新たな抗原結合性分子の研究が進められてきた。こうした結合性分子としては、例えば、一本鎖ポリペプチドで構成され、かつ単体で標的物質を認識し、結合することのできる一本鎖抗体(single chain Fv:scFv)を挙げることができ、これらは単鎖抗体と呼ばれることもある。
単鎖抗体は、天然のもの、例えば、ラクダ科の動物が産生する一本鎖抗体(以下、シングルドメイン抗体、「VHH抗体」又は「VHH」ということがある。図1参照。Zhang L., et al., 1993, Nature, 362:446-448)と遺伝子組換えによってつくられた非天然のものとに大別される。非天然の単鎖抗体は、この抗原結合部位を構成する2つの可変領域断片(重鎖可変領域(VH)及び軽鎖可変領域(VL))を柔軟なリンカーで結んで作製された組換え抗体断片であり、例えば、一本鎖Fv(scFv:single chain Fragment of variable region)(Pierce Catalog and Handbook, 1994 - 1995, Pierce Chemical Co., Rockford, IL)等を挙げることができる。これらの単鎖抗体は、比較的容易に微生物で発現させることができる。

実際に、分子量がIgGの1/10未満であるVHHは、ファージディスプレイとその他の免疫反応を利用しないライブラリ(以下、「非免疫ライブラリ」ということがある。)を用いて人工的に作製することができる。

ところで、一般的なIgGのKd(解離定数)は10-6~10-9 Mであり、これらのうち、10-9 Mを示すIgGは抗原親和性が高いと判断することができる。これに対し、非免疫ライブラリから得られるVHH抗体やIgNAR抗体のKdは10-5~10-8程度であり(非特許文献1及び非特許文献2参照)、IgGに比べて抗原親和性が低いことが知られている。

ELISA法で安定した定量を行うためには、一定以上の抗原親和性が必要である。そして、抗原親和性を増強させる方法としては、多価化によるアビディティー(特異抗原との結合力)の導入が知られている。こうしたアビディティーを増強するには、動物細胞の発現系を用いて、VHH抗体のようなシングルドメイン抗体とタグ分子とを融合させた融合タンパク質として発現させ、その後、タグ分子を介して自己会合させることにより抗体多量体を構築した例が幾つか報告されている(以下、「従来技術1」という。非特許文献3参照)。

ELISA法では、固相化抗原の抗原結合能が測定感度を上げる上で重要である。これまで、大腸菌等に産生させたリコンビナントVHH抗体を、ポリスチレン等の基材に直接物理吸着させると、上記VHH抗体が本来備えていた抗原結合力を失う傾向が非常に高いことが知られている(非特許文献4~6参照)。また、直接物理吸着させた固相化VHH抗体は、固相化IgG抗体に比べて、ELISA法に含まれる洗浄操作によって基材から剥離(脱落)しやすいことも知られている。

上記のようなVHH抗体の直接物理吸着による抗原結合能の低下を改善する方法として、ストレプトアビジンとビオチンとを用いる方法がある。具体的には、基材表面にストレプトアビジンを吸着させ、VHH抗体をビオチンと結合させてビオチン化VHHとし、上記基材表面に吸着したストレプトアビジンを介してビオチン化VHHを間接的に固相化する方法(以下、「従来技術2」という。非特許文献7参照)が知られている。
また、VHH抗体の末端に基材に特異的に結合するペプチド(以下、「基材特異的結合ペプチド」という。)を融合させ、この基材特異的結合ペプチドを介することにより、VHHの配向を制御しながら固相化する方法(以下、「従来技術3」という。非特許文献8参照)などが知られている。

また、酵素等のタンパク質又はペプチドは、金属又は金属酸化物等で構成された固体表面に吸着すると活性が低下する(すなわち、結合能が低下する)ことが知られており、こうしたタンパク質やペプチドの活性の低下を改善する方法が提案されている。「特定の配列からなるペプチド、およびクッションタンパク質からなる群から選択される少なくとも1つを含む、固体表面に吸着できるクッション性吸着剤」を使用することによって、酵素を固相化した際の残存活性を使用しない場合よりも向上させることができることが報告されている(以下、「従来技術4」という。特許文献1参照)。
また、目的物質を結合するための足場として多糖を利用し、固相表面-(化学結合)-多糖-(化学結合)-目的物質(タンパク質、核酸など)という構成とすることで分子を検出するシステムが提案されている(以下、「従来技術5」という。特許文献2参照。)

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、免疫学的測定方法のひとつである、ELISA法(Enzyme-Linked Immunosorbent Assay;酵素免疫測定法)に関する。より詳細には、ELISA法のうち、後述するサンドイッチELISA法で試料を測定する際の検出感度を増強する方法及びその方法で使用する試薬に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
水溶性多糖類、低分子抗体分子、並びに前記水溶性多糖類及び前記低分子抗体分子とをつなぐリンカーと、を含む免疫測定用抗体-多糖結合体であって、
前記リンカーは、前記低分子抗体分子のアミノ酸残基と反応する反応性官能基と、クッションタンパク質とを含むことを特徴とする、免疫測定用抗体-多糖結合体。

【請求項2】
 
前記水溶性多糖類は、プルラン、デキストラン、アガロース、カードラン及びグルコマンナンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の免疫測定用抗体-多糖結合体。

【請求項3】
 
前記反応性官能基は、マレイミド基、ヨードアセチル基、ブロモアセチル基、ピリジルジスルフィド基からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の免疫測定用抗体-多糖結合体。

【請求項4】
 
前記クッションタンパク質は、ステフィンA変異体、アンキリン反復タンパク質変異体、コラーゲン、VHH抗体及びジェラチンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の免疫測定用抗体-多糖結合体。

【請求項5】
 
前記低分子抗体分子は、VHH抗体、IgNAR抗体、scFv及びペプチドアプタマーからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の免疫測定用抗体-多糖結合体。

【請求項6】
 
請求項1~5のいずれかに記載の免疫測定用抗体-多糖結合体を用いた免疫測定方法。

【請求項7】
 
前記免疫測定方法は、ELISA法又はイムノクロマト法であることを特徴とする、請求項6に記載の免疫測定方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
Drawing

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JP2018562471thum.jpg
State of application right Published
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