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エレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法及び装置 NEW

国内特許コード P200016558
整理番号 (S2017-0294-N0)
掲載日 2020年1月15日
出願番号 特願2018-562443
出願日 平成30年1月19日(2018.1.19)
国際出願番号 JP2018001540
国際公開番号 WO2018135611
国際出願日 平成30年1月19日(2018.1.19)
国際公開日 平成30年7月26日(2018.7.26)
優先権データ
  • 特願2017-009373 (2017.1.23) JP
発明者
  • 内田 誠
  • 柿沼 克良
出願人
  • 国立大学法人山梨大学
発明の名称 エレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法及び装置 NEW
発明の概要 粘度の低い触媒インクも使用可能なエレクトロスプレー堆積法(デポジション)による電極触媒層の形成方法を提供する。容器内部と連通する導電性ノズルを有する絶縁性容器内に触媒インクを入れ,前記ノズルにエレクトロスプレー電圧を印加することによって前記ノズル先端から触媒インクのエレクトロスプレーを生じさせ,これによって電極触媒層を形成する方法において,少なくとも電極触媒と,高分子電解質バインダーと,揮発性有機化合物及び/又は水との混合物を含有する触媒インクを用意し,この触媒インクを前記容器内にその内部に空間を残した状態で入れかつ前記容器を気密に密閉し,前記ノズルから触媒インクが滴下しない程度に前記密閉容器内の空間を負圧に調整した状態でエレクトロスプレーする。
従来技術、競合技術の概要

燃料電池,水電解の開発の重点項目の一つとして高価な電極触媒である白金(Pt)の使用量の削減が求められている。Ptの使用量削減は材料化学の観点から活発に行なわれているが,実際に電極触媒層を作製するプロセスの観点からの研究,開発にはあまり目が向けられていないのが現状である。

高分子電解質膜に電極触媒層を形成(塗工)するプロセスには,スクリーンプリント(スクリーンプリンティング,スクリーン印刷)法,ドクターブレード(コート)法,スキージ法,スプレー(印刷,塗布,コート)法,バーコータ法等があるが,Ptの使用量を削減すること,高分子電解質膜を電極触媒粒子表面全体に被覆すること等の課題を直接的に解決するものではない。

電極触媒層の形成に優れた可能性のある方法としてエレクトロスプレー(ES)法ないしはエレクトロスプレー(ES)堆積法に着目した研究も行なわれ,以下の非特許文献1~3の報告がある。しかしながら,これらの報告にはあまり具体的記述はなく,エレクトロスプレー(ES)法による電極触媒層の形成の研究はまだ端緒についたばかりである。

発明者らは非特許文献4に示すように,電極触媒層をエレクトロスプレー法を用いて形成し,Ptの使用量を大幅に減少させることができた。本発明は,以下に示すように,基本的には非特許文献4のエレクトロスプレー法をさらに改善するものである。

産業上の利用分野

この発明は,固体高分子形燃料電池(PEFC),水電解等で使用する電極の触媒層をエレクトロスプレー(ES)法またはエレクトロスプレー堆積法(デポジション)により形成する方法及び装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
少なくとも電極触媒と,高分子電解質バインダーと,揮発性有機化合物及び/又は水との混合物を含有する触媒インクを絶縁性容器内に,前記容器内部に空間を残した状態で入れ,かつ前記容器を気密に密閉し,
前記容器内部と連通する導電性ノズルから触媒インクが滴下しない程度に前記密閉容器内の空間を負圧に調整した状態で,前記ノズルにエレクトロスプレー電圧を印加することによって前記ノズル先端から触媒インクのエレクトロスプレーを生じさせ,これによって電極触媒層を形成する,
エレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項2】
容器内部と連通するノズルを有する容器内に触媒インクを入れ,前記触媒インクにエレクトロスプレー電圧を印加することによって前記ノズル先端から触媒インクのエレクトロスプレーを生じさせ,これによって電極触媒層を形成する方法において,
少なくとも電極触媒と,高分子電解質バインダーと,揮発性有機化合物及び/又は水との混合物を含有する触媒インクを用意し,
この触媒インクを前記容器内にその内部に空間を残した状態で入れかつ前記容器を気密に密閉し,
前記ノズルから触媒インクが滴下しない程度に前記密閉容器内の空間を負圧に調整した状態でエレクトロスプレーする,
エレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項3】
前記触媒インクの粘度に応じて前記密閉容器内の空間の負圧を調整する,請求項1または2に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項4】
前記密閉容器内の空間の負圧の範囲が0~0.47kPaである(0kPaを含まない),請求項1から3のいずれか一項に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項5】
前記密閉容器内の空間の負圧の範囲が0.05~0.4kPaである,請求項1から3のいずれか一項に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項6】
前記ノズルが前記容器の下部に設けられ,前記ノズルの先端が下方を向いている,請求項1または2に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項7】
前記ノズルの下方に,電極触媒層を形成すべきフィルム状媒体を配置する,請求項6に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項8】
フィルム状媒体を載置する基板を設ける,請求項7に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項9】
前記ノズルを上下動自在で所望位置に固定可能に支持する,請求項1または2に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項10】
前記ノズルと,電極触媒層を形成すべきフィルム状媒体とを,少なくともフィルム状媒体の広さの範囲で相対的にかつ2次元的にスキャニングする,請求項1,2,6から9のいずれか一項に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項11】
前記容器内の空間の圧力を測定する,請求項1から10のいずれか一項に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項12】
前記ノズルと,電極触媒層を形成すべきフィルム状媒体との間に,前記ノズルの延長上に中心を有する制御穴があけられた導電性ゲート板を配置する,請求項1,2,6から10のいずれか一項に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項13】
前記ノズルと前記ゲート板とを,その配置関係を保って一緒に移動させる,請求項12に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成方法。

【請求項14】
触媒インクをその内部に気体が満たされた空間を残した状態で入れるための気密に密閉可能な容器と,前記容器の内部下部と連通するノズルとを保持するための保持機構,
前記保持機構に保持されるノズルの延長上に配置され,その表面に電極触媒層を形成すべきフィルム状媒体を保持する媒体保持部材,
前記保持機構に保持される容器内の空間の圧力を測定する圧力測定手段,
前記保持機構に保持される容器内の空間を負圧に調整するための圧力調整手段,及び
前記容器内の触媒インク又は前記ノズルと前記フィルム状媒体又は媒体保持部材との間にエレクトロスプレー電圧を印加する電圧調整可能な高電圧発生装置,
を備えるエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成装置。

【請求項15】
前記ノズルの延長上に中心を有する制御穴があけられた導電性ゲート板が,前記ノズルと前記媒体保持部材との間に配置されている,請求項14に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成装置。

【請求項16】
前記保持機構が前記容器を位置調整自在に保持するものである,請求項14または15に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成装置。

【請求項17】
前記ゲート板を位置調整自在に保持するゲート板保持機構を有する,請求項15に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成装置。

【請求項18】
前記保持機構と前記媒体保持部材とを相対的に平行移動させるスキャニング機構を有する,請求項14から17のいずれか一項に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成装置。

【請求項19】
前記保持機構及び前記ゲート板保持機構と,前記媒体保持部材とを相対的に平行移動させるスキャニング機構を有する,請求項17に記載のエレクトロスプレー法による電極触媒層の形成装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2018562443thum.jpg
出願権利状態 公開
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