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有機ホウ素化合物及びその製造方法 UPDATE

国内特許コード P200016574
掲載日 2020年2月14日
出願番号 特願2014-046888
公開番号 特開2015-168671
登録番号 特許第6218077号
出願日 平成26年3月10日(2014.3.10)
公開日 平成27年9月28日(2015.9.28)
登録日 平成29年10月6日(2017.10.6)
発明者
  • 土本 晃久
出願人
  • 学校法人明治大学
発明の名称 有機ホウ素化合物及びその製造方法 UPDATE
発明の概要 【課題】他の炭素原子との三重結合とホウ素原子との結合を共に有する炭素原子(C≡C-B)を含む有機ホウ素化合物を、脱水素ボリル化反応を利用して、安価且つ簡便に製造する方法、及び新規の前記有機ホウ素化合物の提供。
【解決手段】分子の末端にエチニル基を有する化合物と、下記式(2)で表される化合物とを、ルイス酸の共存下で反応させ、前記エチニル基の水素原子が結合している炭素原子と、前記式(2)で表される化合物のホウ素原子とを結合させる、有機ホウ素化合物の製造方法;下記一般式(3)で表される有機ホウ素化合物。
[化1]
(省略)
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

有機ホウ素化合物は、鈴木-宮浦クロスカップリング反応の原料として広く知られており、医薬品や液晶材料等の高機能性材料の製造原料として利用価値の高いことが知られている。また近年は、それにとどまらず、有機ホウ素化合物自体が生理活性物質や半導体材料等の高機能性材料として利用可能であることも報告されてきており、その重要性が益々高まっている。

有機ホウ素化合物の合成では、2種の原料化合物間で反応を行い、炭素原子(C)とホウ素原子(B)との間で新たに炭素-ホウ素結合(C-B)を形成する手法が採用されてきている。例えば、他の炭素原子と三重結合を形成している炭素原子にホウ素原子が結合した構造(-C≡C-B(-)-)を有する有機ホウ素化合物のうち、ジアルコキシアルキニルボランは、分子の末端に炭素原子間の三重結合を有し、この三重結合を形成している末端の炭素原子に水素原子が結合した構造(-C≡C-H)を有する末端アルキンにおいて、水素原子をリチウム原子に置換(-C≡C-Li)して有機リチウム化合物とした後、これをトリアルコキシボランと反応させることで合成できる(非特許文献1参照)。そして、有機ホウ素化合物で他の構造のものも同様の方法で合成される。しかし、その過程で生じる含水素化合物と含リチウム化合物は、いずれも不要物で廃棄が必要となる。また、この過程は複数の工程からなり、工程が長くて煩雑である。これは、上記の有機リチウム化合物を経由することが原因である。さらに、前記有機リチウム化合物の調製に反応性が高いブチルリチウムが必要であり、得られる有機リチウム化合物とこれを用いて得られる有機ホウ素化合物の構造には制約があって、汎用性が低い。そこで、上記のような有機リチウム化合物を経由せずに、目的物である有機ホウ素化合物を、例えば、脱水素ボリル化反応を利用して、2種の原料化合物から直接合成する方法の開発が望まれている。このような方法によれば、工程が短縮化されるだけでなく、生じる不要物は上記の含水素化合物と含リチウム化合物に代わり、水素のみとなる。

脱水素ボリル化反応を利用する有機ホウ素化合物の合成方法としては、例えば、下記式で示すように、触媒量のイリジウム(Ir)化合物(式中、「cod」はシクロオクタジエンを示す)共存下で、ベンゼンと下記式(2)で表される化合物(ナフタレン-1,8-ジアミノボラン)とを反応させ、下記式(8)で表される化合物を得る方法が開示されている(非特許文献2参照)。また、これ以外にも、触媒量のルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)又はパラジウム(Pd)等の貴金属化合物を用いた方法も開示されている。

【化1】
(省略)

しかし、これら貴金属化合物を用いた方法は、反応によって脱水素される水素原子との結合がsp2混成軌道又はsp3混成軌道による炭素原子を有するものに原料化合物がほとんど限定され、脱水素される水素原子との結合がsp混成軌道による炭素原子、すなわち、他の炭素原子と三重結合を形成し、水素原子とも結合している炭素原子を有する原料化合物(末端アルキン)を用いた、有機ホウ素化合物の合成方法は、僅かに一例が開示されているに過ぎない(非特許文献3参照)。

産業上の利用分野

本発明は、有機ホウ素化合物及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
分子の末端にエチニル基を有する化合物と、下記式(2)で表される化合物とを、ルイス酸の共存下で反応させ、前記エチニル基の水素原子が結合している炭素原子と、前記式(2)で表される化合物のホウ素原子とを結合させる、有機ホウ素化合物の製造方法。
【化1】
(省略)

【請求項2】
前記エチニル基を有する化合物が下記一般式(1)で表される化合物であり、前記有機ホウ素化合物が下記一般式(3)で表される化合物である、請求項1に記載の有機ホウ素化合物の製造方法。
【化2】
(省略)
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基又はメタロセニル基である。)

【請求項3】
前記ルイス酸が亜鉛化合物である、請求項1又は2に記載の有機ホウ素化合物の製造方法。

【請求項4】
分子の末端にエチニル基を有する化合物と、前記式(2)で表される化合物とを、さらに有機塩基の共存下で反応させる、請求項1~3のいずれか一項に記載の有機ホウ素化合物の製造方法。

【請求項5】
下記一般式(3)で表される有機ホウ素化合物。
【化3】
(省略)
(式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、アルコキシ基、アルケニルオキシ基、アリールオキシ基、アリールアルキルオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリールアルキルオキシ基、アルキルシリル基、アルキルシリルオキシ基又はメタロセニル基である。)
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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