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触媒及び炭化水素の製造方法 UPDATE

国内特許コード P200016662
整理番号 P2018-154233
掲載日 2020年3月11日
出願番号 特願2018-154233
公開番号 特開2020-028821
出願日 平成30年8月20日(2018.8.20)
公開日 令和2年2月27日(2020.2.27)
発明者
  • 松本 知大
  • 本橋 輝樹
  • 齋藤 美和
出願人
  • 学校法人神奈川大学
発明の名称 触媒及び炭化水素の製造方法 UPDATE
発明の概要 【課題】メタンから炭素数が2以上の炭化水素を高収率且つ高選択率で生成させることができる新たな触媒を提供すること。
【解決手段】本発明に係る触媒は、一般式LiABO(Aは、Ca、Sr、Ba及びMgからなる群から選択される1種以上であり、Bは、Si及び/又はGeである。)で表されるLi含有複合金属酸化物を含むものである。Li含有複合金属酸化物の表面には、Ce含有酸化物及び/又はW含有酸化物が担持されていることが好ましい。
【選択図】図6
従来技術、競合技術の概要

メタンは、天然ガスの主成分として豊富に存在し、また、石炭等からの合成ガスの反応等一酸化炭素や二酸化炭素の水素化反応、石油留分等の炭化水素の水素化分解や接触分解プロセスの副生物等としても多量に得られる。このように、メタンは、安定的な供給が可能で安価である等、工業用原料としての基本的条件を満たしているが、他の炭化水素と比較して反応性が低い等の理由により、そのほとんどがそのまま燃料として利用されているに留まっている。一方で、近年の石油資源問題を鑑みると、メタンを単に燃料として利用するだけでなく、これをより有用な化合物に変えて有効利用される技術が望まれている。

このようなメタンの有効利用のための反応技術として、古くからメタンを1000℃以上の著しく高温下で脱水素カップリングしてアセチレンやエチレンに転化する技術が検討されている。特に最近では、メタンの酸化カップリング反応、すなわちメタンを酸素の存在下で触媒に接触させ、比較的温和な条件下でエチレン、エタン等の炭素数2以上の炭化水素を製造する技術が注目されている。

温和な条件下で、メタンからエチレンやエタンを合成する反応としては、例えばメタンと酸素とを反応させてエチレンやエタンを合成するメタン酸化カップリング反応(Oxidative Coupling of Methane、OCM反応)が挙げられる。この反応を、以下の(1)式及び(2)式に示す。
CH+1/2O→1/2C+HO ・・・(1)
CH+1/4O→1/2C+1/2HO ・・・(2)

このOCMは、埋蔵量が豊富であるが用途に乏しいメタンを、化学産業のキー化合物であるエチレンやエタンへ直接転換する魅力的な反応である。しかしながら、これまでコストの観点等から産業的に有用なプロセスは開示されていない。これは、OCM反応には、以下の(3)式に示す熱力学的に有利な阻害反応であるメタンの完全酸化が存在し、メタンを高い選択率及び収率でエチレンやエタンへ転換する優れた触媒が未だ見出されていないためである。
CH+2O→CO+2HO ・・・(3)

以上のことから、実用的触媒にはCH転換率及びC化合物(エチレン及びエタン)選択率の向上が求められる。

現在、OCMに高活性を示す触媒の一つとして、酸化カルシウム担体に酸化リチウムと酸化スズを担持した触媒が知られている(特許文献1参照)。この触媒は、C化合物の収率が約15%であり、低い収率を示すものである。

また、他の高活性触媒としてはLi/MgOが知られている(非特許文献1参照)。この触媒は、目的物であるエチレン及びエタンの収率が約19%であるが、生成物中の目的物選択率が約50%と活性が低い。

さらに、Mn-NaWO/SiOもOCM反応に高活性を示す触媒として知られている(非特許文献2及び3参照)。この触媒は、目的物であるC化合物の収率が15~25%、目的物選択率が60~80%と比較的高活性を示すものである。

しかしながら、炭素数が2以上の炭化水素の収率及び目的物選択率をさらに向上させ、メタン化合物から炭素数が2以上の炭化水素をより効率的に製造するためにはなお改良の余地がある。

産業上の利用分野

本発明は、触媒及び炭化水素の製造方法に関するものであり、より詳しくは、メタンから炭素数2以上の炭化水素を生成する反応を活性する触媒、及びそれを用いて炭素数2以上の炭化水素を生成する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式LiABO(Aは、Ca、Sr、Ba及びMgからなる群から選択される1種以上であり、Bは、Si及び/又はGeである。)で表されるLi含有複合金属酸化物を含む、触媒。

【請求項2】
前記Li含有複合金属酸化物の表面に、Ce含有酸化物及び/又はW含有酸化物が担持された、請求項1に記載の触媒。

【請求項3】
前記Li含有複合金属酸化物の表面に、少なくともCe含有酸化物を含み、
前記Ce含有酸化物は、CeOである、請求項2に記載の触媒。

【請求項4】
前記Li含有複合金属酸化物の表面に、少なくともW含有酸化物を含み、
前記W含有酸化物は、W及び前記Li含有複合金属酸化物を構成する金属元素との複合金属酸化物である、請求項2又は3に記載の触媒。

【請求項5】
Ceの含有量は、前記Li含有複合金属酸化物100質量%に対し、0.5質量%以上5.0質量%以下である、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項6】
Wの含有量は、前記Li含有複合金属酸化物100質量%に対し、0.5質量%以上10質量%以下である請求項2乃至5のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項7】
メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成するための、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の触媒。

【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の触媒を用いて、メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成する、炭化水素の製造方法。

【請求項9】
メタンと酸素とを接触させて反応させることにより、メタンから炭素数2以上の炭化水素を合成する、請求項8に記載の炭化水素の製造方法。

【請求項10】
600℃以上800℃以下の温度範囲の反応系内で、メタンと酸素とを接触させる、請求項9に記載の炭化水素の製造方法。

【請求項11】
反応系内における酸素とメタンのモル比(酸素/メタン)が0.12以上0.6以下である、請求項10に記載の炭化水素の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2018154233thum.jpg
出願権利状態 公開
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