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時間分解光電子顕微鏡装置および当該装置によるキャリアダイナミクス画像の取得方法

国内特許コード P200016675
整理番号 (S2017-0249-N0)
掲載日 2020年3月24日
出願番号 特願2019-502851
出願日 平成30年2月9日(2018.2.9)
国際出願番号 JP2018004734
国際公開番号 WO2018159272
国際出願日 平成30年2月9日(2018.2.9)
国際公開日 平成30年9月7日(2018.9.7)
優先権データ
  • 特願2017-037139 (2017.2.28) JP
発明者
  • 腰原 伸也
  • 福本 恵紀
出願人
  • 国立大学法人東京工業大学
  • 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構
発明の名称 時間分解光電子顕微鏡装置および当該装置によるキャリアダイナミクス画像の取得方法
発明の概要 時間分解光電子顕微鏡装置は、パルス幅がフェムト秒レベル以下のパルスを繰り返し周波数可変に出力するレーザー光源(1)と、レーザー光源から出力される光の波長を変換して、試料の光キャリアを励起するポンプ光(8)を生成するポンプ光生成部と、レーザー光源から出力される光の波長を変換して、ポンプ光によって励起された光キャリアを光電効果によって試料から放出するプローブ光(7)を生成するプローブ光生成部と、を有し、ポンプ光およびプローブ光の少なくとも一方のエネルギーは、連続的に変更可能である。
従来技術、競合技術の概要

繰り返し周波数、および波長が固定されたパルスレーザーを光電子顕微鏡の励起光源として用いて、ポンプ・プローブ法に従って金属材料中の電子の振る舞いを観測する手法が既に提案されている(非特許文献1参照)。一方で、金属材料とは異なり、抵抗値の高い半導体材料および絶縁体中の電子の振る舞いを直接観察可能な装置の開発が強く望まれている。フェムト秒スケールの高い時間分解能を実現するためには、パルス幅がフェムト秒レベルであるフェムト秒パルスレーザーを利用する必要がある。フェムト秒パルスレーザーを試料に照射をすると、試料に電子欠乏が瞬間的に発生して試料が帯電するので、電子顕微鏡および光電子顕微鏡等の観察装置でキャリアダイナミクスを結像させることは容易ではない。

フェムト秒パルスレーザーのパルスの光子密度を低減させることでフェムト秒パルスレーザーを照射することによる試料の帯電の影響を少なくすることができる。しかしながら、フェムト秒パルスレーザーのパルスの光子密度を低減させた場合、計測時間が長くなるおそれがあると共に、信号雑音比(signal-noise ratio、SN比)が低くなるおそれがある。

上記の問題点を解決するために、本発明者等は、繰り返し周波数可変フェムト秒パルスレーザーを光源としたポンプ-プローブ法と光電子顕微鏡とを組み合わせた時間分解光電子顕微鏡装置を提案している(特許文献1参照)。特許文献1に記載される電子顕微鏡装置は、試料の帯電を抑制することが可能であるので、半導体中のキャリアダイナミックスを、高時間分解能且つ高空間分解能で観察が可能である。

産業上の利用分野

本発明は、パルス幅がフェムト秒レベル以下であり且つ繰り返し周波数が可変であるパルスを出力するフェムト秒パルスレーザーを光源とするポンプ・プローブ法と光電子顕微鏡とを組み合わせた時間分解光電子顕微鏡装置に関する。より詳細には、本発明は、観測対象のキャリアの振る舞い(以下、キャリアダイナミクスとも称する)をより鮮明に観測することが可能な、時間分解光電子顕微鏡装置および当該装置によるキャリアダイナミクス画像の取得方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
パルス幅がフェムト秒レベル以下であり且つ繰り返し周波数が可変であるパルスを出力するレーザー光源と、
前記レーザー光源から出力される光の波長を変換して、試料の光キャリアを励起するポンプ光を生成するポンプ光生成部と、
前記レーザー光源から出力される光の波長を変換して、前記ポンプ光によって励起された光キャリアを光電効果によって前記試料から放出するプローブ光を生成するプローブ光生成部と、を有し、
前記ポンプ光および前記プローブ光の少なくとも一方のエネルギーは、連続的に変更可能である、ことを特徴とする、時間分解光電子顕微鏡装置。

【請求項2】
前記プローブ光生成部は、前記プローブ光のエネルギーを連続的に変更可能である、請求項1に記載の時間分解光電子顕微鏡装置。

【請求項3】
前記プローブ光生成部は、前記レーザー光源から出力される光の波長を変換する光パラメトリック増幅器を有する、請求項2に記載の時間分解光電子顕微鏡装置。

【請求項4】
前記プローブ光生成部は、光パラメトリック増幅器によって波長が変換された光から前記プローブ光を生成する高次高調波発生装置を更に有する、請求項2に記載の時間分解光電子顕微鏡装置。

【請求項5】
前記プローブ光生成部がエネルギーを変更可能な範囲は、観測対象となる試料の電子親和力、イオン化エネルギーまたは仕事関数に対して±3eV以内である、請求項2~4の何れか1項に記載の時間分解光電子顕微鏡装置。

【請求項6】
前記プローブ光の集光位置およびサイズを一定に保持する集光レンズステージを更に有する、請求項2~5の何れか1項に記載の時間分解光電子顕微鏡装置。

【請求項7】
前記集光レンズステージは、集光レンズと、前記集光レンズを位置を移動する駆動素子とを有する、請求項6に記載の時間分解光電子顕微鏡装置。

【請求項8】
前記ポンプ光生成部は、前記ポンプ光のエネルギーを連続的に変更可能である、請求項1~7の何れか1項に記載の時間分解光電子顕微鏡装置。

【請求項9】
前記レーザー光源は、前記ポンプ光生成部に光を出力する第1レーザー光源と、前記プローブ光生成部に光を出力する第2レーザー光源と、前記第1レーザー光源および第2レーザー光源が光を出力するタイミングを制御するタイミング制御装置と、を有する請求項2~8の何れか1項に記載の時間分解光電子顕微鏡装置。

【請求項10】
ポンプ光を前記試料に照射して試料の光キャリアを励起し、プローブ光を前記試料に照射して前記ポンプ光によって励起された光キャリアを光電効果によって前記試料から放出する前記試料から放出された光キャリアを観察する時間分解光電子顕微鏡装置を使用して光励起されたキャリアダイナミクス画像を取得する方法であって、
前記プローブ光のエネルギーを、前記試料の電子親和力または仕事関数に対し±3eV以内の範囲で連続的に可変して、光電子放出強度を測定し、
前記光電子放出強度の経時変化から前記試料の観測対象領域の仕事関数を求め、
前記求めた仕事関数に応じた値を前記プローブ光のエネルギーに決定し、
前記決定されたプローブ光エネルギーで、キャリアダイナミクス画像を取得する、
キャリアダイナミクス画像の取得方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2019502851thum.jpg
出願権利状態 公開
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