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イヌiPS細胞及びその製造方法 UPDATE 外国出願あり

国内特許コード P200016714
整理番号 2523
掲載日 2020年4月1日
出願番号 特願2010-177929
公開番号 特開2011-050379
登録番号 特許第5751548号
出願日 平成22年8月6日(2010.8.6)
公開日 平成23年3月17日(2011.3.17)
登録日 平成27年5月29日(2015.5.29)
優先権データ
  • 特願2009-185268 (2009.8.7) JP
発明者
  • 中村 達雄
  • 島田 英徳
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 イヌiPS細胞及びその製造方法 UPDATE 外国出願あり
発明の概要 【課題】イヌiPS細胞及びその製造方法の提供。
【解決手段】(a)イヌ体細胞と核初期化因子とを接触させる工程、及び(b)該細胞を、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼキナーゼ阻害剤、アクチビンレセプター様キナーゼ阻害剤、グリコーゲン合成酵素キナーゼ阻害剤、L型カルシウムチャンネルアゴニスト及びDNAメチル化阻害剤からなる群から選択される一以上の物質並びに白血病抑制因子を含む培地で培養する工程を含む、イヌiPS細胞の製造方法。上記方法により得られうるイヌiPS細胞。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

iPS(induced pluripotent stem)細胞とは、誘導多能性幹細胞や人工多能性幹細胞とも呼ばれており、特定の核初期化因子を体細胞に導入することによって該体細胞に分化多能性を持たせたものである。この分化多能性とは、様々な組織に分化し得る能力のことをいい、この性質を利用して、パーキンソン病や若年性糖尿病等の組織変性疾患、脊髄損傷等の外傷を治療することができると考えられている。

従来は、同様に分化多能性を有するES細胞(胚性幹細胞)が再生医療の資源として注目されていた。しかしながら、ES細胞の移植は他家移植ゆえに移植後の拒絶反応を引き起こすおそれがあり、さらにはヒト胚を破壊して利用したり、或いは中絶胎児を利用したりするという倫理的側面からの問題点が指摘されていた。これに対して、体細胞を利用するiPS細胞はこのような問題点を解決したものであると考えることができ、これからの再生医療の資源としてその有用性が期待されている。

このiPS細胞は、主にマウスやヒトについて樹立がされている(特許文献1~2、非特許文献1~3を参照)。ヒトのiPS細胞を臨床応用するためには、前段階として動物実験でその安全性や有効性を保証しなければならない。しかしながら、マウスやラットのような小動物では、その寿命が短いために細胞移植後の長期間の観察が不可能である。理想的には少なくとも5年間の観察期間が必要と考えられるところ、マウスの寿命は1~2年程度である。

一方、研究用動物として取り扱いが容易で、寿命が長く、解剖学的にも生理学的にも多くの点でヒトと類似するものにイヌがある。イヌの寿命は少なくとも10年はあり、観察期間としては十分である。また他の大型動物と比べて、容易に大量飼育をすることもできる。したがって、ヒトiPS細胞の臨床応用に際してイヌは最適な研究用動物であり、iPS細胞をイヌに移植した際に得られる実験結果は非常に有用なものになると考えられる。そのためには、イヌのiPS細胞を樹立することが必要となるが、これまでに実際に樹立されたとの報告はない。

産業上の利用分野

本発明は、イヌiPS細胞の製造方法に関し、詳しくは、イヌ由来の体細胞に核初期化因子を導入し、特定の初期化効率改善物質を含む培地中で培養することにより、イヌiPS細胞を製造する方法に関する。さらに本発明は、該核初期化因子が導入されたイヌiPS細胞に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記の工程(a)及び(b)を含む、イヌiPS細胞の製造方法。
(a)イヌ体細胞とOct3/4、Sox2、Klf4及びc-Mycを含む核初期化因子とを接触させる工程
(b)核初期化因子と接触後48時間以内に、該細胞を、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼキナーゼ阻害剤、アクチビンレセプター様キナーゼ阻害剤、グリコーゲン合成酵素キナーゼ阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、塩基性線維芽細胞成長因子及び白血病抑制因子を含む培地で培養する工程

【請求項2】
アクチビンレセプター様キナーゼ阻害剤が、アクチビンレセプター様キナーゼ5阻害剤である、請求項1に記載の製造方法。

【請求項3】
グリコーゲン合成酵素キナーゼ阻害剤が、グリコーゲン合成酵素キナーゼ3β阻害剤である、請求項1又は2に記載の製造方法。

【請求項4】
ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤が、バルプロ酸又はその塩である、請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。

【請求項5】
核初期化因子と接触後3~5週間経過後にフィーダー細胞上で培養を行う、請求項1~のいずれか1項に記載の製造方法。

【請求項6】
(a)において、核初期化因子をコードする初期化遺伝子がイヌ体細胞に導入される、請求項1~5のいずれか1項に記載の製造方法。

【請求項7】
導入がレトロウイルスもしくはレンチウイルスのウイルスベクターによる導入である、請求項6に記載の製造方法。

【請求項8】
請求項6又は7に記載の方法により製造され、Oct3/4、Sox2、Klf4及びc-Mycからなる群より選択される一以上の初期化遺伝子が遺伝的に安定に存在する、イヌiPS細胞。

【請求項9】
請求項に記載の細胞から分化した、イヌ体細胞。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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