Top > Search of Japanese Patents > (In Japanese)構造色を呈する無機加飾品、及びその製造方法

(In Japanese)構造色を呈する無機加飾品、及びその製造方法 meetings

Patent code P200016741
File No. KP19-1102
Posted date Apr 7, 2020
Application number P2019-201988
Publication number P2020-147484A
Date of filing Nov 7, 2019
Date of publication of application Sep 17, 2020
Priority data
  • P2019-041130 (Mar 7, 2019) JP
Inventor
  • (In Japanese)小野 洋介
Applicant
  • KANAGAWA INSTITUTE OF INDUSTRIAL SCIENCE AND TECHNOLOGY
Title (In Japanese)構造色を呈する無機加飾品、及びその製造方法 meetings
Abstract (In Japanese)
【課題】
 無機材料からなり耐熱性等の特性に優れ、美観に優れる構造色を広い面積にわたり連続して発現でき、構造色のグラデーションや重ね塗りができる無機加飾品を提供する。また、多層わたる周期構造を速やかに形成でき、低コストで低環境負荷なその製造方法を提供する。
【解決手段】
 無機微粒子が略規則的に配列した集合体を無機基材表面に直接形成し、これをガラス相で接合することにより、多層の周期構造からなる構造色を広い面積にわたり連続して発現できる。また、液相合成により無機微粒子を析出させ、無機微粒子とそれを接合するガラス相となる成分を含む分散液を調製し、これを無機基材にコーティングして焼成することにより、構造色を呈する無機加飾品を短時間で得ることができる。
【選択図】
 図8
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

光は電磁波の一種であり、光の波長のうちヒトの可視域はおよそ380~780nmと言われている。可視光の波長と同程度のスケールである数百ナノメートルオーダーの周期構造を形成した場合に、周期構造による光の反射や屈折等の作用によって可視域の特定の波長の光が重なり合い強く反射され、色を発現することが知られている。このような微構造に由来して発現した色は構造色や遊色と呼ばれ、オパールのような天然宝石や、モルフォチョウやクジャクのような生物にみられる。

構造色を発現する物質を人工的に得ることも可能である。例えば、直径が数百ナノメートルに揃った球状粒子を作製し、これを高度に規則的に配列させると、粒子集合体は周期構造を形成して構造色を呈する。このような粒子集合体は、天然宝石のオパールと似た構造と発色であることから、オパールの主成分である酸化ケイ素とは異なる材質で作製されたものも含めて、人工オパールと呼ばれている。人工オパールの研究開発では、粒径を揃え周期構造を形成しやすいラテックスなどのポリマー粒子が作製され用いられることが多い。

例えば、粒径が揃ったポリマー粒子をシリカゾル中に分散させた液を、陶磁器又はガラスにコーティングして500℃で焼成すると、構造色を呈するセラミックス製品が得られることが報告されている(非特許文献1)。ポリマー粒子の高度に揃った粒径に由来して、分散液の溶媒が蒸発する際にポリマー粒子が自己組織化的に規則的に配列するため、分散液をセラミック基材に直接コーティングして構造色を発現させることが可能である。

セラミックスや金属等の無機製品は、耐熱性、機械的強度、耐摩耗性、耐候性等に優れる特長を活かして、日用品、建築材料、構造材料等として広く用いられている。その用途によっては、美観を向上させるために様々な技法による加飾が求められている。特に、陶芸の分野において構造色を発現させることは、国宝「曜変天目」様の美観が得られるため、強いニーズがある。

一方、非特許文献1に用いられている、有機物であるポリマー粒子は、耐熱性が低い、機械的強度が弱い、摩耗しやすい、経年劣化するなどの欠点がある。有機材料からなる人工オパールをセラミックスや金属等の無機製品の表面にコーティングすることは、本体と比べて性能が劣る表面コーティング層を形成することになり、無機製品の利用分野を限定することになるため望ましくない。安定な無機材料からなる人工オパールであれば、600℃以上の温度で焼成してもポリマー粒子のように消失することがなく、原子間を3次元的に結合する共有結合、イオン結合、金属結合に由来する、高い強度、硬度、耐摩耗性、化学的安定性、耐食性、耐候性等を示す。

例えば、酸化ケイ素微粒子からなる人工オパールとして、京セラ(株)製の「クリエイテッドオパール」などが知られており(例えば、非特許文献2)、天然宝石のオパールと同様の美しい構造色を呈するため宝飾品の分野において利用されている。

また、クリエイテッドオパールのように予め作製した酸化ケイ素微粒子からなる人工オパール粒(バルク体)を、釉薬層すなわちガラス層に分散させて素地に装着したボーンチャイナが知られている(特許文献1)。この技術を用いれば、表面ガラス層を透明とすることで、宝石様の人工オパールを素地に固定して、人工オパール特有の構造色を示す美観に優れた陶磁器を得ることができる。

その他にも、表面に微構造を形成させ構造色や干渉色を発現させた無機製品として、還元焼成により鉛や銀の重金属類の薄膜を表面に形成させた陶磁器 (特許文献2) 、塩素系ガスやフッ素系ガス存在下で焼成することで、化学反応に伴う微細な化合物の析出やガスのエッチング作用により表面に微構造を形成させた陶磁器(例えば、特許文献3)が知られている。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、構造色を呈する無機加飾品とその製造方法に関する。より詳しくは、無機材料からなり耐熱性、機械的強度、耐摩耗性等に優れ、構造色を広い面積にわたって連続して発現することができる無機加飾品に関する。また、多層にわたる周期構造を速やかに形成でき、構造色を呈する無機加飾品を短時間で得ることができる、コストが低く環境負荷の少ないその製造方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
略球状の無機微粒子からなる集合体と、基体となる無機基材と、接合材となるガラス相と、を含む無機加飾品であって、
前記無機微粒子が前記無機基材表面に略規則的に配列して集合体が形成されており、該無機微粒子集合体が前記ガラス相により前記無機基材表面の任意の領域に接合されており、前記無機微粒子の粒径及び規則的配列に由来する構造色が発現している領域を有する、前記無機加飾品。

【請求項2】
 
無機微粒子と接合材となるガラス相とが、同一の化学組成を有する、請求項1に記載の無機加飾品。

【請求項3】
 
無機微粒子集合体が、その一部を表面に露出した状態で無機基材に接合されている、請求項1又は2に記載の無機加飾品。

【請求項4】
 
構造色が0.2mm2以上の面積にわたって連続して発現している、請求項1乃至3の何れかに記載の無機加飾品。

【請求項5】
 
同一領域に構造色を発現する複数種の無機微粒子集合体が形成され、同一角度の目視観察において、前記無機微粒子集合体に由来する複数の色が発色している、請求項1乃至4の何れかに記載の無機加飾品。

【請求項6】
 
無機基材が曲面部分を有し、該曲面部分の任意の領域に無機微粒子集合体が接合されている、請求項1乃至5の何れかに記載の無機加飾品。

【請求項7】
 
無機微粒子の1次粒子の個数平均径が、150~350nmである、請求項1乃至6の何れかに記載の無機加飾品。

【請求項8】
 
無機微粒子が多孔質であり、該無機微粒子の窒素ガス吸着法による比表面積の測定値が、密度及び走査型電子顕微鏡観察による粒径から算出される計算値と比較して、2倍以上の値である、請求項1乃至7の何れかに記載の無機加飾品。

【請求項9】
 
無機微粒子が酸化ケイ素である、請求項1乃至8の何れかに記載の無機加飾品。

【請求項10】
 
無機基材が陶磁器である、請求項1乃至9の何れかに記載の無機加飾品。

【請求項11】
 
無機加飾品が、食器類及びその部品、装飾品及びその部品、筆記具の部品、携帯型情報通信機器の筐体及び部品、内装及び外装用の建材、輸送機器の車体及び部品、並びに庭園及び墓地用の石材加工品からなる群より選ばれる1種である、請求項1乃至10の何れかに記載の無機加飾品。

【請求項12】
 
液相合成により無機微粒子を析出させて該無機微粒子及び未反応状態の原料成分を含む分散液を調製する工程と、無機基材表面の任意の領域に前記分散液をコーティングして乾燥及び焼成する工程と、を含む請求項1乃至11の何れかに記載の無機加飾品の製造方法。

【請求項13】
 
液相合成により無機微粒子を析出させた後に無機接合剤を添加して前記無機微粒子及び前記無機接合剤を含む分散液を調製する工程と、無機基材表面の任意の領域に前記分散液をコーティングして乾燥及び焼成する工程と、を含む請求項1乃至11の何れかに記載の無機加飾品の製造方法。
IPC(International Patent Classification)
Drawing

※Click image to enlarge.

JP2019201988thum.jpg
State of application right Published
Reference ( R and D project ) KISTEC Mechanical and Materials Engineering Department


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close