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変異型逆転写酵素 UPDATE 実績あり 外国出願あり

国内特許コード P200016750
整理番号 2953
掲載日 2020年4月8日
出願番号 特願2016-093977
公開番号 特開2016-136970
登録番号 特許第6180002号
出願日 平成28年5月9日(2016.5.9)
公開日 平成28年8月4日(2016.8.4)
登録日 平成29年7月28日(2017.7.28)
優先権データ
  • 特願2010-181471 (2010.8.13) JP
発明者
  • 保川 清
  • 井上 國世
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 変異型逆転写酵素 UPDATE 実績あり 外国出願あり
発明の概要 【課題】熱安定性が高く、汎用性が高い変異型逆転写酵素、その核酸及び変異型逆転写酵素の製造方法、汎用性が高い逆転写反応キット及び検出キット並びに効率よく逆転写反応を行なう逆転写方法を提供すること。
【解決手段】野生型逆転写酵素のDNA相互作用領域中の124位のアスパラギン酸残基および286位のグルタミン酸残基の少なくとも1つに対応するアミノ酸残基が所定のアミノ酸残基に置換され、かつ逆転写酵素活性を示す変異型逆転写酵素、その核酸及び変異型逆転写酵素の製造方法、該酵素を用いる逆転写反応キット及び検出キット並びに逆転写方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

逆転写酵素は、一般的に、RNAをテンプレートとしてcDNAを合成する活性(以下、「RNA依存性DNAポリメラーゼ活性」という)と、DNAをテンプレートとしてDNAを合成する活性(以下、「DNA依存性DNAポリメラーゼ活性」という)と、RNA:DNAハイブリッド中のRNA鎖を分解する活性(以下、「RNase H活性」という)を有している。

かかる逆転写酵素は、前記RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有していることから、例えば、生体で発現しているタンパク質のアミノ酸配列を直接反映しているmRNAの塩基配列の解析、cDNAライブラリーの構築、RT-PCRなどの用途に用いられている。かかる用途には、従来、モロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素またはトリ骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素が用いられている。

また、mRNAが二次構造を形成しやすい塩基配列を有する場合、逆転写酵素によるcDNAの合成が前記二次構造によって妨げられることから、反応温度を高くすることによって二次構造の形成を抑制しながらcDNAを合成することが望まれる。しかしながら、前記モロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素およびトリ骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素野生型逆転写酵素は、熱安定性が低く、RNAの二次構造の形成が抑制されるような温度では、失活してしまうことがある。そこで、耐熱性を向上させた逆転写酵素が提案されている(例えば、特許文献1および非特許文献1を参照)。

産業上の利用分野

本発明は、変異型逆転写酵素に関する。さらに詳しくは、本発明は、遺伝子解析、疾患などの検査などに有用な、変異型逆転写酵素、それをコードする核酸、前記変異型逆転写酵素を用いる逆転写方法、前記変異型逆転写酵素を含有する逆転写反応キットおよび検出キット、ならびに前記変異型逆転写酵素などの核酸関連酵素の熱安定性の向上方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
配列番号:2に示されるアミノ酸配列において、124位のアスパラギン酸残基および286位のグルタミン酸残基の少なくとも1つに対応するアミノ酸残基正電荷アミノ酸残基または非極性アミノ酸残基に置換されており、
配列番号:2中のアミノ酸残基:
69位のグルタミン酸残基、108位のアスパラギン酸残基、117位のグルタミン酸残基、302位のグルタミン酸残基、313位のトリプトファン残基、435位のロイシン残基および454位のアスパラギン残基
の少なくとも1つの残基が、さらに、正電荷アミノ酸残基または非極性アミノ酸残基に置換されており(ただし、302位のグルタミン酸残基のアルギニン残基への置換を除く)、かつ逆転写酵素活性を示すことを特徴とする、変異型逆転写酵素。

【請求項2】
配列番号:2に示されるアミノ酸配列において、
配列番号:2の286位のグルタミン酸残基に対応する残基のアラニン残基、リジン残基またはアルギニン残基への置換、および配列番号:2の124位のアスパラギン酸残基に対応する残基のアラニン残基、リジン残基またはアルギニン残基への置換の少なくとも1つの置換を有し、かつ
配列番号:2の302位のグルタミン酸残基に対応する残基のアラニン残基またはリジン残基への置換、
配列番号:2の435位のロイシン残基に対応する残基のアラニン残基、リジン残基またはアルギニン残基への置換、
配列番号:2の69位のグルタミン酸残基に対応する残基のアラニン残基またはアルギニン残基への置換、
配列番号:2の108位のアスパラギン酸残基に対応する残基のアラニン残基、リジン残基またはアルギニン残基への置換、
配列番号:2の117位のグルタミン酸残基に対応する残基のアラニン残基またはリジン残基への置換、
配列番号:2の313位のトリプトファン残基に対応する残基のアラニン残基、リジン残基またはアルギニン残基への置換、および
配列番号:2の454位のアスパラギン残基に対応する残基のアラニン残基またはアルギニン残基への置換
からなる群より選択された少なくとも1つを有するアミノ酸配列からなり、かつ逆転写酵素活性を示す、請求項1に記載の変異型逆転写酵素。

【請求項3】
(I)配列番号:2に示されるアミノ酸配列において、下記アミノ酸残基の置換(a-1)~(c-1):
(a-1)配列番号:2の286位のグルタミン酸残基に対応する残基のアラニン残基への置換、
(b-1)配列番号:2の302位のグルタミン酸残基に対応する残基のリジン残基への置換、および
(c-1)配列番号:2の435位のロイシン残基に対応する残基のアルギニン残基への置換
を有するアミノ酸配列、または
(II)前記(I)のアミノ酸配列において、(d-1)配列番号:2の124位のアスパラギン酸残基に対応する残基のアルギニン残基への置換
をさらに有するアミノ酸配列
からなり、かつ逆転写酵素活性を示す、請求項1または2に記載の変異型逆転写酵素。

【請求項4】
前記(I)または(II)のアミノ酸配列において、
(e-1)配列番号:2の524位のアスパラギン酸残基に対応する残基のアラニン残基への置換
をさらに有するアミノ酸配列
からなり、かつ逆転写酵素活性を示す、請求項3に記載の変異型逆転写酵素。

【請求項5】
(A)配列番号:2に示されるアミノ酸配列において、配列番号:2の24位のスレオニン残基~474位のプロリン残基に対応する領域を除く配列における1~10個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入または付加をさらに有するアミノ酸配列、および
(B)配列番号:2の24位のスレオニン残基~474位のプロリン残基に対応する領域を除く配列に対して、BLASTアルゴリズムにより、Gap Costs(Existence 11、Extension 1)、Expect 10、Word Size 3の条件でアラインメントして得られた配列同一性が95%以上であるアミノ酸配列
のいずれかのアミノ酸配列を有しており、かつ逆転写酵素活性を示す、請求項1~4のいずれかに記載の変異型逆転写酵素。

【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素をコードする核酸。

【請求項7】
請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素を製造する方法であって、
請求項6に記載の核酸を保持する細胞を培養して当該核酸にコードされた変異型逆転写酵素を発現させ、培養物を得る工程、および
前記工程で得られた培養物から変異型逆転写酵素を回収する工程
を含む、変異型逆転写酵素の製造方法。

【請求項8】
請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素を用いてRNAからcDNAを合成することを特徴とする逆転写方法。

【請求項9】
逆転写反応を行なうためのキットであって、
請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素を含有することを特徴とする逆転写反応キット。

【請求項10】
生体から得られたRNAを含む試料中のマーカーを検出するためのキットであって、
請求項1~5のいずれかに記載の変異型逆転写酵素と前記マーカーの検出用試薬とを含有することを特徴とする検出キット。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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