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アミロイドβペプチドを電気化学的に測定するためのバイオセンサ UPDATE

国内特許コード P200016793
整理番号 2014-13
掲載日 2020年4月24日
出願番号 特願2015-060724
公開番号 特開2016-180662
登録番号 特許第6630972号
出願日 平成27年3月24日(2015.3.24)
公開日 平成28年10月13日(2016.10.13)
登録日 令和元年12月20日(2019.12.20)
発明者
  • 藤井 敏司
出願人
  • 学校法人甲南学園
発明の名称 アミロイドβペプチドを電気化学的に測定するためのバイオセンサ UPDATE
発明の概要 【課題】本発明の目的は、電気化学的手法により、簡便、短時間、且つ高精度でアミロイドβペプチドを測定するためのバイオセンサを提供することである。
【解決手段】HDKLVFFYEVHH(配列番号1)又はその改変配列を含むペプチドを固定化した電極を使用することにより、簡便、短時間、且つ高精度でアミロイドβペプチドを電気化学的手法により測定することが可能になる。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

アルツハイマー病の原因物質と考えられているアミロイドβペプチド(以下、「Aβ」と表記することもある)の検出法については、測定対象の重要性からこれまで様々な技術が開発されている。最も一般的なものは、蛍光測定法やELISA法等の手法によるものである。蛍光測定は、Aβ線維に特異的に結合する蛍光色素チオフラビンT(ThT)を用い、線維量に比例する蛍光強度により定量する手法であり、Aβに関する学術論文の多くでこの手法が用いられている。しかしながら、蛍光測定法で測定できるのは、線維状のAβのみであり、また検出感度も低く、mMレベルに止まっている。一方、ELISA法は、Aβ抗体を利用した方法で感度も高いが、抗体との反応時間・信号増幅時間が1~2日必要であり、かつ抗体を必要とするため比較的費用がかさむという欠点がある。

そこで、異なった原理に基づいたAβの測定法として表面プラズモン共鳴(SPR)法等の分子間相互作用解析装置を用いた方法が報告されている。例えば、非特許文献1には、SPRを抗体と共に用いることにより0.02~5nMのAβを測定することが可能になることが開示されている。また、非特許文献2には、抗体を用いず3~30mMのAβを検出したことが報告されている。しかしながら、前者の方法では抗体を用いるため費用が嵩み、後者の方法は感度がそれほど高くないという欠点がある。

更に、電気化学的手法によるAβの測定の試みも報告されている。例えば、非特許文献3では、Aβに含まれるチロシン残基の酸化還元を測定することによって、Aβの検出が試みられている。しかしながら、非特許文献3では、0.7・g/mLのAβまで検出で
きると見積もられているが、定量性は得られていない。また、非特許文献4では、抗体で修飾した金電極上でのp-アミノフェノールの酸化還元を用いて、pMレベルのAβ42及び全Aβ量を検出した報告もあるが、この方法では、特殊な抗体を用いる必要があるため、1測定当たりの費用が高額になるという欠点がある。

更に、従来、Aβの測定法として、Aβを安定同位体により標識、分離し、質量分析により定量する方法(特許文献1)、アミロイドモノマーを認識する抗体を担持した金属コロイドを使用する方法(特許文献2)、βシート状Aβオリゴマーが固定化されているバイオチップを用いる方法(特許文献3)等も提案されている。

このように、Aβの測定法はこれまでも数多く報告されているが、高感度測定の多くは特別な抗体を必要としていた。また、測定するための装置については、SPRや質量分析計等の高価なものが必要である方法も多い。一方、比較的安価な装置で測定できる電気化学的手法では、長時間の測定時間が必要であったり、感度や定量性が不十分であったりするため、迅速・簡便・高精度の3つの条件を満たす方法は開発されていないのが現状である。

産業上の利用分野

本発明は、電気化学的手法により、簡便、短時間、且つ高精度でアミロイドβペプチドを測定するためのバイオセンサ及び方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記(1)又は(2)に示すペプチドが固定化されてなる電極を含む、アミロイドβペプチドを測定用のバイオセンサ:
(1)配列番号1に示すアミノ酸配列を含むペプチド。
(2)配列番号1に示すアミノ酸配列における第3~7位以外のアミノ酸残基内、1~4個のアミノ酸残基が、置換、欠失、又は挿入されてなるアミノ酸配列を含み、Aβを凝集させる作用を有するペプチド。

【請求項2】
前記ペプチドが、下記(3)又は(4)に示すペプチドである、請求項1に記載のバイオセンサ:
(3)配列番号2に示すアミノ酸配列からなるペプチド。
(4)配列番号2に示すアミノ酸配列において、第8~12位以外のアミノ酸残基内、1~4個のアミノ酸残基が、置換、欠失、付加、又は挿入されてなるアミノ酸配列からなり、Aβと凝集させる作用を有するペプチド。

【請求項3】
アルツハイマー型認知症の診断に使用される、請求項1又は2に記載のバイオセンサ。

【請求項4】
下記(1)又は(2)に示すペプチドが固定化されてなる電極を含むバイオセンサを用いて、アミロイドβペプチドを測定する方法であって
(1)配列番号1に示すアミノ酸配列を含むペプチド。
(2)配列番号1に示すアミノ酸配列における第3~7位以外のアミノ酸残基内、1又は数個が置換、欠失、又は挿入されてなるアミノ酸配列を含み、Aβを凝集させる作用を有するペプチド。
前記バイオセンサにおけるペプチドが固定化された電極に対して試料溶液を接触させる第1工程、
前記第1工程で試料溶液に接触させた電極に対して、銅2価イオンを接触させ、電流値を測定する第2工程、及び
前記第2工程で測定した電流値に基づいて、試料溶液中のアミロイドβペプチド量を求める第3工程。

【請求項5】
前記試料溶液が、血漿又はその希釈液である、請求項4に記載の測定方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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