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光増感剤を担持した遷移金属ジカルコゲニドナノシートの合成及びそのがん光線療法への応用 NEW

国内特許コード P200016829
整理番号 6251
掲載日 2020年5月11日
出願番号 特願2018-133642
公開番号 特開2020-011913
出願日 平成30年7月13日(2018.7.13)
公開日 令和2年1月23日(2020.1.23)
発明者
  • 小松 直樹
  • 劉 剛
  • 天野 創
  • 吉野 芙美
出願人
  • 国立大学法人京都大学
  • 国立大学法人滋賀医科大学
発明の名称 光増感剤を担持した遷移金属ジカルコゲニドナノシートの合成及びそのがん光線療法への応用 NEW
発明の概要 【課題】光線治療法の有効性、リン酸緩衝液中での安定性、及び細胞培養培地中での安定性などに優れ、更にそれらの性質のバランスに優れる、新規な光線療法用薬剤及びその製造方法を提供する。
【解決手段】光増感剤;及びその光増感剤を担持する遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートを含む、複合材料、並びにその複合材料を含む薬剤である。更に、バルク遷移金属ダイカルコゲナイドと光増感剤とを混合して、混合物を得ること;その混合物中の遷移金属ダイカルコゲナイドを剥離して、遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートに、光増感剤を担持させること;及び光増感剤を担持する遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートを含む部分を分離することを含む、製造方法である。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

がんの光線療法(phototherapy: PT)は、健康な組織への損傷及び副作用の点から、手術、放射線治療法及び化学療法等の常套のがん治療アプローチを超える優位性のために、近年、非常に興味が持たれている(非特許文献1参照)。PTは、光線力学療法(photodynamic therapy: PDT)及び光線熱療法(photothermal therapy: PTT)を含み、光照射によってのみ活性化される領域特異的かつ非侵襲治療法である。従って、PTは、通常の器官への損傷を最小にしながら目的とするがんの治療を提示する(非特許文献2参照)。

治療法の有効性を増すために、可能な限り選択的に光増感剤をがん細胞に届けるべきである。最近、向上された透過性(又は浸透性)及び保持効果(enhanced permeability and retention effect: EPR効果)を利用することによる光増感剤のためのキャリア(carrier)として、種々のナノ材料の使用が試みられ、主に、一次元(1D)ナノロッド(nanorod)、二次元(2D)ナノシート(nanosheet)及び三次元(3D)ナノ粒子(nanoparticle)が報告されている(非特許文献2及び3参照)。

最も典型的には、酸化グラフェン(graphene oxide: GO)が光増感剤を運ぶために広範に使用され、光増感剤は、クロリンe6(chlorine e6: Ce6)、ピロフェオホービド-a(pyropheophorbide-a: PPa)、及びハイポクレリンA及びB(hypocrellin A and B: HA及びHB)を含む。GOは、近赤外線(near-infrared light: NIR light)を吸収し、熱を発生するので、PDT及びPTTのバイモーダルな治療法を実現できると考えられる(非特許文献2及び3参照)。

産業上の利用分野

本開示は、光増感剤を担持した遷移金属ダイカルコゲナイド及びその光線療法への応用に関する。より具体的には、本開示は、例えば、クロリン、バクテリオクロリン、ポルフィリン、フタロシアニン、フェノチアジニウム塩から選択される少なくとも1種を担持した遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートを含む複合材料、複合材料の製造方法、複合材料を含む光線療法用薬剤、及びそれを用いる光線療法などに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光増感剤;及び
その光増感剤を担持する遷移金属ダイカルコゲナイドナノシート
を含む、複合材料。

【請求項2】
光増感剤は、クロリン、バクテリオクロリン、ポルフィリン、フタロシアニン、及びフェノチアジニウム塩から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の複合材料。

【請求項3】
遷移金属ダイカルコゲナイドは、モリブデン、タングステン、クロム、バナジウム、タリウム、ニオブ、チタン及び鉄から選択される遷移金属(M)と、硫黄、セレン及びテルルから選択される第16族元素(X)との化合物を含む、請求項1又は2に記載の複合材料。

【請求項4】
光増感剤を担持する遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートの平均の厚さは、0.5~100nmである、請求項1~3のいずれか1項に記載の複合材料。

【請求項5】
光増感剤を担持する遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートの面の平均最短径/平均厚さは、5~1000である、請求項1~4のいずれか1項に記載の複合材料。

【請求項6】
光増感剤と遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートの質量比(光増感剤/遷移金属ダイカルコゲナイドナノシート)は、1/100~100/1である、請求項1~5のいずれか1項に記載の複合材料。

【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料を含む、光線療法用薬剤。

【請求項8】
がん治療用である、請求項7に記載の光線療法用薬剤。

【請求項9】
バルク遷移金属ダイカルコゲナイドと光増感剤を混合して、混合物を得ること;
その混合物中の遷移金属ダイカルコゲナイドを剥離して、遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートに、光増感剤を担持させること;及び
光増感剤を担持する遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートを含む部分を分離すること
を含む、光増感剤を担持する遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートを含む複合材料の製造方法。

【請求項10】
光増感剤とバルク遷移金属ダイカルコゲナイドの質量比(光増感剤/バルク遷移金属ダイカルコゲナイド)は、1000/1~1/10である、請求項9に記載の製造方法。

【請求項11】
バルク遷移金属ダイカルコゲナイドと光増感剤を、媒体中で混合して、その媒体中の混合物を得ることを含む、請求項9又は10に記載の製造方法。

【請求項12】
その混合物に超音波を照射して、遷移金属ダイカルコゲナイドを剥離して、遷移金属ダイカルコゲナイドナノシートに、光増感剤を担持させることを含む、請求項11に記載の製造方法。

【請求項13】
超音波の照射は、0~80℃で、0.1~100時間行う、請求項12に記載の製造方法。

【請求項14】
光増感剤を担持する二硫化モリブデンナノシートを含む部分は、懸濁液を遠心分離して上澄み液を得ることを含む、請求項9~13のいずれか1項に記載の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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