TOP > 国内特許検索 > 通信システム、トラヒック制御装置及びトラヒック制御方法

通信システム、トラヒック制御装置及びトラヒック制御方法

国内特許コード P200016846
整理番号 6122
掲載日 2020年5月11日
出願番号 特願2018-103999
公開番号 特開2019-208188
出願日 平成30年5月30日(2018.5.30)
公開日 令和元年12月5日(2019.12.5)
発明者
  • 宮武 遼
  • 淺井 裕介
  • 西尾 理志
出願人
  • 日本電信電話株式会社
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 通信システム、トラヒック制御装置及びトラヒック制御方法
発明の概要 【課題】移動する障害物により無線通信のための見通し通信路に一時的に遮蔽が生じる環境下における合計スループットを増加させる。
【解決手段】トラヒック制御装置5の行動決定部512は、AP2とSTA3との間の通信環境を撮像した画像データと、プロキシサーバ4の記憶部42が記憶するSTA3宛てのデータのデータ量の情報とを用いて、STA3それぞれのトラヒックの組み合わせとして表される行動の価値を算出する価値関数により複数種類の行動それぞれの価値を算出し、価値に基づいて行動を決定する。通信制御部53は、決定された行動に従ってSTA3宛てのデータが配信されるように通信を制御する。報酬計算部52は、この制御が行われたことによるSTA3の通信状況を取得し、取得した通信状況に基づいて過去の通信状況から向上した程度を表す報酬を計算する。学習部513は、計算された報酬に基づいて価値関数を更新する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

大容量かつ高速通信を実現できる次世代無線通信技術として、ミリ波通信に期待が集まっている(例えば、非特許文献1参照)。ミリ波通信の利点の一つは利用可能な周波数幅が広帯域な点であり、1Gbit/s(ギガビット毎秒)を超える高速通信が可能である。その一方で、ミリ波は水分や酸素による減衰が大きく、見通し通信路が人体等で遮蔽されると通信品質が急峻に低下するという欠点がある(例えば、非特許文献2参照)。この遮蔽による急峻な通信品質低下問題に対処するため、遮蔽された通信路の流量やトラヒックの経路を制御する装置が必要となる。具体的には、図9のようにAP(Access Point:アクセスポイント)が複数のSTA(Station;無線局)とミリ波で通信している環境の無線通信システムにおいては、APとSTAとの見通し通信路を人体が遮蔽しうる状況であり、このような状況のAPの無線帯域を有効利用するための制御装置が必要となる。以下では、N台(Nは1以上の整数)のSTAを、STA-1~STA-Nとも記載する。

ミリ波通信における通信制御問題の解決手法として、RGB-Dカメラを用いた人体遮蔽予測に基づくトラヒック制御装置が提案されている(例えば、非特許文献3参照)。従来技術では、RGB-Dカメラから得られた画像・動画データを用いて人体を検知し、その移動先を予測する。その移動先への移動によって人体がAPとSTAとの見通し通信路を遮蔽する場合、遮蔽が起こる直前にAPとSTA間のトラヒックを停止し、遮蔽されていない通信路のトラヒックを優先して送信する。この制御によって、制御しない場合と比べて、APにおける合計スループットを増加できる。つまり、無線帯域を有効利用するためのトラヒック制御が可能となる。また、遮蔽を予測し、遮蔽が起こる直前にプロアクティブに制御をかけるため、スループットが低下してから制御をかける従来のリアクティブな制御方式と比較して、合計スループットを増加できる。

図10は、非特許文献3の技術を適用したトラヒック制御装置の機能ブロック図である。同図では、APとSTA-1~STA-Nとが無線通信する無線通信システムのプロキシサーバに、トラヒック制御装置が搭載されている。トラヒック制御装置は、画像解析部と、遮蔽判定部と、通信制御部とを備える。トラヒック制御装置を稼働させる際には、初期設定として遮蔽判定部に通信路を設定しておく。画像解析部は、RGB-Dカメラから得られた画像を用いて、ミリ波通信における人体(障害物)の位置推定を行う。次に、遮蔽判定部は、推定された人体の位置とその移動速度から、予め設定した見通し通信路が人体によって遮蔽されるか否かを判定し、遮蔽されると判定した場合にはそのタイミングを推定する。

通信制御部は、遮蔽判定部が推定した見通し通信路の遮蔽状況に基づいて、遮蔽が起こると推定された時間にそのトラヒックを停止するようにトラヒックの流量を制御する。具体的には、通信制御部は、インターネットから受信した、見通し通信路が遮蔽されるSTA宛のパケットの送信を停止する。また、通信制御部は、遮蔽が解除されると推定された時間に、STA宛てのパケットの送信を再開する。このトラヒック制御によって、APは、あるSTAとの通信において人体遮蔽に伴いスループットが低下するときにおいても、別のSTAとの通信にリソースを割り当てることができる。よって、トラヒック制御を行わない場合と比較して、APにおける合計スループットを増加できる。

産業上の利用分野

本発明は、通信システム、トラヒック制御装置及びトラヒック制御方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
第1通信装置と、前記第1通信装置と無線により通信する1台以上の第2通信装置と、第1通信装置から前記第2通信装置に送信するデータを取得する第3通信装置と、トラヒック制御装置とを有する通信システムであって、
前記トラヒック制御装置は、
前記第1通信装置と前記第2通信装置との間の通信環境を撮像した画像データと、前記第3通信装置が記憶する前記第2通信装置宛ての未送信の前記データのデータ量の情報とを用いて、前記第2通信装置それぞれのトラヒックの組み合わせにより表される行動の価値を算出する価値関数により複数種類の行動それぞれの価値を算出し、算出した前記価値に基づいて行動を決定する行動決定部と、
前記行動決定部が決定した前記行動が表す前記第2通信装置それぞれのトラヒックに従って、前記第2通信装置宛ての前記データを前記第1通信装置に送信するよう前記第3通信装置を制御する通信制御部と、
前記通信制御部による制御が行われたことによる前記第2通信装置の通信状況を取得し、取得した前記通信状況が過去の通信状況から向上した程度を表す報酬を計算する報酬計算部と、
前記報酬計算部が計算した報酬に基づいて前記価値関数を更新する学習部と、
を備え、
前記第1通信装置は、前記第3通信装置から受信した前記第2通信装置宛ての前記データを無線により前記第2通信装置へ送信する、
通信システム。

【請求項2】
第1通信装置と1台以上の第2通信装置との間の通信環境を撮像した画像データと前記第2通信装置宛ての未送信のデータのデータ量の情報とを用いて、前記第2通信装置それぞれのトラヒックの組み合わせとして表される行動の価値を算出する価値関数により複数種類の行動それぞれの価値を算出し、算出した前記価値に基づいて行動を決定する行動決定部と、
前記行動決定部が決定した前記行動が表す前記第2通信装置それぞれのトラヒックに従って、前記第1通信装置から前記第2通信装置宛ての前記データが配信されるよう通信を制御する通信制御部と、
前記通信制御部による制御が行われたことによる前記第2通信装置の通信状況を取得し、取得した前記通信状況が過去の通信状況から向上した程度を表す報酬を計算する報酬計算部と、
前記報酬計算部が計算した報酬に基づいて前記価値関数を更新する学習部と、
を備えるトラヒック制御装置。

【請求項3】
前記第2通信装置の前記通信状況は、前記第2通信装置におけるスループット、又は、前記第2通信装置宛ての前記データの送信にかかった時間を表す情報である、
請求項2に記載のトラヒック制御装置。

【請求項4】
前記価値関数は、深層ニューラルネットワークにより近似される、
請求項2又は請求項3に記載のトラヒック制御装置。

【請求項5】
前記価値関数に用いられる前記画像データは、異なるタイミングにおいて撮影された複数の画像データそれぞれの解像度を低減したのちにピクセル値を正規化したデータである、
請求項4に記載のトラヒック制御装置。

【請求項6】
前記価値関数に用いられる未送信の前記第2通信装置宛てのデータ量の情報は、複数の前記第2通信装置それぞれ宛ての未送信の前記データ量をOne-Hot表現により表したベクトルを並べた情報である、
請求項4に記載のトラヒック制御装置。

【請求項7】
前記画像データは、深度画像データである、
請求項2から請求項6のいずれか一項に記載のトラヒック制御装置。

【請求項8】
第1通信装置と1台以上の第2通信装置との間の通信環境を撮像した画像データと前記第2通信装置宛ての未送信のデータのデータ量の情報とを用いて、前記第2通信装置それぞれのトラヒックの組み合わせとして表される行動の価値を算出する価値関数により複数種類の行動それぞれの価値を算出し、算出した前記価値に基づいて行動を決定する行動決定ステップと、
前記行動決定ステップにおいて決定された前記行動が表す前記第2通信装置それぞれのトラヒックに従って、前記第1通信装置から前記第2通信装置宛ての前記データが配信されるよう通信を制御する通信制御ステップと、
前記通信制御ステップによる制御が行われたことによる前記第2通信装置の通信状況を取得し、取得した前記通信状況が過去の通信状況から向上した程度を表す報酬を計算する報酬計算ステップと、
前記報酬計算ステップにおいて計算された報酬に基づいて前記価値関数を更新する学習ステップと、
を有するトラヒック制御方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2018103999thum.jpg
出願権利状態 公開
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close