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リアルタイム浸水ハザードマッピングのための現地情報同化装置及び方法並びにプログラム 実績あり

国内特許コード P200016890
整理番号 5620
掲載日 2020年5月14日
出願番号 特願2018-557724
出願日 平成29年12月14日(2017.12.14)
国際出願番号 JP2017044954
国際公開番号 WO2018116958
国際出願日 平成29年12月14日(2017.12.14)
国際公開日 平成30年6月28日(2018.6.28)
優先権データ
  • 特願2016-245158 (2016.12.19) JP
発明者
  • 佐山 敬洋
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 リアルタイム浸水ハザードマッピングのための現地情報同化装置及び方法並びにプログラム 実績あり
発明の概要 複数の単位区域aに分割された氾濫原Aについて、複数の条件で実行された浸水シミュレーションの結果、及び単位区域間の水理学的な類似性を示す類似性情報が保存された記憶部23と、観測データ取得部33と、複数の浸水シミュレーションの結果及び観測データに基づいて再現浸水データを作成する再現浸水データ作成部34と、観測データと再現浸水データの差異を求める差異データ取得部35、類似性情報を用いて再現浸水データに対して前記差異を反映することにより浸水ハザードマップを作成する浸水ハザードマップ作成部36とを備える浸水ハザードマッピング装置1を提供する。
従来技術、競合技術の概要

河川の氾濫等により生じる洪水や浸水などにより生じる被害を軽減することを目的として、水防法(平成二十七年五月二〇日改正)の第十四条には、国土交通大臣及び都道府県知事がそれぞれの対象とする河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域を洪水浸水想定区域として指定することが定められており、また特定都市河川浸水被害対策法(平成二十七年五月二〇日改正)の第三十二条には、国土交通大臣が特定都市河川の氾濫による都市洪水が想定される区域を、都市洪水想定区域として指定することが定められている。これらの定めの下、各自治体では河川の氾濫等を想定した浸水ハザードマップが作成され住民等に提供されている。

従来、浸水ハザードマップは、例えば、氾濫原(洪水時に流水が河道などから溢流して氾濫する範囲の平野)を複数の単位区域に分割し、異なる破堤地点からの越水流量を境界条件とした浸水シミュレーション結果を統合することによって作成されている。しかし、これは事前に想定した境界条件の下で実行されたシミュレーションの結果であるため、実際に起こる河川の氾濫等の発生状況がシミュレーションの条件と異なると、浸水ハザードマップでは想定されていない場所で浸水が生じる可能性がある。そのため、実際の水害時に取得した浸水等の観測データを反映してリアルタイムで浸水ハザードマップを作成する技術が求められている。

特許文献1には、事前に行われた氾濫シミュレーション結果に順次、実測データを反映して氾濫解析を行うシステムが記載されている。このシステムでは、氾濫原を複数の単位区域に分割し、各単位区域の粗度係数、破堤地点、越流量等をパラメータとする解析手法である二次元不定流モデルを用いてリアルタイムで浸水シミュレーションを行うとともに、実際の水害時に取得した浸水深さ等の観測データを氾濫解析のパラメータにフィードバックすることでシミュレーション結果を順次修正する処理を行う。

産業上の利用分野

本発明は、河川の氾濫等により生じる浸水の状況をリアルタイムで反映させてハザードマップを作成するための現地情報同化技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
a) 複数の単位区域に分割された氾濫原について、破堤地点、越流量、及び粗度係数のうちの少なくとも1つが異なる複数の条件で実行された浸水シミュレーションの結果、及び該浸水シミュレーションの結果に基づいて作成された、前記複数の単位区域の相互間の浸水の発生状況の類似性を示す類似性情報が保存された記憶部と、
b) 少なくとも1つの前記単位区域における浸水深さの観測データを取得する観測データ取得部と、
c) 複数の前記浸水シミュレーションの結果及び前記観測データに基づいて再現浸水データを作成する再現浸水データ作成部と、
d) 前記観測データと前記再現浸水データとの差異を求める差異データ取得部と、
e) 前記再現浸水データに対し、前記類似性情報を用いて前記差異を反映することにより浸水ハザードマップを作成する浸水ハザードマップ作成部と
を備えることを特徴とする浸水ハザードマッピング装置。

【請求項2】
前記再現浸水データ作成部が、前記観測データに基づいて、前記複数の浸水シミュレーションの結果のそれぞれに重み付けの係数を付して重ね合わせることにより前記再現浸水データを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の浸水ハザードマッピング装置。

【請求項3】
前記浸水ハザードマップ作成部が、最適内挿法により浸水ハザードマップを作成する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の浸水ハザードマッピング装置。

【請求項4】
前記再現浸水データ作成部は、前記観測データ取得部が観測データを取得すると、前記再現浸水データを作成する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の浸水ハザードマッピング装置。

【請求項5】
前記再現浸水データ作成部は、浸水ハザードマップを作成してから所定時間が経過すると、前記再現浸水データを作成する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の浸水ハザードマッピング装置。

【請求項6】
前記記憶部には、前記浸水シミュレーションの結果が時系列データとして保存されており、
前記再現浸水データ作成部は、新たな再現浸水データを作成する際に、前回再現浸水データの作成に用いた浸水シミュレーションの結果から、前回再現浸水データを作成してから経過した時間に応じた時点の浸水シミュレーションの結果に基づいて、再現浸水データを作成する
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の浸水ハザードマッピング装置。

【請求項7】
さらに、
f) 表示部と、
g) 前記浸水ハザードマップを前記表示部に表示する表示処理部と
を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の浸水ハザードマッピング装置。

【請求項8】
前記表示処理部が、前記氾濫原の地図と、前記単位区域それぞれを、それぞれの浸水位に応じた表示態様で表示した前記浸水ハザードマップを重畳して前記表示部に表示する
ことを特徴とする請求項7に記載の浸水ハザードマッピング装置。

【請求項9】
前記観測データ取得部は、さらに、観測データが取得された観測位置を取得し、
前記表示処理部は、新たに取得された観測データを用いて、前記浸水ハザードマップ作成部が浸水ハザードマップを作成した場合に、当該浸水ハザードマップを作成する前の浸水ハザードマップと当該浸水ハザードマップとの相違を表し、取得した観測データの観測位置を示す画像を表示した浸水ハザードマップを前記表示部に表示する
ことを特徴とする請求項8に記載の浸水ハザードマッピング装置。

【請求項10】
a) 氾濫原を複数の単位区域に分割し、
b) 前記氾濫原について、破堤地点、越流量、及び粗度係数のうちの少なくとも1つが異なる複数の条件で浸水シミュレーションを実行し、
c) 前記浸水シミュレーションの結果に基づいて、前記複数の単位区域の相互間の浸水の発生状況の類似性を示す類似性情報を取得し、
d) 実際の水害が生じたときに、少なくとも1つの前記単位区域における浸水深さの観測データを取得し、
e) 複数の前記浸水シミュレーションの結果及び前記観測データに基づいて再現浸水データを作成し、
f) 前記観測データと前記再現浸水データの差異を求め、
g) 前記再現浸水データに対し、前記類似性情報を用いて前記差異を反映することにより浸水ハザードマップを作成する
ことを特徴とする浸水ハザードマッピング方法。

【請求項11】
複数の単位区域に分割された氾濫原について、破堤地点、越流量、及び粗度係数のうちの少なくとも1つが異なる複数の条件で実行された浸水シミュレーションの結果、及び該浸水シミュレーションの結果に基づいて作成された、前記複数の単位区域の間の浸水の発生状況の類似性を示す類似性情報が保存された記憶部を備えたコンピュータを、
a) 少なくとも1つの前記単位区域における浸水深さの観測データを取得する観測データ取得部と、
b) 複数の前記浸水シミュレーションの結果及び前記観測データに基づいて再現浸水データを作成する再現浸水データ作成部と、
c) 前記観測データと前記再現浸水データの差異を求める差異データ取得部と、
d) 前記再現浸水データに対し、前記類似性情報を用いて前記差異を反映することにより浸水ハザードマップを作成する浸水ハザードマップ作成部
として動作させることを特徴とする浸水ハザードマッピング用プログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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