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肺結節明瞭化画像における背景ノイズの抑制方法 NEW

国内特許コード P200016932
整理番号 OU-0326
掲載日 2020年6月11日
出願番号 特願2016-127817
公開番号 特開2018-000312
出願日 平成28年6月28日(2016.6.28)
公開日 平成30年1月11日(2018.1.11)
発明者
  • 三宅 秀敏
  • 原田 義富
  • 野村 達八
出願人
  • 国立大学法人大分大学
発明の名称 肺結節明瞭化画像における背景ノイズの抑制方法 NEW
発明の概要 【課題】背景ノイズを低減してより明瞭な肺結節明瞭化画像を得る。
【解決手段】背景ノイズを抑制するために、肺結節明瞭化画像を取得する第1の段階と、前記肺結節明瞭化画像の持つ輝度値のヒストグラムから、平均輝度値tとその標準偏差σを求める第2の段階と、前記平均輝度値tを閾値として前記肺結節明瞭化画像の2値画像を作成し、前記肺結節明瞭化画像を、輝度の高い可変領域と輝度の低い固定領域とに分離する第3の段階と、前記肺結節明瞭化画像に基づいて2次元ヒストグラムを作成し、前記可変領域のヒストグラムを回転操作することにより出力画像のヒストグラム圧縮に基づく階調補正を行う第4の段階と、前記第2の段階から前記第4の段階を予め決定した回数繰り返す第5の段階と、を備え、前記第5の段階で前記繰り返し回数が予め決定した回数を超えた場合、前記第4の段階で階調補正された出力画像を背景ノイズ抑制画像として出力する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要 肺がんによる死亡率は今なお上昇傾向にあり、stageと5年生存率の結果から、早期発見・治療が重大な課題である(非特許文献1参照)。しかしながら、日常臨床や検診の胸部X線読影で少なからず肺がんが見落とされており(非特許文献2、3参照)、胸部単純X線写真(以下、胸部X線像)から肺結節を検出するために、これまでにさまざまなComputer-aided detection(or diagnosis)(以下、CAD)手法が提案され、期待が高まっている(非特許文献4参照)。胸部X線像は
、鎖骨や肋骨、肺動静脈との重なりなどが多いことから、結節を見つけるためには、そのままではノイズが多い。

そのため、これまでに提案されている手法には、胸部X線像から、差分を用いて肺結節を強調するもの(非特許文献5-8参照)、特徴量を用いて結節候補の中から偽陽性を除去するもの(非特許文献9、10参照)や、胸部X線像に直接フィルタを用いて結節候補を検出し、最尤法による判別分析から偽陽性を除去する手法(非特許文献11参照)などがある。また、肺結節強調フィルタと閾値を用いて初期結節候補を検出し、ニューラルネットワークなどの識別器を用いて、初期候補の中から偽陽性を削減するもの(非特許文献12参照)や、ニューラルネットワークによる機械学習を用いて、胸部X線像から骨部をうまく除去し結節を描出するもの(非特許文献13参照)(以下、肋骨抑制画像と呼ぶ)などがある。

しかし、非特許文献13に記載の方法では、システムの学習に時間が掛かり、市販化されているが非常に高価である。その他にも、非特許文献14では医師の経験的知識を利用して、偽陽性を除去している。これらの理由は、肺結節と似た輝度や形を示す陰影が肺の中に複数存在するためであり、検出した陰影の中から、種々の手法を用いて、真の結節と偽陽性を分類している。これは、胸部CT画像におけるCADでも同様で、特に肺血管陰影が偽陽性になりやすいと考えられる(非特許文献15参照)。

これらのように、胸部X線像上、特に肺門近傍で肺血管同士の重なりや肺血管の正接像が、輝度や形の点で肺結節陰影と似ており結節状に見える。そのため、胸部X線像から肺結節を検出しようとする場合、どうしても偽陽性を多く含んでしまう(非特許文献16参照)。

そこで、発明者らは、1枚の胸部X線像から、2次元ヒストグラムを用いて、肺門部肺血管陰影を連続する線状陰影として抽出し、さらに肺血管の正接像などの偽陽性を抑制した肺結節明瞭化法を提案している(特願2015-138808号)。しかし、この方法で得た肺結節明瞭化画像では、明瞭化に伴う背景ノイズ(結節検出の障害となる骨同士の重なりや肺血管陰影などの細かい濃度変動)も明瞭化され、これらの陰影が結節検出の障害となり得たため、本発明では、新しいノイズ抑制法を提案する。
産業上の利用分野 本発明は、肺結節明瞭化画像における背景ノイズの抑制方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】
肺結節明瞭化画像を取得する第1の段階と、
前記肺結節明瞭化画像の持つ輝度値のヒストグラムから、平均輝度値tとその標準偏差σを求める第2の段階と、
前記平均輝度値tを閾値として前記肺結節明瞭化画像の2値画像を作成し、前記肺結節明瞭化画像を、輝度の高い可変領域と輝度の低い固定領域とに分離する第3の段階と、
前記肺結節明瞭化画像に基づいて2次元ヒストグラムを作成し、前記可変領域のヒストグラムを回転操作することにより、出力画像のヒストグラム圧縮に基づく階調補正を行う第4の段階と、
前記第2の段階から前記第4の段階を予め決定した回数、繰り返す第5の段階と、を備え、
前記第5の段階で前記繰り返し回数が予め決定した回数を超えた場合、前記第4の段階で階調補正された出力画像を背景ノイズ抑制画像として出力する、肺結節明瞭化画像における背景ノイズの抑制方法。

【請求項2】
請求項1に記載の方法において、前記可変領域は前記肺結節明瞭化画像における肺野領域を含み、前記固定領域は前記肺結節明瞭化画像における縦隔・横隔膜領域を含む、肺結節明瞭化画像における背景ノイズの抑制方法。

【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の方法において、前記可変領域のヒストグラムの回転操作における回転量θは、cを定数とするとき、θ=σ/cによって決定される、肺結節明瞭化画像における背景ノイズの抑制方法。

【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の方法において、前記肺結節明瞭化画像は、
胸部X線画像から肺結節強調画像を作成する第6の段階と、
前記胸部X線画像から線状陰影強調画像を作成する第7の段階と、
p軸に前記肺結節強調画像とq軸に前記線状陰影強調画像を取る2次元ヒストグラムと第1の抽出曲線を用いて前記肺結節強調画像から肺門部肺血管陰影を線状陰影として抽出する第8の段階と、
前記肺結節強調画像と前記肺結節強調画像に最大値フィルタを適用した画像とに基づいて、肺門部肺血管陰影の輝度値を抑制することにより、線状陰影抑制画像を作成する第9の段階と、
前記2次元ヒストグラムと第2の抽出曲線を用いて、偽陽性陰影を抽出する第10の段階と、
前記偽陽性陰影の総画素数が予め決定された閾値を上回るまで、前記偽陽性陰影を抽出する段階を繰り返す第11の段階と、を実行することによって求められる、肺結節明瞭化画像における背景ノイズの抑制方法。
画像

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thum_JPA 430000312_i_000002.jpg
出願権利状態 公開
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