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タウタンパク質の凝集抑制剤 UPDATE

国内特許コード P200016955
整理番号 H28-031
掲載日 2020年6月17日
出願番号 特願2016-242230
公開番号 特開2018-095599
出願日 平成28年12月14日(2016.12.14)
公開日 平成30年6月21日(2018.6.21)
発明者
  • 林田 直樹
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 タウタンパク質の凝集抑制剤 UPDATE
発明の概要 【課題】本発明の課題は、神経変性疾患の原因とるタウタンパク質の凝集を抑制する剤を提供することにある。
【解決手段】ホルボールエステルを有効成分とするタウタンパク質の凝集抑制剤を作成する。ホルボールエステルとしては、ホルボールエステルが、ホルボール12-ミリスタート13-アセタートであることが好ましい。また、上記タウタンパク質の凝集抑制剤を含有するタウタンパク質の凝集に起因する神経変性疾患の予防又は治療用医薬により、タウタンパク質の凝集に起因する神経変性疾患の予防又は治療が可能となる。
【選択図】図4
従来技術、競合技術の概要

認知症患者の増加は先進国を中心とした世界的な医療問題である。日本でも今後の認知症患者の急激な増加が予想されており、20年以内に350万人に達することや、65歳以上の有病率が10%以上に上ることが懸念されている。この認知症の患者のうち、およそ7割はアルツハイマー病(Alzheimer‘s disease)の患者である。

アルツハイマー病に関与するタンパク質として、タウタンパク質とベータアミロイドタンパク質が知られている。タウタンパク質は、神経細胞内に存在し、微小管に結合する55~60kDのタンパク質である。かかるタウタンパク質が異常にリン酸化するとタウタンパク質の凝集体が形成され、神経原繊維変化と称される病変を生じる。一方、ベータアミロイドタンパク質は神経細胞外に存在し、凝集することで老人班と称される病変を生じる。

これまでの基礎研究からはベータアミロイド説が主流だったため、ベータアミロイドに対する抗体の樹立に基づくワクチン療法(AN―1792)や、ベータアミロイドを産生する酵素の阻害剤(ガンマ-セクレターゼ阻害剤:Semagacestat)等の開発が進められてきた。しかしながら、老人斑が減少又は消失するにもかかわらず、前者のワクチン療法では認知機能の障害は進行し、後者の酵素阻害剤に至っては認知機能がより低下するという結果になってしまった。

上記以外にも、これまでに神経変性疾患に対して様々な治療薬が開発されているが、実際に治療に使われているものはすべて対処療法のものであり、根治につながる治療薬の開発に成功していない。神経変性疾患はほぼすべてがアンメット・メディカル・ニーズであり、特に、アルツハイマー病においては、治療満足度、治療に対する薬剤の貢献度がいずれもワースト1の疾患に認定されている(非特許文献1参照)。そこで近年、タウタンパク質をターゲットとした認知症予防薬の開発がより進められている。

ところで、ホルボールエステルは、ジテルペンのチグリアンファミリーの天然の植物由来有機化合物であり、東南アジア原産のトウダイグサ科の葉状灌木であるクロトンチグリウム(Croton tiglium)の種に由来するクロトン油の加水分解生成物として、1934年に初めて単離されたものである。ホルボールの中で、ホルボール-12-ミリステート-13-アセテート(PMA)は、複数の細胞系及び初代細胞における分化及び/又はアポトーシスの誘発因子と考えられており、悪性腫瘍や白血病、HIV、パーキンソン病等の治療剤として用いることが開示されている(特許文献1、2参照)。しかしながら、かかるホルボールエステルとタウタンパク質の凝集との関係はこれまで知られていなかった。

産業上の利用分野

ホルボールエステルを有効成分とするタウタンパク質の凝集抑制剤や、かかるタウタンパク質の凝集抑制剤を含有するタウタンパク質の凝集に起因する神経変性疾患の予防又は治療用医薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ホルボールエステルを有効成分とするタウタンパク質の凝集抑制剤。

【請求項2】
ホルボールエステルが、ホルボール12-ミリスタート13-アセタートであることを特徴とする請求項1記載のタウタンパク質の凝集抑制剤。

【請求項3】
請求項1又は2記載のタウタンパク質の凝集抑制剤を含有するタウタンパク質の凝集に起因する神経変性疾患の予防又は治療用医薬。

【請求項4】
神経変性疾患が、前頭側頭型認知症又はアルツハイマー病であることを特徴とする請求項3記載の予防又は治療用医薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


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