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癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤及び癌治療用医薬組成物

国内特許コード P200016958
整理番号 H30-015
掲載日 2020年6月17日
出願番号 特願2018-173611
公開番号 特開2020-045303
出願日 平成30年9月18日(2018.9.18)
公開日 令和2年3月26日(2020.3.26)
発明者
  • 恒富 亮一
  • 永野 浩昭
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤及び癌治療用医薬組成物
発明の概要 【課題】本発明の課題は、癌細胞、特に癌幹細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤を提供することにある。
【解決手段】(I)RAB3B遺伝子を標的とし、RAB3B遺伝子の発現を抑制する核酸分子;(II)配列番号1に示されるRAB3Bタンパク質に結合する低分子化合物;の(I)又は(II)のいずれかを有効成分とする、癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤を作製する。癌幹細胞が、肝癌の癌幹細胞であることや、免疫チェックポイント因子が、PD-L1又はPD-L2であることが好ましい。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

近年、自己複製能、多分化能、造腫瘍能、再発、転移能、又は治療抵抗性などを持つ癌の根本ともいえる癌幹細胞(cancer stem cells)の存在が報告されてきた。癌幹細胞の中には、薬剤耐性を獲得しているものがあるという報告もあり(非特許文献1参照)、治療によって大部分の癌細胞を除いても、ごく少数の癌幹細胞が生き残っていれば再発や転移が生じる可能性が高くなると考えられている。そのため、癌治療において、癌細胞だけでなく癌幹細胞も治療標的とすることが注目され、癌幹細胞をターゲットとする新たな癌治療の概念が報告されている。癌細胞と同時に癌幹細胞も除去することができれば、癌の再発や転移の防止にも有用な治療法の開発につながることが期待されている。

しかしながら、癌幹細胞は癌細胞集団において極めて少数であるということだけでなく、癌細胞における不均一性(heterogeneity)と同様に、癌幹細胞においても不均一性があることが分かってきており、コンセプトに基づく癌治療法の開発は困難であった。また、癌幹細胞の研究の困難な点は、癌組織中の癌幹細胞の割合が少ないため、多くの癌幹細胞を用いた研究を行うことが難しかった。そこで本発明者らは、血清を含有しない動物細胞培養用基礎培地に、神経生存因子-1(neural survival factor-1:NSF-1)を添加した培地を用いた消化器系癌幹細胞の増殖方法(特許文献1参照)を提案した。これによって、CSCの特性を有する癌幹細胞様細胞(cancer stem-like cells:以下「CSLC」ともいう)を効率的に得ることが出来るようになった。

ところで、近年、癌治療において免疫チェックポイント療法(immune checkpoint therapy)が行われるようになってきた。かかる免疫チェックポイント療法は、癌の免疫監視機構を利用して癌細胞を破壊する療法である。免疫チェックポイント療法に用いられる免疫チェックポイント阻害剤としては、抗CTLA-4抗体、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体等が知られている。

産業上の利用分野

本発明は、癌細胞、特に癌幹細胞特性を有する癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤や、癌治療用医薬組成物に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の(I)又は(II)のいずれかを有効成分とする、癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤。
(I)RAB3B遺伝子を標的とし、RAB3B遺伝子の発現を抑制する核酸分子;
(II)配列番号1に示されるRAB3Bタンパク質に結合する低分子化合物;

【請求項2】
癌細胞が、癌幹細胞であることを特徴とする請求項1記載の癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤。

【請求項3】
癌幹細胞が、肝癌の癌幹細胞であることを特徴とする請求項1又は2記載の癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤。

【請求項4】
免疫チェックポイント因子が、PD-L1又はPD-L2であることを特徴とする請求項1~3のいずれか記載の癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤。

【請求項5】
核酸分子がsmall
interfering RNA(siRNA)、micro RNA、small hairpin RNA(shRNA)、guide RNA(gRNA)、アンチセンス核酸、又はリボザイムからなる群から選択される少なくとも1種の核酸分子であることを特徴とする請求項1~4のいずれか記載の癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤。

【請求項6】
核酸分子がsiRNAであることを特徴とする請求項1~5のいずれか記載の癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤。

【請求項7】
請求項1~6のいずれか記載の癌細胞における免疫チェックポイント因子の発現抑制剤と、薬理学的に許容される添加物を含有する癌治療用医薬組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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