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前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法 UPDATE

国内特許コード P200016959
整理番号 H30-033
掲載日 2020年6月17日
出願番号 特願2018-236928
公開番号 特開2019-106990
出願日 平成30年12月19日(2018.12.19)
公開日 令和元年7月4日(2019.7.4)
優先権データ
  • 特願2017-242407 (2017.12.19) JP
発明者
  • 末廣 寛
  • 山▲崎▼ 隆弘
  • 星田 朋美
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法 UPDATE
発明の概要 【課題】被検対象の生体試料から得られたDNAを解析することで、被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】(a)被検対象から採取された生体試料中の二本鎖DNAの濃度又は量を測定する工程;(b)工程(a)で測定した二本鎖DNAの濃度又は量が所定のカットオフ値以上の場合に、被検対象において前癌病変又は癌を有するとの予測を補助する工程;の工程(a)及び(b)を備えたことを特徴とする、被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法を行う。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

厚生労働省が毎年行っている「人口動態統計」によれば、癌(悪性新生物)は、日本人の死因の1位を占めており、2位が心疾患、3位が肺炎である。平成25年度統計結果では、癌による死亡者数は年間36万人を超え、ほぼ3人に1人が癌で死亡していることになる。また、臓器別に見ると、男女で多少差があるものの、近年は大腸癌(結腸癌と直腸癌の合計)、肺癌、肝臓癌、胃癌で癌死亡率(人口10万人に対して)が高い傾向にある。

癌は早期の発見がその治療にとっては何より重要であり、これまでに多くの検査手法が開発されてきた。主な検査手法としては、たとえば大腸癌の場合には便潜血検査、血液検査、直腸指診、大腸内視鏡を用いた診断などがある。しかしながら、大腸癌で広く用いられる便潜血検査は早期の癌の検出感度が低いという問題があった。また、大腸癌及び胃癌で広く用いられる内視鏡検査では、内視鏡検査に対する被検者の抵抗感が高いという問題があった。

こうしたなか本発明者らは、大腸癌の検査についてこれまで研究を進めてきた。まず、便潜血検査によらずに大腸癌の予後予測をする方法として、Twist homolog 1(Drosophila)遺伝子及び/又はEnhancer of zeste homolog2(Drosophila)遺伝子の発現上昇を検出する、大腸癌の予後予測方法(特許文献1参照)を開示した。しかしながら、上記方法は患者の組織を切除する必要があり、侵襲性が高いという問題があった。

一方、癌に至らなくても、腺腫を有している状態が把握できれば、その後の経過を注意深く観察することで、たとえその後、癌になった場合でも初期段階での治療が可能となり、予後が良好となる可能性が高まる。また、腺腫の段階で内視鏡切除することで、癌の発生が減ると共に癌死亡率も減ることが報告されている。

そこで、本発明者らは、Twist homolog 1の所定領域内の1又は2以上のCpG配列のメチル化の頻度を測定することで大腸腫瘍の有無を予測する方法(特許文献2参照)を開示した。

また、本発明者らは、便中あるいは血清中のTWIST1、NDRG4、BMP3、又はSEPT9遺伝子のメチル化の検出による大腸腫瘍の有無を予測する方法を開示した(特許文献3参照)。しかしながら、上記方法ではメチル化解析のためにDNAの制限酵素処理が必要であった。

ところで、近年、血漿中や血清中のDNAと癌との関係についても研究が進められている。たとえば、非特許文献1には、(1)血清中のDNA量が腫瘍マーカーCEAと正の相関があること、(2)手術切除後に血清中DNA量が低下し、癌が再発した時には血清中DNA量が増加することが開示されている。また、非特許文献2には、(1)血漿中のDNA量が大腸癌患者で増加していること、(2)血漿中の長鎖DNA断片/短鎖DNA断片比が大腸癌患者で増加していることが開示されている。しかしながら、いずれの文献も腺腫と血清中DNA量や血漿中DNA量との関係は検討されていない。また、いずれの文献も進行が進んだ大腸癌患者の結果に過ぎず、癌初期段階での結果は示されていない。

産業上の利用分野

本発明、被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の工程(a)及び(b)を備えたことを特徴とする、被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法。
(a)被検対象から採取された生体試料中の二本鎖DNAの濃度又は量を測定する工程;
(b)工程(a)で測定した二本鎖DNAの濃度又は量が所定のカットオフ値以上の場合に、被検対象において前癌病変又は癌を有するとの予測を補助する工程;

【請求項2】
前癌病変又は癌の有無の予測における癌が胃癌又は肝臓癌であることを特徴とする請求項1記載の被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法。

【請求項3】
所定のカットオフ値が、健常者から採取された生体試料中の二本鎖DNAの濃度又は量の中央値、平均値、又は、所定のパーセンタイル値であることを特徴とする請求項1又は2記載の被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法。

【請求項4】
生体試料が血清又は血漿であることを特徴とする請求項1~3のいずれか記載の被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法。

【請求項5】
以下の工程(c)及び(d)を備えたことを特徴とする、被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法。
(c)被検対象から採取された生体試料中のヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)遺伝子のコピー数を測定する工程;
(d)工程(c)で測定したhTERT遺伝子のコピー数が所定のカットオフ値以上の場合に、被検対象において前癌病変又は癌を有するとの予測を補助する工程;

【請求項6】
前癌病変又は癌の有無の予測における癌が胃癌又は肝臓癌であることを特徴とする請求項5記載の被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法。

【請求項7】
所定のカットオフ値が、健常者から採取された生体試料中のhTERT遺伝子のコピー数の中央値、平均値、又は、所定のパーセンタイル値であることを特徴とする請求項5又は6記載の被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法。

【請求項8】
生体試料が血清又は血漿であることを特徴とする請求項5~7のいずれか記載の被検対象における前癌病変又は癌の有無の予測を補助する方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


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