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末端に置換基を有する立体規則性置換ポリアセチレンの製造方法 新技術説明会

国内特許コード P200016984
整理番号 P18-047(2)
掲載日 2020年6月25日
出願番号 特願2020-002985
公開番号 特開2020-125460
出願日 令和2年1月10日(2020.1.10)
公開日 令和2年8月20日(2020.8.20)
優先権データ
  • 特願2019-015204 (2019.1.31) JP
発明者
  • 前田 勝浩
  • 谷口 剛史
  • 西村 達也
  • 吉田 琢海
出願人
  • 国立大学法人金沢大学
発明の名称 末端に置換基を有する立体規則性置換ポリアセチレンの製造方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】末端に置換基を有する立体規則性置換ポリアセチレンの簡便且つ効果的な製造方法、及び該方法に使用する置換アセチレンの重合開始剤系の提供。
【解決手段】ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエンロジウム(I)クロリドダイマー(A-1)(成分(A))、4-プロポキシフェニルボロン酸(B-1)(成分(B))、ジフェニルアセチレン(C-1)(成分(C))、トリフェニルホスフィン(D-1)(成分(D))及び水酸化カリウム(KOH)を含有する置換アセチレンの重合開始剤系を用いる製造方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

置換ポリアセチレン誘導体は、代表的な共役高分子の一つであり、剛直な主鎖に種々の側鎖を導入した構造を有することから、他の高分子材料には見られない特異的な性質を示し、実際に、気体分離膜や有機EL、液晶、有機ダイオード等の材料の開発に向けた研究が盛んに行われている。

置換ポリアセチレン誘導体は、対応するアセチレン誘導体を遷移金属触媒により連鎖重合することで得られる。遷移金属触媒の中でも、ロジウム錯体を主触媒とする重合系は、一置換アセチレン誘導体の重合に対して高活性を示し、且つシス-立体選択的に重合が進行することが報告されている(非特許文献1、2)。シス-立体規則性の置換ポリアセチレン誘導体は、側鎖置換基間の立体反発によりらせん構造を形成することも知られている(非特許文献3)。また、ロジウム錯体は、官能基許容性が高いために、様々な極性官能基を有するアセチレン誘導体の重合反応も可能である(非特許文献4)。そのため、このようなロジウム錯体の特徴を活かし、様々な光学活性基を導入した一方向巻きのらせん構造を有する置換ポリアセチレン誘導体が合成されており、光学分割カラムのキラル固定相、不斉選択合成の有機触媒をはじめ種々のキラルマテリアルとしての応用が期待されている。

置換アセチレン誘導体の重合反応においては、立体規則性だけでなく分子量の制御も高分子の物性や機能制御の上で重要であり、これまでにロジウム触媒を用いた一置換アセチレン誘導体のリビング重合を達成した例がいくつか報告されている(非特許文献2、5~9)。しかし、従来の一置換アセチレンの精密重合法(立体特異性リビング重合法)には、(1)高活性なロジウム触媒の調製が非常に煩雑である、(2)高分子末端に任意の官能基を導入することができないといった問題があった(非特許文献6、特許文献1、特許文献2)。

一方、パラジウム触媒を用いることにより、一置換アセチレンの高分子の末端に極性官能基を直接導入できることが報告されている(非特許文献10)。しかし、パラジウム触媒を用いる重合系では、得られるポリマーの立体規則性は制御されておらず、リビング重合も達成されてはいない。

産業上の利用分野

本発明は、末端に置換基を有する立体規則性置換ポリアセチレンの簡便且つ効果的な製造方法に関する。また、本発明は、上記製造方法に使用する置換アセチレンの重合開始剤系にも関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)及び成分(D)、並びに塩基を含有することを特徴とする置換アセチレンの重合開始剤系。
成分(A):下記式(I):
【化1】
(省略)
[式中、
-X-は、下記式:
【化2】
(省略)
又は-CH-で表される基を示し、及び
Yは、ハロゲン原子を示す。]
で表されるロジウム錯体。
成分(B):下記式(II):
【化3】
(省略)
[式中、
は、1個以上の置換基を有するアリール基を示し、及び
及びXは、共に水素原子又はアルキル基を示すか、或いは、OX及びOXは、互いに結合して、それらが結合しているホウ素原子と一緒になって、置換されていてもよい環状基を形成してもよい。]
で表される化合物。
成分(C):下記式(III):
【化4】
(省略)
[式中、
n個のRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルスルファニル基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、アルコキシ-カルボニル基、置換されていてもよいカルバモイル基又は置換アミノ基を示し、
m個のRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルスルファニル基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、アルコキシ-カルボニル基、置換されていてもよいカルバモイル基又は置換アミノ基を示し、
nは、0~3の整数を示し、及び
mは、0~3の整数を示す。]
で表される化合物。
成分(D):置換されていてもよいトリアリールホスフィン。

【請求項2】
成分(A)の式(I)中の-X-が、-CH-である、請求項1に記載の置換アセチレンの重合開始剤系。

【請求項3】
成分(A)の式(I)中のYが、塩素原子であり、
成分(B)の式(II)中のRが、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルスルファニル基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、アルコキシ-カルボニル基、置換されていてもよいカルバモイル基、トリ置換シリル基及び置換アミノ基からなる群より選択される1個の置換基を有するフェニル基であり、
成分(C)の式(III)中のn及びmが、共に0又は1であり、
成分(D)が、トリフェニルホスフィン、トリス(4-フルオロフェニル)ホスフィン又はトリス(4-クロロフェニル)ホスフィンであり、並びに
塩基が、水酸化カリウムである、
請求項1又は2に記載の置換アセチレンの重合開始剤系。

【請求項4】
成分(A)の式(I)中のYが、塩素原子であり、
成分(B)の式(II)中のRが、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルキニル基、置換されていてもよいアルコキシ基、置換されていてもよいアルキルスルファニル基、置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいアシルオキシ基、アルコキシ-カルボニル基、置換されていてもよいカルバモイル基、トリ置換シリル基及び置換アミノ基からなる群より選択される1個の置換基を有するフェニル基であり、
成分(C)の式(III)中のn及びmが、共に0であり、
成分(D)が、トリフェニルホスフィンであり、並びに
塩基が、水酸化カリウムである、
請求項1又は2に記載の置換アセチレンの重合開始剤系。

【請求項5】
下記式(IV):
【化5】
(省略)
[式中、
Rは、それぞれ置換されていてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を示す。]
で表される置換アセチレンを、請求項1~4のいずれか一項に記載の重合開始剤系の存在下に重合反応させる工程を含む、下記式(V):
【化6】
(省略)
[式中、Rは、前記と同義を示す。]
で表される繰り返し単位、並びに下記式(VI):
【化7】
(省略)
[式中、R、R、R、n及びmは、前記と同義を示し、及び
pは、0~2の整数を示す。]
で表される末端基を有する置換ポリアセチレンの製造方法。

【請求項6】
請求項5に記載の製造方法において、更に下記式(VII):
【化8】
(省略)
[式中、
R’は、それぞれ置換されていてもよい、アリール基又はヘテロアリール基を示す。ただし、R’は、前記式(V)のRとは異なる基を示す。]で表される置換アセチレンを添加する工程を含む、下記式(V):
【化9】
(省略)
[式中、Rは、前記と同義を示す。]
で表される繰り返し単位、下記式(VIII):
【化10】
(省略)
[式中、R’は、前記と同義を示す。]
で表される繰り返し単位、並びに下記式(VI):
【化11】
(省略)
[式中、R、R、R、n及びmは、前記と同義を示し、及び
pは、0~2の整数を示す。]
で表される末端基を有する置換ポリアセチレンの製造方法。

【請求項7】
置換ポリアセチレンのゲル浸透クロマトグラフィー測定による分子量分布(Mw/Mn)が、1.20以下である、請求項5又は6に記載の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
(有)金沢大学ティ・エル・オーは、金沢大学の研究者の出願特許を産業界へ技術移転することを主目的として、金沢大学の教官の出資により設立された技術移転機関です。
ご興味のある方は、下記「問合せ先」へ整理番号と共にご連絡願います。
なお、既に活用のお申し込み・お打合わせ等の段階に入っている場合もございますので、予めご承知おきください。


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