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無線通信利用状況測定装置及び測定方法 UPDATE 新技術説明会

国内特許コード P200017007
整理番号 N11103
掲載日 2020年7月7日
出願番号 特願2012-046248
公開番号 特開2013-183316
登録番号 特許第6010812号
出願日 平成24年3月2日(2012.3.2)
公開日 平成25年9月12日(2013.9.12)
登録日 平成28年9月30日(2016.9.30)
発明者
  • 田久 修
  • 若尾 悠太
  • 笹森 文仁
  • 半田 志郎
  • 藤井 威生
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 無線通信利用状況測定装置及び測定方法 UPDATE 新技術説明会
発明の概要 【課題】無線通信環境において、定常時の高い測定精度と、占有率の変動に対する高い時間追従性とを備えた無線通信利用状況測定装置及び測定方法を提供する。
【解決手段】観測期間を短い時間間隔(スロット)で分割し、全スロット中における各スロットの利用状態によって、占有率を判断するいわゆるメモリ法と、各スロットに適宜重みづけを行い、その重要度に応じて占有率を算出するいわゆる重み法とを、同時利用する、もしくは状況に応じて切り替えることにより、平常時における高い測定精度と、占有率の時間変動に対する高い追従性とを両立する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要

近年、無線通信技術を利用したアプリケーションが多数登場しており、周波数資源の需要がますます高まっている。しかし、現行の周波数割り当てを固定とする運用においては、新たに周波数資源を特定のアプリケーションに割り当てることは困難である。そこで、無線機端末が必要な時に、自由に周波数チャネルを利用できる、コグニティブ無線コンセプトが注目されている。コグニティブ無線では、無線機が積極的に空きチャネルを探索し、通信確立に利用することで周波数利用効率を究極にまで高めることができる。すでに、無線LANでは、事前にチャネル状態を確認するキャリアセンス後、空き状態のときに通信を確立するキャリアセンスマルチアクセス(CSMA)が適用されている。

コグニティブ無線では、空き状態となるチャネルを高速に探索する技術が、通信接続性を高める重要な要素となる。そこで、各チャネルが使用されている時間率(占有率)を、予め測定し、空き状態となる確率が高いチャネルを絞り込むことが重要である。さまざまな占有率測定法が提案されている。

例えば、広帯域なスペクトルアナライザにおいて周波数成分に分解し、複数チャネルの電波強度を測定する方法が提案されている(非特許文献1)。そして、電波強度を定められた閾値と比較して、利用状況の有無を判断する。この手法では、対象とする全帯域のチャネルを一度に観測するため、一定区間測定結果を記録し、フーリエ変換によるスペクトル解析によって、各チャネルを分離して検出する。

また、上記非特許文献1と同様に、ある一定レベルの電力を超える信号を検出した割合を占有率として取得し、さらに、無線LAN技術においてプロトコル上必然的な空き時間を設定するため、この区間も利用中と判断して、占有率を測定する方法を提案している(非特許文献2)。これにより、チャネルの利用状況についてアクセスプロトコルを含めた実効的な利用率として判断でき、チャネル探索に有効であることが報告されている。

また、時間とともに変動する占有率を効果的に測定するため、時間変動に追従する測定法も検討されている(特許文献1、2)。瞬時的なチャネルの利用状況を記憶領域(メモリ)に格納し、占有率の変化に対して、記憶領域以上の過去の結果を排除するような方法(メモリ法)が検討されている(非特許文献3)。このような占有率測定の手法では、過去の影響を除去するため、最新の結果を重要視する傾斜重みを乗算することで、占有率の変化が生じた際に高速に追従が可能である。

また、測定した占有率に重み係数を乗算することで、占有率の測定または予測精度を向上させる技術について報告がある(重み法)(特許文献3、非特許文献4)。このうち、特許文献3では、過去の占有率の変動に基づき、未来の変動を予測するように重み合成する。また、最新の結果を目標値として設計する方法が提案されている(非特許文献5)。

また、自局の周辺の通信局に優先度をつけて、その優先度の高い周辺局の干渉に重み付けをしてチャネル毎の加重平均を求めることにより、干渉の少ないチャネルを選択する手法について報告がある(特許文献4)。この手法では、一定時間での電波出力量、平均レベルを算出している。また、各受信機の受信電力レベルをビーコンによって周知することを前提としている。

また、ポテンシャルスループットという、他の無線機が通信に利用可能である空き状態を、パケットサイズ等を考慮した実効的な伝送速度を用いて、別システムが通信を確立した場合に達成される伝送速度を予測する方法が提案されている(特許文献5)。具体的には、各無線機の送信パケット数や伝送速度等を考慮したチャネルの利用状況を算出し、新たに参入する無線機が、通信を開始した際の達成できる伝送速度を求める。また、この技術における占有率測定では、2つのカウンタを用いて、利用と判定された回数と未使用と判定された回数を数えあげ、一定時間間隔における、それぞれの増加量から、占有率を測定する手法を提案している。

産業上の利用分野

本発明は、無線通信における利用状況の測定装置及び測定方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部と、
該信号検出部の検出結果を、最新の所定スロット数分、共に順次記憶する第一及び第二の記憶領域と、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出部と、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出部と、
該第一の占有率が所定の基準を満たす程度に大きく変化したと判定したときに、該第一及び第二の記憶領域のうち少なくとも第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測部とを備え、該第二の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用することを特徴とする無線通信利用状況測定装置。

【請求項2】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部と、
該信号検出部の検出結果を、最新の所定スロット数分、順次記憶可能な第一及び第二の記憶領域と、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出部と、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出部と、
前記一定期間の占有率の変化量を観測し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が正の場合に前記第一の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が負の場合に前記第二の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用するよう切り替えると共に、その切り替えを行ったときに前記第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測部とを備えることを特徴とする無線通信利用状況測定装置。

【請求項3】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出部と、
該信号検出部の検出結果を、最新の所定スロット数分、順次記憶可能な第一及び第二の記憶領域と、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出部と、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出部と、
前記一定期間の占有率の変化量を観測し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が正の場合に前記第二の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が負の場合に前記第一の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用するよう切り替えると共に、その切り替えを行ったときに前記第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測部とを備えることを特徴とする無線通信利用状況測定装置。

【請求項4】
前記信号検出部の検出結果を第一及び第二の記憶領域のうちの一方に入力させる入力切替スイッチと、第一及び第二の測定占有率算出部のうちの一方の出力に切り替える出力切替スイッチを備え、
前記占有率変化量観測部が、前記周波数チャネルの占有率として採用する側の方に、該入力切替スイッチ及び該出力切替スイッチを切り替えることを特徴とする請求項2または3に記載の無線通信利用状況測定装置。

【請求項5】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出ステップと、
該信号検出ステップで検出した検出結果を、第一及び第二の記憶領域に、最新の所定スロット数分、共に順次記憶させる記憶ステップと、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検 出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出ステップと、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出ステップと、
該第一の占有率の変化量が大きいと判定したときに、該第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測ステップとを備え、該第二の占有率を該周波数チャネルの占有率として採用することを特徴とする無線通信利用状況測定方法。

【請求項6】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出ステップと、
該信号検出ステップで検出した検出結果を、第一及び第二の記憶領域に、最新の所定スロット数分、順次記憶させる記憶ステップと、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出ステップと、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出ステップと、
前記一定期間の占有率の変化量を観測し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が正の場合に前記第一の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が負の場合に前記第二の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用するよう切り替えると共に、その切り替えを行ったときに前記第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測ステップとを備えることを特徴とする無線通信利用状況測定方法。

【請求項7】
周波数チャネルにおける電波信号の有無を、一定期間のスロット毎に順次検出する信号検出ステップと、
該信号検出ステップで検出した検出結果を、第一及び第二の記憶領域に、最新の所定スロット数分、順次記憶させる記憶ステップと、
該第一の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、最新の該検出結果ほど重要度を高くする重み付けをして、該周波数チャネルの占有率を第一の占有率として算出する第一の測定占有率算出ステップと、
該第二の記憶領域に記憶された該所定スロット数分の該検出結果に対し、均等の重みで該周波数チャネルの占有率を第二の占有率として算出する第二の測定占有率算出ステップと、
前記一定期間の占有率の変化量を観測し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が正の場合に前記第二の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用し、前記変化量が一定値以上で、かつ、方向が負の場合に前記第一の占有率を前記周波数チャネルの占有率として採用するよう切り替えると共に、その切り替えを行ったときに前記第一及び第二の記憶領域内を消去する占有率変化量観測ステップとを備えることを特徴とする無線通信利用状況測定方法。

【請求項8】
前記占有率変化量観測ステップで前記周波数チャネルの占有率として採用する側の前記第一及び第二の記憶領域のうちの一方にのみ、前記検出結果を前記記憶ステップで記憶させることを特徴とする請求項6または7に記載の無線通信利用状況測定方法。

【請求項9】
前記周波数チャネルの占有率として採用する側の前記第一及び第二の測定占有率算出ステップのうちの一方のみを行うことを特徴とする請求項6から8に記載の無線通信利用状況測定方法
国際特許分類(IPC)
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出願権利状態 登録
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