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耐水性材料 新技術説明会

国内特許コード P200017031
掲載日 2020年7月17日
出願番号 特願2009-137356
公開番号 特開2010-013640
登録番号 特許第5343197号
出願日 平成21年6月8日(2009.6.8)
公開日 平成22年1月21日(2010.1.21)
登録日 平成25年8月23日(2013.8.23)
優先権データ
  • 特願2008-149543 (2008.6.6) JP
発明者
  • 前 英雄
  • 宮田 征一郎
出願人
  • 地方独立行政法人山口県産業技術センター
発明の名称 耐水性材料 新技術説明会
発明の概要 【課題】
水和物を生成する粉体の表面に水和防止の保護皮膜を被覆することが行われているが、従来方法は、皮膜が厚すぎる欠点、処理費用が高い欠点、粉末の凝集する欠点がある。また熱アルカリ水溶液には浸食、溶解される欠点の解消。
【解決手段】
水と反応することで水和物が生成する粉末表面に耐水性皮膜が被覆された耐水性粉末であって、該耐水性皮膜は、該粉末表面に形成された、質量換算で、該粉末質量の0.05~1質量%の厚さの、該粉末の水和物層表面に、少なくとも一つの水酸基と、(スルホン酸基、アミン、第4級アミン塩、リン酸基、カルボン酸基)の中から選択された少なくとも一つの官能基を持つ未重合の有機化合物が飽和吸着濃度吸着してなると共に、該水和層の外に遊離した未重合有機化合物の官能基あるいは水酸基が酸素による架橋で化学結合して、該吸着した有機化合物が硬化した構造とする。また、上記粉末の金属成分とアルカリ土類金属の水和物、または、フッ化物、または、この水和物とフッ化物の両方が混合された構造とする。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

マグネシウム、カルシウム、イットリウム等の酸化物粉末、ペロブスカイトの複合酸化物粉末、アルミニウム、ケイ素、ホウ素、チタンの窒化物、炭化物、マグネシウム、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、亜鉛等の、いわゆる水と反応して水和物を生成する材料表面は、水の存在する雰囲気中で加水分解されて表面に水和物が形成される。水和物の生成された材料を水の存在する雰囲気中にそのまま放置すると、加水分解が更に進行して材料本来の特性を失ってしまう。

このため、従来より、水と反応して水和物を生成する材料の表面に水和防止の保護皮膜を被覆することが行われている。

保護皮膜に用いられる材料は、無機系、有機系、有機無機複合系、キレート系、水性樹脂、シランカップリング系等があり、材料の特性と表面処理した材料の用途に応じて適宜選択されているが、いずれの場合も、材料全体を、欠陥のない保護皮膜で被覆することが必要不可欠であるが、従来方法では薄い皮膜は欠陥が発生するので、厚い皮膜を被覆することを余儀なくされている。

皮膜が厚すぎると、被覆用材料が余分に沢山必要となるばかりか、厚くなり過ぎた被覆層が材料本来の特性を阻害する弊害も起こっている。

かかる問題を解決して、薄く、欠陥のない保護皮膜を形成する方法として、化学蒸着法や金属アルコキシドの加水分解反応を利用する方法(特許文献1)、材料表面に最初にモノマーを吸着させ、これを高分子化させる方法(特許文献2)、材料表面に錯体を生成するキレートを吸着させる方法(特許文献3)が検討されている。

ところが、特許文献1に記載された方法では、多量の粉体材料を一度に処理することは難しく、装置や分散用溶媒等の費用がかかり、保護皮膜の形成に多額の費用がかかる欠点がある。

一方、特許文献2に記載されたモノマーを吸着させ、これを高分子化させる方法、特許文献3に記載されたキレートを吸着させる方法のいずれの方法でも、材料粒子の一粒づつを被覆する必要があるために、材料粒子を溶媒に単分散させるために大量の溶媒が必要になり、処理後、大量の溶媒除去が必要であるために処理費用が高額になる上に、溶媒除去、乾燥して被膜を形成する際に、材料粒子同士の凝集も起こり、粒子の粒度分布が大きく変化してしまう欠点がある。

また皮膜が薄いと、乾燥過程において皮膜と材料粒子の熱膨張差による皮膜の破壊が起こるために被覆用材料を厚く多量に被覆する必要があり、薄く、欠陥のない保護皮膜を形成する本来の目的は必ずしも達成されていないのが実情である。

一方、溶媒に単分散させない乾式処理では、溶媒不使用のメリットはある反面、単分散状態にできないために、材料粒子が凝集したまま保護皮膜が被覆されており、一個一個の粒子の間には隙間が存在し、十分な耐水性がえられないのが実情である。

また、水と反応して水和物を生成する金属材料の表面に水和防止の保護皮膜を形成する方法として、材料基材の金属表面にケイ酸塩被膜を形成する方法およびフッ化物被膜を形成する方法が特許文献4に記載されている。さらに、非特許文献1には、水酸化カルシウム液にアルミニウムを浸漬した後、ケイ酸塩溶液に浸漬して、ケイ酸塩とカルシウムアルミネイトの複合被膜を形成することが記載されている。

しかしながら、この特許文献4、非特許文献1に記載された方法の保護膜は、通常の水あるいは塩水噴霧程度の環境には耐えることができるが、高温のアルカリ水溶液の中では被膜が溶解して全く耐食性を発揮することはできない。

産業上の利用分野

本発明は、耐水性材料の構造に係り、詳しくは、水と反応して水和物を生成する粉末状、バルク体等の材料表面に、耐水性皮膜を被覆した構造の耐水性材料に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
水と反応することで水和物が生成するマグネシア、窒化アルミニウム、アルミニウムの群の中から選択された材料表面に耐水性皮膜が被覆された耐水性材料であって、
前記耐水性皮膜は、
この材料表面に形成された、質量換算でこの材料質量の、0.1~1質量%の厚さの水和物層表面に、少なくとも一つの水酸基と、少なくとも一つのカルボン酸基を持つ未重合の有機化合物が飽和吸着濃度吸着してなり、
且つ、前記飽和吸着濃度吸着してなる有機化合物は、前記水和物層の外に遊離した未重合有機化合物のカルボン酸基あるいは水酸基が酸素による架橋で化学結合することによって硬化した構造からなる耐水性材料。

【請求項2】
前記耐水性皮膜と前記材料表面の間に中間層が形成されてなり、前記中間層が、前記材料の金属成分とカルシウムの水和物層、またはフッ化ナトリウムあるいは/およびフッ化カルシウムからなるフッ化物層、または前記カルシウムの水和物とフッ化物の複合層からなる請求項1に記載の耐水性材料。

【請求項3】
前記中間層の厚さが、質量換算で前記材料質量の、0.1質量%以上の厚さである請求項2に記載の耐水性材料。

【請求項4】
前記耐水性皮膜中に、前記材料の金属成分とカルシウムの水和物、またはフッ化ナトリウムあるいは/およびフッ化カルシウムからなるフッ化物、または前記カルシウムの水和物とフッ化物の両方が混合されてなる請求項1に記載の耐水性材料。

【請求項5】
前記耐水性皮膜中の水和物、またはフッ化物の割合、または前記水和物とフッ化物の合計割合が、質量換算で前記材料質量の、0.1質量%以上である請求項4に記載の耐水性材料。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) 平成18年度文部科学省都市エリア産学官連携促進事業


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