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維管束液流速センサ、および維管束液流速センサの製造方法 NEW

国内特許コード P200017038
整理番号 S2017-0033-N0
掲載日 2020年7月28日
出願番号 特願2017-046926
公開番号 特開2018-151226
出願日 平成29年3月13日(2017.3.13)
公開日 平成30年9月27日(2018.9.27)
発明者
  • 下川 房男
  • 中田 匡祐
  • 高尾 英邦
  • 寺尾 京平
  • 吉村 英徳
  • 石塚 裕己
  • 小林 剛
  • 片岡 郁雄
出願人
  • 国立大学法人香川大学
発明の名称 維管束液流速センサ、および維管束液流速センサの製造方法 NEW
発明の概要 【課題】植物の茎等の維管束液の流速を測定できる寸法を有しつつ、安価に製造できる維管束液流速センサを提供する。
【解決手段】維管束液流速センサ1はヒータセンサHSとリファレンスセンサRSとを備える。ヒータセンサHSは、伝熱板11とプローブ12とからなる第1プローブ部10aと、ヒータ20と、第1温度センサ30aと、伝熱板11、ヒータ20、および第1温度センサ30aを内部に収納する第1筐体40aとを備える。リファレンスセンサRSは、伝熱板11とプローブ12とからなる第2プローブ部10bと、第2温度センサ30bと、伝熱板11、および第2温度センサ30bを内部に収納する第2筐体40bとを備える。第1プローブ部10aおよび第2プローブ部10bは、それぞれ金属材料で形成されている。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

作物や果樹等の生産では、生産性向上をはかる観点から植物の生育状態に合わせて適切な時期に灌水や養分補給を行う必要がある。このため、植物の生育を阻害せずに、その生育状態を的確に把握することが非常に重要となる。

一般に、多くの農業現場では、無降雨日数、天候、気温の変化等に基づいて、経験や勘によって植物の生育状態を把握しているというのが現状である。しかし、経験等に基づく方法によって植物の生育状況を管理するには、熟練が必要であり手間や時間がかかる。また、基準となる指標が個人的な経験等に基づくものである。したがって、このような経験等に基づいて植物の生育状態を把握する方法は、誰もが簡便に実施することは難しい。

一方、近年、植物の生体情報に基づいて作物や果樹の水分制御や施肥管理を行うための様々な技術が開発されている。その中でグラニエ法を利用した測定方法が注目を集めている。また、ヒートパルス法により樹液の流速を測定する方法も知られている(例えば、特許文献1)。

特許文献1には、樹木の主幹にドリル等によって形成した穴の中に配置することができる棒状の3本の温度センサおよび1本の棒状ヒータを備えた装置が開示されている。そして、特許文献1には、この装置の温度センサおよび棒状ヒータを樹木の辺材部に形成した穴の中に配置し、所定の時間経過後に両センサ間における温度差に基づいて樹木中を流れる樹液の流速を測定するという技術が開示されている。

しかし、特許文献1の装置は、そもそも茎径が比較的大きい樹木中を流れる樹液の流速を測定するために開発されたものであり、装置に用いられる棒状のセンサはある程度の大きさを有する。このため、特許文献1の装置は、新梢やそれにつながる茎等であって、茎径が数mm程度のものには適用が困難である。

植物の生育状態を把握するには、植物の維管束液の流量を把握することが重要である。特に、作物や果樹等の生産性および品質を向上させる上では、植物の新梢末端や果柄、それにつながる茎等、太さが数mm程度のものの維管束液の流量を把握することが非常に重要である。

そこで、本願発明者は、新梢末端や果柄等の植物細部内を流れる維管束液の動態(水分や養液の動態)を測定できる植物水分動態センサを考案している(特許文献2)。特許文献2には、新梢末端や果柄等に突き刺すことができる寸法に形成されたプローブを備える植物水分動態センサが開示されている。プローブを植物の茎等に突き刺して配置し、グラニエ法を利用して水分動態(維管束液の流量および方向)を測定できる。

産業上の利用分野

本発明は、維管束液流速センサ、および維管束液流速センサの製造方法に関する。さらに詳しくは、植物の新梢やそれにつながる茎等の維管束液の流速を測定する維管束液流速センサ、およびその維管束液流速センサの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ヒータセンサと、
リファレンスセンサと、を備え、
前記ヒータセンサは、
伝熱板と、該伝熱板に立設されたプローブとからなる第1プローブ部と、
前記第1プローブ部の前記伝熱板に熱を供給するヒータと、
前記第1プローブ部の前記伝熱板の温度を測定する第1温度センサと、
前記第1プローブ部の前記伝熱板、前記ヒータ、および前記第1温度センサを内部に収納するとともに、前記第1プローブ部の前記プローブを外部に露出させる第1筐体と、を備え、
前記リファレンスセンサは、
伝熱板と、該伝熱板に立設されたプローブとからなる第2プローブ部と、
前記第2プローブ部の前記伝熱板の温度を測定する第2温度センサと、
前記第2プローブ部の前記伝熱板、および前記第2温度センサを内部に収納するとともに、前記第2プローブ部の前記プローブを外部に露出させる第2筐体と、を備え、
前記第1プローブ部の前記プローブと前記第2プローブ部の前記プローブとは長さが同一であり、
前記第1プローブ部および前記第2プローブ部は、それぞれ金属材料で形成されている
ことを特徴とする維管束液流速センサ。

【請求項2】
前記第1プローブ部の前記プローブおよび前記第2プローブ部の前記プローブは、それぞれ長さが1mm~5mmである
ことを特徴とする請求項1記載の維管束液流速センサ。

【請求項3】
前記第1筐体と前記第2筐体とが一体化した筐体を備え、
前記第1プローブ部の前記プローブおよび前記第2プローブ部の前記プローブが前記筐体の一の面に並んで配置されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の維管束液流速センサ。

【請求項4】
前記リファレンスセンサを2つ備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の維管束液流速センサ。

【請求項5】
前記第1筐体と2つの前記第2筐体とが一体化した筐体を備え、
前記第1プローブ部の前記プローブおよび2つの前記第2プローブ部の前記プローブが前記筐体の一の面に並んで配置されており、
2つの前記第2プローブ部の前記プローブは前記第1プローブ部の前記プローブを挟む位置に配置されている
ことを特徴とする請求項4記載の維管束液流速センサ。

【請求項6】
前記第1プローブ部および前記第2プローブ部は、それぞれ、単一の金属板を機械加工して前記伝熱板および前記プローブを形成したものである
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の維管束液流速センサ。

【請求項7】
前記第1プローブ部および前記第2プローブ部は、それぞれ、伝熱板相当部分とプローブ相当部分とを有する単一の金属板からなり、前記伝熱板相当部分と前記プローブ相当部分との接続部が折り曲げられたものである
ことを特徴とする請求項6記載の維管束液流速センサ。

【請求項8】
前記第1プローブ部および前記第2プローブ部は、それぞれ、単一の金属板の一部を突出させて前記伝熱板および前記プローブを形成したものである
ことを特徴とする請求項6記載の維管束液流速センサ。

【請求項9】
前記第1プローブ部および前記第2プローブ部は、それぞれ、金属板からなる伝熱板相当部分に金属線材からなるプローブ相当部分を接合したものである
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の維管束液流速センサ。

【請求項10】
前記ヒータは前記第1プローブ部の前記伝熱板と同一またはそれより広い面積を有する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の維管束液流速センサ。

【請求項11】
前記第1温度センサおよび前記第2温度センサは、それぞれシート状素材に温度検出素子を設けたものである
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10記載の維管束液流速センサ。

【請求項12】
前記ヒータおよび前記第1温度センサは、前記第1プローブ部の前記伝熱板と同一またはそれより広い面積を有する半導体基板に形成されている
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の維管束液流速センサ。

【請求項13】
前記2温度センサは、前記第2プローブ部の前記伝熱板と同一またはそれより広い面積を有する半導体基板に形成されている
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の維管束液流速センサ。

【請求項14】
前記第1筐体および前記第2筐体は、それぞれ前記第1プローブ部および前記第2プローブ部よりも熱伝導率の低い材料で形成されている
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または13記載の維管束液流速センサ。

【請求項15】
金属材料を用いて、伝熱板と、該伝熱板に立設されたプローブとからなるプローブ部を複数形成して第1プローブ部と第2プローブ部とを得るプローブ部形成工程と、
前記第1プローブ部の前記伝熱板にヒータと第1温度センサとを設け、前記第1プローブ部の前記プローブを外部に露出させるように、前記第1プローブ部の前記伝熱板、前記ヒータ、および前記第1温度センサを第1筐体の内部に収納することでヒータセンサを組み立てるヒータセンサ組立工程と、
前記第2プローブ部の前記伝熱板に第2温度センサを設け、前記第2プローブ部の前記プローブを外部に露出させるように、前記第2プローブ部の前記伝熱板、および前記第2温度センサを第2筐体の内部に収納することでリファレンスセンサを組み立てるリファレンスセンサ組立工程と、を備える
ことを特徴とする維管束液流速センサの製造方法。

【請求項16】
前記プローブ部形成工程は、
金属板を加工して伝熱板相当部分とプローブ相当部分とを形成する板加工工程と、
前記伝熱板相当部分と前記プローブ相当部分との接続部を曲げ加工する曲げ工程と、を備える
ことを特徴とする請求項15記載の維管束液流速センサの製造方法。

【請求項17】
前記板加工工程は、前記金属板をレーザ加工により切断して前記伝熱板相当部分と前記プローブ相当部分とを形成する
ことを特徴とする請求項16記載の維管束液流速センサの製造方法。

【請求項18】
前記板加工工程は、前記金属板をプレス加工により打抜いて前記伝熱板相当部分と前記プローブ相当部分とを形成する
ことを特徴とする請求項16記載の維管束液流速センサの製造方法。

【請求項19】
前記プローブ部形成工程は、金属板に深絞り加工を施して前記プローブを突出させる工程を備える
ことを特徴とする請求項15記載の維管束液流速センサの製造方法。

【請求項20】
前記プローブ部形成工程は、
金属板を切断して伝熱板相当部分を形成する工程と、
金属線材を切断してプローブ相当部分を形成する工程と、
前記伝熱板相当部分に前記プローブ相当部分を接合する工程と、を備える
ことを特徴とする請求項15記載の維管束液流速センサの製造方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2017046926thum.jpg
出願権利状態 公開


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