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5-アミノレブリン酸を含むエビ目用組成物 NEW

国内特許コード P200017039
整理番号 (S2017-1073-N0)
掲載日 2020年7月28日
出願番号 特願2018-168668
公開番号 特開2019-055943
出願日 平成30年9月10日(2018.9.10)
公開日 平成31年4月11日(2019.4.11)
優先権データ
  • 特願2017-179379 (2017.9.19) JP
発明者
  • 鷲見 あすか
  • 谷口 慎
  • 廣野 育生
  • 近藤 秀裕
  • アイバーン ペドロサ-ジェラスミオ
  • 今泉 健太郎
出願人
  • ネオファーマジャパン株式会社
  • 国立大学法人東京海洋大学
発明の名称 5-アミノレブリン酸を含むエビ目用組成物 NEW
発明の概要 【課題】エビ目生物の飼育、養殖において有用な、エビ目用経口投与組成物および組成物を摂取させることを含む方法の提供。
【解決手段】5-アミノレブリン酸(5-ALA)若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種を含むエビ目用経口投与組成物。本エビ目用経口投与組成物は、エビ目の飼育、養殖に使用されることが可能であり、Vibrio parahaemolyticusを原因菌とする、EMS/AHPND(早期死亡症候群/急性肝膵臓壊死病)を有効に予防および治療することが可能である。また、本エビ目用経口投与組成物を所定の量で投与することにより、エビ目の成長を促進させることが可能である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

世界のエビの生産量は、平成4(1992)年の301万トンから平成24(2012)年の768万トンへと急増している。このうち養殖による生産量の割合をみると、平成4(1992)年の30%から平成24(2012)年は生産量の過半数を超えて56%になるなど、近年のエビの養殖の発展には目を見張るものがある(非特許文献1)。エビの養殖においては、天然の環境とは異なり、一般的に高密度で飼育され、過剰なストレスがかかるなどの理由から、エビの養殖場において様々な病気の発生が認められてきた。養殖水産動植物の生存率は養殖経営に大きく影響するため、養殖業においては病気への適切な対応が求められている。

近年、稚エビに発生し、死亡率がほぼ100%となるEMS(Early Mortality Syndrome:早期死亡症候群)と呼ばれるエビの疾病により、一部の国においてエビ養殖業は危機的な状況に直面している。この疾病は2009年に中国で最初に報告され、次いでベトナム、タイ、マレーシア等の東南アジアにも広がってきており、2013年にはメキシコでの発生が報告されている。EMSにおいては、エビの肝膵臓に変色等の症状が現れ、壊死してしまうので、この早期死亡症候群は、EMS/AHPND(Acute Hepatopancreatic Necrosis Disease:急性肝膵臓壊死病)とも呼ばれている。そして、このEMS/AHPNDは特殊なタイプの腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)の感染によるものであることも知られている(非特許文献2)。

エビにおけるビブリオ感染に対してワクチンを使用するという方法が開発されている(特許文献1)。しかし、この特許文献1には、対象菌として腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)が示唆されているものの、具体的に腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)に対するワクチンを製造したことは開示されておらず、ましてやこのワクチン療法がEMS/AHPNDを予防・治療するのに有効であるかは全く不明である。さらに、特殊なワクチンよりも安価かつ簡単に入手できる物質によってEMS/AHPNDを予防・治療する方法があれば、その方が望ましいのは明らかである。また、EMS/AHPNDの予防・治療以外にもエビの養殖において有利な効果をもたらすような物質があればさらに望ましい。

5-ALAは、細胞のミトコンドリアに存在し、動物においてはミトコンドリアで生合成され、鉄分と結びついてヘムやシトクロムの原料となるなど代謝に必須の成分であり、植物においては、葉緑体で生合成され、マグネシウムと結びついてクロロフィルとなり光合成に必須の成分であることが知られている。そして、特許文献2には5-ALAリン酸塩の製造方法が開示されており、さらに5-ALA塩酸塩の合成方法がすでに知られていたことも記載されている。また、微生物による5-ALAの製造方法も知られている(特許文献3)。

特許文献4には、5-ALAを有効成分として含有する魚類病原性微生物の感染予防および治療用組成物が記載されており、さらに前記魚類病原性微生物として、エドワードジエラタルダ細菌(Edwardsiella tarda)、ストレプトコッカス属細菌(Streptococcus sp.)スタフィロコッカス属細菌(Staphylococcus sp.)、スタフィロコッカスエピデルミディス細菌(Staphilococcus epidermidis)、シュードモナス属細菌(Pseudomonas sp.)、またはビブリオアングイラルム細菌(Vibrio anguillarum)が記載されている。しかし、特許文献4においては、エビ目の生物に対する5-ALAの影響については何ら検討されていない。さらに、特許文献4に記載されているビブリオアングイラルム(Vibrio anguillarum)はエビ目のEMS/AHPNDの原因菌である腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)とは異なるため、エビ目の生物においてEMS/AHPNDを生じさせない。よって、特許文献4の記載からは、エビ目の生物における5-ALAによるEMS/AHPND予防・治療効果は何ら予想できない。また、5-ALAがエビ目の生物の成長を促進させることは知られていない。

産業上の利用分野

本発明は、5-アミノレブリン酸(5-ALA)若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種を含むエビ目用経口投与組成物、飼料および飼料用添加剤に関し、より詳細には、5-ALA若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種を含むエビ目早期死亡症候群/急性肝膵臓壊死病(EMS/AHPND)の予防・治療用経口投与組成物に関する。また、本発明は5-ALA若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種をエビ目の生物に摂取させることを含む方法に関し、より詳細には、5-ALA若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種をエビ目の生物に摂取させることを含む、エビ目早期死亡症候群/急性肝膵臓壊死病(EMS/AHPND)を予防・治療する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
5-アミノレブリン酸(5-ALA)若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種を含むエビ目用経口投与組成物。

【請求項2】
5-アミノレブリン酸(5-ALA)若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種を含むエビ目早期死亡症候群/急性肝膵臓壊死病(EMS/AHPND)の予防・治療用経口投与組成物。

【請求項3】
エビ目がクルマエビ科である請求項1または2に記載の組成物。

【請求項4】
組成物が飼料または飼料用添加剤である請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。

【請求項5】
5-アミノレブリン酸(5-ALA)若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種をエビ目の生物に摂取させることを含む方法。

【請求項6】
5-アミノレブリン酸(5-ALA)若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種をエビ目の生物に摂取させることを含む、エビ目早期死亡症候群/急性肝膵臓壊死病(EMS/AHPND)を予防・治療する方法。

【請求項7】
エビ目がクルマエビ科である請求項5または6に記載の方法。

【請求項8】
5-アミノレブリン酸(5-ALA)若しくはそのエステル、またはそれらの塩から選択される少なくとも一種を、5-ALAリン酸塩換算でエビ目の生物の体重1gあたりかつ一日あたりで、0.25μg/g・日~2.5μg/g・日の量で、エビ目の生物に摂取させることを含む、エビ目の生物の成長を促進させる方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2018168668thum.jpg
出願権利状態 公開


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