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制御器更新装置及び制御器更新プログラム NEW

国内特許コード P200017042
整理番号 (S2018-0971-N0)
掲載日 2020年7月28日
出願番号 特願2019-159613
公開番号 特開2020-038656
出願日 令和元年9月2日(2019.9.2)
公開日 令和2年3月12日(2020.3.12)
優先権データ
  • 特願2018-165184 (2018.9.4) JP
発明者
  • 池崎 太一
  • 金子 修
出願人
  • 国立大学法人電気通信大学
発明の名称 制御器更新装置及び制御器更新プログラム NEW
発明の概要 【課題】閉ループ系に含まれる初期状態の初期制御器を簡易な手法により更新後制御器に更新する。
【解決手段】制御器更新装置10は、初期応答取得部11、推定応答算出部12、制御器更新部13を備える。初期応答取得部11は、制御対象101及び初期制御器を含む初期閉ループ系の応答を初期応答として取得する。推定応答算出部12は、初期制御器の伝達関数と、更新後制御器の伝達関数と、制御対象及び更新後制御器を含む更新後閉ループ系の目標伝達関数を含むフィルタとして、初期応答から推定応答を算出する。制御器更新部13は、推定応答算出部12で算出された推定応答と、更新後閉ループ系の目標応答との差を示す評価関数に基づいて、初期制御器を更新後制御器に更新する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

近年、実稼働データを直接的に用いて制御系を設計、更新するデータ駆動制御の研究が盛んに行われている。これは、センシング技術の向上により様々な可動データが集まり、これらの膨大なデータを如何に有効活用するかが、社会のニーズになっているからである。したがって、実応用の観点から制御器チューニングに対するニーズは極めて高くなっている。

例えば、稼働状況にある制御器の保守点検のために制御パラメータを再チューニングする場合や、製造プロセスにおいて、使う材料や扱う製品が変更した場合などに、おのおのの特性に合わせて制御器をチューニングしなければならない場合がある。このような場合には、制御目的と状況に照らし合わせながら、制御対象の動特性を表す数式モデルを求めることが、最も理想的なアプローチとなる。これらの技術は、例えば、工場で生産される製品の仕様が変更された場合や、工場で使用される制御器が新しい制御器と交換される場合などに利用される、産業上重要な技術である。

このような背景から、データを直接用いることで、制御器のパラメータをチューニングするデータ駆動型制御器チューニングとよばれる手法がいくつか提案されている。
もっとも直接的かつ理想的な手法は、目的を表現した評価関数をそのまま最適化するIFT(Iterative Feedback Tuning)と呼ばれる手法である。
しかしながら、このIFTは、その非線形最適化におけるパラメータを更新する度に実験を必要とするため、時間とコストがかかるという問題があった。

そこで、1組のデータのみを用いた制御器パラメータのチューニング法として、VRFT(Virtual Reference Feedback Tuning)やFRIT(Fictitious Reference Iterative Tuning)という手法が提案されている。この2つの手法の大きな違いは、VRFTでは、目標応答の伝達関数のマッチングを入力で評価するのに対し、FRITでは出力で評価する点である。

発明者は、特にFRITアプローチを使って、1組のデータのみで所望のパラメータを与えること、そして外乱除去のためのチューニングと状態フィードバックゲインを更新する方法を提案した(非特許文献1参照)。

また、発明者は、これらのデータ駆動制御の問題点の一つに、得られた制御器を実装したときの閉ループ系の応答を実装前に厳密に保証できないという問題があることに着目した。そして、これらの問題を解決する一つのアプローチとして、ERIT(Estimated Response Iterative Tuning)という手法を提案している(非特許文献2参照)。
このERITは、2自由度制御系のフィードフォワード部の更新に特化して、出力データのみを用いてデータ駆動型制御器を更新することにより、得られる閉ループ系の制御器更新後の応答を実装前に推定することができる。

産業上の利用分野

本発明は、制御器更新装置及び制御器更新プログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
制御対象及び初期制御器を含む初期閉ループ系の応答を初期応答として取得する初期応答取得部と、
前記初期制御器の伝達関数と、更新後制御器の伝達関数と、更新後閉ループ系の目標伝達関数を含むフィルタを、前記初期応答取得部で取得される前記初期応答に適用することにより得られる応答を推定応答として算出する推定応答算出部と、
前記推定応答算出部で算出される前記推定応答と、前記更新後閉ループ系の目標応答との差を示す評価関数に基づいて、前記初期制御器を前記更新後制御器に更新する制御器更新部と、
を備える制御器更新装置。

【請求項2】
前記推定応答算出部で算出される前記推定応答と、前記更新後閉ループ系の目標応答との差を示す評価関数は、式(1)又は式(2)で表される
請求項1に記載の制御器更新装置。
(省略)・・・・(1)
(省略)・・・・(2)
但し、J(ρ):評価関数、y :更新後閉ループ系の目標応答、T:更新後閉ループ系の目標伝達関数、C :初期制御器の伝達関数、C(ρ):更新後制御器の伝達関数、Cd:制約式 T=GC/(1+GC)を満たす理想制御器の伝達関数、y:初期閉ループ系の初期応答、r:制御量の希望値、ρ:パラメータ

【請求項3】
前記制御器更新部により行われる前記初期制御器から前記更新後制御器への更新は、前記初期制御器の要素及び要素同士の接続関係を保持しつつ、前記更新後制御器の伝達関数のパラメータを調整することにより行われる、
請求項1又は請求項2に記載の制御器更新装置。

【請求項4】
前記更新後制御器の要素及び要素同士の接続関係を設定する更新後制御器設定部をさらに備え、
前記制御器更新部により行われる前記初期制御器から前記更新後制御器への更新は、前記更新後制御器設定部により前記初期制御器の要素及び要素同士の接続関係が設定された前記更新後制御器の伝達関数のパラメータを更新することにより行われる、
請求項1又は請求項2に記載の制御器更新装置。

【請求項5】
前記更新後制御器設定部は、前記更新後閉ループ系をI‐PD制御器又はPI‐D制御器に帰着させることにより、前記更新後制御器の要素及び要素同士の接続関係を設定し、
前記制御器更新部は、設定された前記I‐PD制御器又は前記PI‐D制御器を考慮した前記評価関数に基づいて、前記更新後制御器の伝達関数のパラメータを更新する、
請求項4に記載の制御器更新装置。

【請求項6】
前記更新後制御器設定部は、前記更新後閉ループ系を内部モデル制御器に帰着させることにより、前記更新後制御器の要素及び要素同士の接続関係を設定し、
前記制御器更新部は、設定された前記内部モデル制御器を考慮した評価関数に基づいて、前記更新後制御器の伝達関数のパラメータを更新する、
請求項4に記載の制御器更新装置。

【請求項7】
コンピュータに、
制御対象及び初期制御器を含む初期閉ループ系の応答を初期応答として取得する初期応答取得機能と、
前記初期制御器の伝達関数と、更新後制御器の伝達関数と、更新後閉ループ系の目標伝達関数を含むフィルタを、前記初期応答に適用することにより得られる応答を推定応答として算出する推定応答算出機能と、
前記推定応答と、前記更新後閉ループ系の目標応答との差を示す評価関数に基づいて、前記初期制御器を前記更新後制御器に更新する制御器更新機能と、
を実現させるための制御器更新プログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2019159613thum.jpg
出願権利状態 公開


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