TOP > 国内特許検索 > 磁気計測装置

磁気計測装置

国内特許コード P200017046
整理番号 S2018-0920-N0
掲載日 2020年7月28日
出願番号 特願2018-195324
公開番号 特開2020-063960
出願日 平成30年10月16日(2018.10.16)
公開日 令和2年4月23日(2020.4.23)
発明者
  • 波多野 睦子
  • 岩崎 孝之
  • 原田 慶恵
  • 波多野 雄治
出願人
  • 国立大学法人東京工業大学
  • 国立大学法人大阪大学
発明の名称 磁気計測装置
発明の概要 【課題】ダイヤモンド基板が高純度でなく、NVセンタの密度及び電子スピンコヒーレンス時間に不均一性があっても、高感度で磁気を計測することができる磁気計測装置を提供する。
【解決手段】光検出磁気共鳴スペクトルの視野内平均値における4つの最大傾斜点を特定し、各最大傾斜点における相対蛍光強度低下度及びマイクロ波周波数を決定する決定部と、所定領域における相対蛍光強度の基準低下度を設定するとともに最大傾斜点におけるマイクロ波周波数の近傍で基準低下度が実現される4点の動作点周波数初期値を設定する設定部と、4点の動作点周波数を更新する周波数更新部と、更新された動作点周波数をマイクロ波発振器に補正後動作点周波数として入力する周波数補正部と、補正後動作点周波数それぞれにおけるイメージセンサの検出結果を画素ごとに積算する積算部とを有する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

ダイヤモンド結晶中のNVセンタ(窒素-空孔中心)は、ナノスケールの構造であり、褪色しない高輝度の蛍光を発する。光磁気共鳴による蛍光は、自家蛍光に対して容易に識別可能である。また、ダイヤモンドは、完全な生体親和性を有することから、生体イメージングへの適用研究が広く進められている。

特に、ダイヤモンドのNVセンタにおける蛍光が磁気に対して鋭敏に変化することを活用して、高品質のダイヤモンド基板中に高密度のNVセンタ層を形成することにより、ダイヤモンド基板表面における2次元磁気分布を画像として計測することにより生体磁気を計測する技術が注目を集めており、直径200nmの超常磁性粒子の細胞内組織への取込過程が10時間に亘って計測されている。

200nmオーダーの高解像度計測が10時間の長時間に亘って可能なことが、ダイヤモンド基板による磁気計測の最大の特徴である。これは、ダイヤモンド基板から蛍光を得るために照射する励起光が、本質的にはダイヤモンド基板のみを照射すればよいからであって、細胞自身を照射する必要はなく、光障害を回避可能であるために可能となっている。

産業上の利用分野

本発明は、磁気計測装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
所定領域内にNVセンタを含むダイヤモンド基板と、
前記ダイヤモンド基板に載せられて超常磁性を示す複数の超常磁性粒子の集合体である1つ以上の磁性粒子、及び前記ダイヤモンド基板に対して静磁場を印加する静磁場印加部と、
前記ダイヤモンド基板に対してマイクロ波を照射するマイクロ波照射部と、
前記ダイヤモンド基板に対して励起光を照射する光源部と、
前記励起光による前記ダイヤモンド基板の前記所定領域における蛍光の強度を二次元に配列された画素ごとに検出するイメージセンサと、
前記イメージセンサの検出結果に基づいて、光磁気共鳴スペクトルをマイクロ波が照射されていない場合と照射されている場合の蛍光強度の差分のマイクロ波が照射されていない場合の蛍光強度に対する比である相対蛍光強度のマイクロ波周波数依存性とする時、前記静磁場によるゼーマン分裂後の前記ダイヤモンド基板の光検出磁気共鳴スペクトルの視野内平均値における2870MHz付近を対称の中心として生じる1組である2つの相対蛍光強度低下点それぞれから正負の2つの最大傾斜点を特定し、特定した合計4点の各最大傾斜点における相対蛍光強度低下度及びマイクロ波周波数を決定する決定部と、
前記決定部が最大傾斜点ごとに決定した相対蛍光強度低下度及びマイクロ波周波数に基づいて、前記所定領域における相対蛍光強度の基準低下度を設定するとともに前記最大傾斜点におけるマイクロ波周波数の近傍で前記基準低下度が実現される4点の動作点周波数初期値を設定する設定部と、
前記4点の動作点周波数における前記所定領域の相対蛍光強度低下度が前記基準低下度に近付くように、前記4点の動作点周波数を更新する周波数更新部と、
前記更新された動作点周波数をマイクロ波発振器に補正後動作点周波数として入力する周波数補正部と、
前記4点の動作点周波数のそれぞれのマイクロ波を前記マイクロ波照射部が所定時間内に順次に前記所定領域に照射する間に、前記補正後動作点周波数それぞれにおける前記イメージセンサの検出結果を前記画素ごとに積算する積算部と、
前記積算部が前記画素ごとに積算した結果に基づいて、前記所定領域における相対蛍光強度を画像として出力する出力部と
を有することを特徴とする磁気計測装置。

【請求項2】
所定領域内にNVセンタを含むダイヤモンド基板と、
前記ダイヤモンド基板に対して静磁場を印加する静磁場印加部と、
前記ダイヤモンド基板に対してマイクロ波を照射するマイクロ波照射部と、
前記ダイヤモンド基板に対して励起光を照射する光源部と、
前記励起光による前記ダイヤモンド基板の前記所定領域における蛍光の強度を検出する蛍光検出手段とからなり、
マイクロ波が照射されている場合とされていない場合との、または蛍光強度に影響がない周波数のマイクロ波が照射されている場合との蛍光強度差分の、マイクロ波が照射されていない場合または蛍光強度に影響がない周波数のマイクロ波が照射されている場合の蛍光強度に対する比を相対蛍光強度とするとき、
前記静磁場により、前記マイクロ波周波数の2870MHz付近を対称の中心として生じる1組である2つの相対蛍光強度低下域を選び、
それぞれの低下域の中を最小値の前後でさらに低周波側と高周波側に分ける時、
第一の相対蛍光強度低下域の低周波側及び高周波側と
第二の相対蛍光強度低下域の低周波側及び高周波側の
合計4個の周波数領域において、
周波数変化に対する相対蛍光強度変化が極力大きく、
かつ4個の周波数領域に共通に含まれる相対蛍光強度の基準低下度を設定し、
上記4個の周波数領域に各1点の合計4点のマイクロ波周波数を順次周期的に照射しつつ、
前記蛍光検出手段によりそれぞれの周波数における相対蛍光強度を検出することにより
それぞれのマイクロ波周波数における相対蛍光強度積算結果と、上記基準低下度の差分を反映して、
それぞれの周波数領域の中でマイクロ波周波数を調整することにより、
相対蛍光強度を基準低下度に収束させた4点のマイクロ波周波数の間の線型演算値として、
前記ダイヤモンド基板の所定領域内の磁場または温度を計測することにより、
上記周期よりも長周期の雑音を排除することを特徴とする磁気計測装置。

【請求項3】
前記イメージセンサは、
前記4点の動作点周波数のいずれかのマイクロ波を前記マイクロ波照射部が前記所定領域に照射する期間及び照射しない期間ごとに、露光及び読み出しを行うこと
を有することを特徴とする請求項1に記載の磁気計測装置。

【請求項4】
前記マイクロ波照射部は、
マイクロ波を生成するマイクロ波生成部と、
前記マイクロ波生成部が生成したマイクロ波の位相の遅延を設定するフェーズシフタと、
前記フェーズシフタが位相の遅延を設定したマイクロ波を前記ダイヤモンド基板に対して照射するマイクロ波コイルと
を特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の磁気計測装置。

【請求項5】
前記マイクロ波コイルは、
前記ダイヤモンド基板の表面に平行な方向にマイクロ波磁場を生成すること
を特徴とする請求項4に記載の磁気計測装置。

【請求項6】
前記ダイヤモンド基板は、
前記NVセンタを含む薄膜であるNV層の厚さが磁性粒子の直径と略同じであること
を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の磁気計測装置。

【請求項7】
前記積算部が所定の時間間隔をあけて積算した結果それぞれを画素ごとに記憶する記憶部を有し、
前記出力部は、
前記記憶部が記憶した結果に基づいて、前記時間間隔ごとに前記所定領域における相対蛍光強度の画素ごとの分布を、あらかじめ画素ごとに測定しておいた相対蛍光強度の低下点の最低値により補正した上で、画像として出力すること
を有することを特徴とする請求項1に記載の磁気計測装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2018195324thum.jpg
出願権利状態 公開
詳しくお知りになりたい方は下記「問合せ先」まで直接お問合わせください


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close