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放射線被ばくの検出方法 NEW

国内特許コード P200017066
整理番号 S2019-0102-N0
掲載日 2020年7月28日
出願番号 特願2018-223161
公開番号 特開2020-080781
出願日 平成30年11月29日(2018.11.29)
公開日 令和2年6月4日(2020.6.4)
発明者
  • 柏倉 幾郎
  • 中井 雄治
  • 山口 平
出願人
  • 国立大学法人弘前大学
発明の名称 放射線被ばくの検出方法 NEW
発明の概要 【課題】放射線被ばくバイオマーカーを利用する放射線被ばくの検出方法および該方法を実行するためのキットに関する。
【解決手段】Slfn4、Itgb5、Smin3、Cxxlc、Tmem40、GplbbおよびLitafからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子、または該遺伝子のオルソログからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子のmRNA発現量を測定することを特徴とする、個体における放射線被ばくの検出方法。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

個体への放射線被ばくでは、 急性放射線症候群による造血組織や腸管粘膜などの再生能の高い組織の重篤な損傷から死に至る。放射線被ばく後の速やかな治療のためには、被ばく患者の被ばく線量評価が重要である。現在のところ、放射線ばく個体の線量評価において最も信頼性の高い方法は、二動原体染色体法である。二動原体染色体は二つの局在型動原体を持つ染色体であり、通常、放射線によってのみ誘発される染色体異常である。二動原体染色体の自然発生率は低く、また識別も比較的容易であるため、二動原体染色体の発生率が放射線被ばくの生物学的指標として用いられる。一方で、二動原体染色体法は、得られた結果についての染色体異常解析に熟練した専門性が必要であること、また解析に数日間を要するなど、放射線ばくの線量評価の迅速性に課題がある。

放射線被ばく事故が発生した場合、放射線被ばくによる傷病者が必ずしも個人線量計を装着しているとは限らない。放射線被ばく傷病者が個人線量計を装着していない場合、事故時の被ばく線量をどのようにして評価するのかが繰り返し問題となってきた。現在のところ、世界的に放射線被ばく線量評価の標準的な方法は二動原体染色体法であるが、低線量被ばくにおける評価および多数の被ばく患者が同時に発生した場合における対応にも課題がある。

二動原体染色体法を用いる方法以外に、放射線照射により変動するバイオマーカーを検出し、放射線被ばくを評価する方法が報告されている。例えば、特許文献1には、放射線被ばくが2Gyを超える場合に、血液サンプルの特定のバイオマーカーを測定する方法が報告され、バイオマーカーとしては、α-1-抗キモトリプシン、Fms関連チロシンキナーゼ3リガンドなどが開示されている。特許文献2には、マイクロアレイを用いて、高レベル電離放射線に感受性のある遺伝子として脂肪酸代謝関連遺伝子をバイオマーカーとして検出する方法が開示されている。特許文献3には、幹細胞におけるPPP1CA、BAD及び/又はBCL-XL遺伝子の発現量の増加を測定することにより、低線量被ばくを検出する方法が開示されている。特許文献4には、生体から採取した組織または血液に含まれるLyGDI タンパク質の1型および3型カスペース分解物の発現量を測定することにより、被ばく量を測定する方法が開示されている。特許文献5には、smamer、CXCL2、CXCL6、SCG2、THSD2、AREG、CXCL1、spaplaw、IL6、USP49およびIL8の遺伝子の発現量を測定することにより、低線量放射線被ばくを検出する方法が開示されている。

産業上の利用分野

本発明は、放射線被ばくバイオマーカーを利用する放射線被ばくの判定方法および該方法を実行するためのキットに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Slfn4、Itgb5、Smin3、Cxxlc、Tmem40、GplbbおよびLitafからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子、または該遺伝子のオルソログからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子のmRNA発現量を測定することを特徴とする、個体における放射線被ばくの検出方法。

【請求項2】
Slfn4、Itgb5、Smin3、Cxxlc、Tmem40、GplbbおよびLitafからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子、または該遺伝子のオルソログからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子のmRNA発現量の増加を検出することを特徴とする、個体における放射線被ばくの検出方法。

【請求項3】
Slfn4、Itgb5、Smin3、Cxxlc、Tmem40、GplbbおよびLitafからなる群より選ばれる2種以上の遺伝子、または該遺伝子のオルソログからなる群より選ばれる2種以上の遺伝子のmRNA発現量を測定し、測定したすべてのmRNA発現量が増加する場合に放射線照射を受けたと判断することを特徴とする、個体における放射線被ばくの検出方法。
記載の方法。

【請求項4】
前記増加が、放射線照射による発現変動の少ない遺伝子または該遺伝子のオルソログのmRNA発現量を基準とし、該基準との比較において判断される、請求項2~4のいずれか1項に記載の検出方法。

【請求項5】
放射線照射による発現変動の少ない遺伝子が、Tpt1またはそのオルソログである、請求項4に記載の検出方法。

【請求項6】
前記遺伝子が、個体の体組織、粘膜組織または血液に存在する細胞から得られる、請求項1~5のいずれか1項に記載の検出方法。

【請求項7】
放射線被ばくが、3Gy以下である、請求項1~6に記載の検出方法。

【請求項8】
放射線被爆の判定が、放射線被ばくが疑われる24時間以内に行われることを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の検出方法。

【請求項9】
mRNA発現の測定が、リアルタイムRT-PCR法を用いて行うことを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の検出方法。

【請求項10】
Slfn4、Itgb5、Smin3、Cxxlc、Tmem40、GplbbおよびLitafからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子、または該遺伝子のオルソログからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子のmRNA発現量を測定するためのプライマー対もしくはプローブ、またはそれらの標識物を備える、放射線被ばくの検出キット。

【請求項11】
個体における放射線被ばくの検出における、Slfn4、Itgb5、Smin3、Cxxlc、Tmem40、GplbbおよびLitafからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子、または該遺伝子のオルソログからなる群より選ばれる少なくとも1種の遺伝子の使用。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開
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