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酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜とその製造方法とこれを用いた色素増感太陽電池

国内特許コード P200017074
掲載日 2020年7月29日
出願番号 特願2007-201369
公開番号 特開2009-037878
登録番号 特許第5211281号
出願日 平成19年8月1日(2007.8.1)
公開日 平成21年2月19日(2009.2.19)
登録日 平成25年3月8日(2013.3.8)
発明者
  • 村中 武彦
  • 白土 竜一
出願人
  • 地方独立行政法人山口県産業技術センター
発明の名称 酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜とその製造方法とこれを用いた色素増感太陽電池
発明の概要 【課題】 金属酸化物多孔質膜の表面に形成される酸化亜鉛からなる立体構造体を備え、光電変換効率の高い金属酸化物多孔質膜と、このような金属酸化物多孔質膜の製造方法と、これを備えた色素増感太陽電池を提供する。
【解決手段】 光電変換素子に用いられる基板1の透明導電膜1a上に形成される金属酸化物多孔質膜2であって、前記金属酸化物多孔質膜2の表面には、酸化亜鉛からなる複数の立体構造体3が形成され、その立体構造体3は、前記金属酸化物多孔質膜2の表面から法線方向に沿って中空の円錐状又は角錐状の側面が開口して拡径するように形成されるものである。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

色素増感太陽電池は、湿式太陽電池あるいは提案者の名前を冠してグレッツェル電池とも呼ばれる歴史の浅い太陽電池である。この色素増感太陽電池では、シリコン半導体を用いることなく、二酸化チタン、有機色素、要素溶液などを用いた電気化学的なセル構造を備えていることが特徴となっている。また、材料が安価であり、製造には大掛かりな装置を用いる必要もなく、よって低コストの太陽電池として期待されている。
しかしながら、耐久性に課題を残すと共に、光電変換効率が未だ低く、これを改善しなければ実用化への道は険しいものと考えられ、様々な研究が鋭意継続されている。
光電変換効率を向上させるためには、光を吸収して電子を放出する色素の量を増やすことが重要であるため、電極として用いられる基板に形成される多孔質膜の形状を複雑化させ、その表面に担持される色素量を増加させることが望ましい。多孔質膜の色素担持の能力指標としては、ラフネスファクターがある。このラフネスファクターは、実表面積と投影面積の比として定義されるもので、これが大きいもの、すなわち、投影面積に対して実表面積が大きいものが色素担持能力の大きな多孔質膜となる。
従来、多孔質膜を形成する方法としては、基板上に、金属酸化物微粒子を分散した分散液、金属アルコキシド溶液、金属塩溶液等を、スピンコート法、ブレード法、スプレー法等により塗布し、その後、焼成するゾルゲル法が用いられていた。

しかしながら、このような方法では、得られた多孔質膜の形状が一様になるため、多孔質形状が大きく発達した立体形状を作製することが困難であった。せいぜい、金属酸化物微粒子の粒径を変化させたり、高分子微粒子を分散液や溶液に添加しておき、焼成時に高分子微粒子を熱分解により消散させたりして、細孔を形成する等の制御を行える程度であった。

これ以外の酸化亜鉛多孔質膜の製法としては、例えば特許文献1乃至4に開示されるようなカソード電析が用いられていた。カソード電析とは、金属を含有する溶液から電気化学的に還元することにより膜を形成する製法である。このようなカソード電析による低温成膜法によれば、焼成する必要がなく基板材料にプラスチックなど多種多様な材料を用いることもできる。

さらに、これ以外の酸化亜鉛多孔質膜の立体構造の製法としては、特許文献5あるいは特許文献6に開示されるように、レジストを用いた加工や磁性粒子を利用するものが提案されている。
【特許文献1】
特開2002-184476号公報
【特許文献2】
特開2003-323920号公報
【特許文献3】
特開2004-006235号公報
【特許文献4】
特開2002-093471号公報
【特許文献5】
特開2003-305700号公報
【特許文献6】
特開2005-339885号公報

産業上の利用分野

本発明は、酸化亜鉛からなる立体構造体を備えた金属酸化物多孔質膜およびその製法、ならびにこの金属酸化物多孔質膜を用いた色素増感太陽電池に関するものであり、特に金属酸化物多孔質膜の酸化亜鉛からなる立体構造体の形状制御に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
光電変換素子に用いられる基板の透明導電膜上に形成される金属酸化物多孔質膜、酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成され、その立体構造体は、前記金属酸化物多孔質膜の表面から法線方向に沿って中空の円錐状又は角錐状の側面が開口して拡径するように形成されることを特徴とする酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜。

【請求項2】
前記立体構造体の開口部の直径は1μm以上であるとともに、前記金属酸化物多孔質膜の表面から前記立体構造体の高さが1μm以上であることを特徴とする請求項1記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜。

【請求項3】
光増感色素を担持させた請求項1又は請求項2に記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜を作用極として備えることを特徴とする色素増感太陽電池。

【請求項4】
酸素供給している亜鉛を含む溶液に導電性の金属酸化物多孔質膜が形成された基板を浸漬し、酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜を製造する方法であって、前記溶液に、前記金属酸化物多孔質膜表面に吸着する不飽和結合部と結晶成長を阻害するための高分子構造部を有する添加剤を添加することを特徴とする酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法。

【請求項5】
前記添加剤の不飽和結合部は、フェニル基、アルデヒド基、芳香族アルデヒド基、ピリジン化合物、チオ尿素、アゾ化合物であることを特徴とする請求項4記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法。

【請求項6】
前記添加剤の高分子構造部は、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、尿素、ホルマリン樹脂の分子構造であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の酸化亜鉛からなる複数の立体構造体が形成された金属酸化物多孔質膜の製造方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007201369thum.jpg
出願権利状態 登録


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