TOP > 国内特許検索 > IgG結合ペプチド、及び該ペプチドによる抗体の特異的修飾

IgG結合ペプチド、及び該ペプチドによる抗体の特異的修飾

国内特許コード P200017124
整理番号 (S2017-0814-N0)
掲載日 2020年8月6日
出願番号 特願2019-525241
出願日 平成30年5月18日(2018.5.18)
国際出願番号 JP2018019287
国際公開番号 WO2018230257
国際出願日 平成30年5月18日(2018.5.18)
国際公開日 平成30年12月20日(2018.12.20)
優先権データ
  • 特願2017-118735 (2017.6.16) JP
発明者
  • 伊東 祐二
出願人
  • 国立大学法人鹿児島大学
発明の名称 IgG結合ペプチド、及び該ペプチドによる抗体の特異的修飾
発明の概要 本発明は、特異的かつ簡便に抗体を修飾することができる方法を提供すること等を課題とする。
本発明は、IgG結合ペプチド、架橋剤で修飾されたIgG結合ペプチド、該架橋剤で修飾されたIgG結合ペプチドとIgGの複合体、及び該複合体を生産する方法等に関する。
従来技術、競合技術の概要

抗体は、従来から種々の研究・開発において、標的分子の検出に多く利用されており、検出試薬や診断薬として産業面でも、極めて重要なものとなっている。また、抗体は、その標的分子に対する特異性から、疾患の治療のための医薬品としても注目されている。

抗体の機能付加のための化学修飾として、アルカリフォスファターゼ(AP)やパーオキシダーゼ(HRP)等の酵素(非特許文献1~2)、さらには放射性同位体のためのヨウ素化やキレート化合物の付加(非特許文献3)、ビオチン等といった低分子化合物による修飾がなされてきた(非特許文献4)。これらの修飾は、主にリシンのアミノ基やシステインのチオール基、及び活性化されたカルボキシル基等を介して行われており、これらは官能基について特異的だが、部位特異的ではないため、抗体の抗原結合部位への修飾等により抗体の活性を低下させるといった問題があった。また、検出の感度又は治療効果を高めるため、導入するリガンドの数を上げると、修飾されるアミノ酸残基数の増加とともに抗体の物性や構造が変化し、抗体の活性の低下又は非特異的な結合を引き起こして、治療効果や検出感度及び特異性の低下につながる。

このような問題を克服するため、特定の官能基を部位特異的に導入した抗体を使って、抗体を修飾することが行われている。例えば、非天然アミノ酸(非特許文献5~7)又はフリーのシステイン(非特許文献8~9)を導入して、特定の部位に遺伝子工学的改変により導入することで、特定の部位での修飾が可能になった。またトランスグルタミナーゼ(TG)を利用して、抗体中の天然のもしくは人工的に導入された特定のグルタミンを標的にして修飾を行うことが報告されているが(非特許文献10~11)、導入する化合物の構造や、標的とするグルタミン残基の空間的な環境によってその反応収率が大きく影響を受けることが知られている。このように部位特異的な抗体修飾技術は開発されつつあるが、多くの場合、抗体そのものを抗体工学的に改変する必要があり、その改変に伴う抗体の機能低下や開発のコスト高を考えると必ずしも有利な方法とはいえない。

産業上の利用分野

本発明は、IgG結合ペプチド、架橋剤で修飾されたIgG結合ペプチド、該架橋剤で修飾されたIgG結合ペプチドとIgGの複合体、及び該複合体を生産する方法等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
(Xaa1)NMQCQRRFYEALHDPNLNEEQRNA(Xaa2)I(Xaa3)SIRDDC(配列番号1)、
(Xaa4)FNMQCQRRFYEALHDPNLNEEQRNA(Xaa2)I(Xaa3)SIRDDC(配列番号2)、又は配列番号1若しくは2のアミノ酸配列において、Xaa1~Xaa4以外の位置で1若しくは数個のアミノ酸が付加、欠失、及び/又は置換されたアミノ酸配列を含み、
Xaa1は、リシン残基、オルニチン残基、システイン残基、アスパラギン酸残基、グルタミン酸残基、2-アミノスベリン酸残基、及びジアミノプロピオン酸残基からなる群から選択され、
Xaa2及びXaa3は、それぞれ独立に、アルギニン残基、ヒスチジン残基、アスパラギン酸残基、グルタミン酸残基、セリン残基、トレオニン残基、アスパラギン残基、グルタミン残基、チロシン残基、及びシステイン残基からなる群から選択され、
Xaa4は、グリシン残基、アラニン残基、バリン残基、ロイシン残基、イソロイシン残基、メチオニン残基、プロリン残基、フェニルアラニン残基、トリプトファン残基、リシン残基、オルニチン残基、システイン残基、アスパラギン酸残基、グルタミン酸残基、βアラニン残基、2-アミノスベリン酸残基、ジアミノプロピオン酸残基、及びNH2-(PEG)n-CO(n=1~50)からなる群から選択されるか、又は存在しない、
ペプチド。

【請求項2】
Xaa1がリシン残基、オルニチン残基、システイン残基、及びジアミノプロピオン酸残基からなる群から選択される、請求項1に記載のペプチド。

【請求項3】
Xaa1がリシン残基である、請求項2に記載のペプチド。

【請求項4】
Xaa4がグリシン残基、アラニン残基、βアラニン残基、及びNH2-(PEG)n-CO(n=1~50)からなる群から選択されるか、又は存在しない、請求項1~3のいずれか一項に記載のペプチド。

【請求項5】
Xaa4がグリシン残基であるか、又は存在しない、請求項4に記載のペプチド。

【請求項6】
Xaa2及びXaa3が、それぞれ独立に、アルギニン残基、ヒスチジン残基、及びグルタミン酸残基からなる群から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載のペプチド。

【請求項7】
Xaa2及びXaa3がアルギニン残基である、請求項6に記載のペプチド。

【請求項8】
配列番号1の5位のシステイン残基と34位のシステイン残基、及び配列番号2の6位のシステイン残基と35位のシステイン残基がジスルフィド結合又はリンカーを介して連結されている、請求項1~7のいずれか一項に記載のペプチド。

【請求項9】
FNMQCQRRFYEALHDPNLNEEQRNARIRSIRDDC(配列番号9)、
GFNMQCQRRFYEALHDPNLNEEQRNARIRSIRDDC(配列番号7)、
KNMQCQRRFYEALHDPNLNEEQRNARIRSIRDDC(配列番号4)、
GFNMQCQKRFYEALHDPNLNEEQRNARIRSIRDDC(配列番号5)、
KNMQCQKRFYEALHDPNLNEEQRNARIRSIRDDC(配列番号6)、
FNMQQQRRFYEALHDPNLNEEQRNARIRSIRDD(配列番号10)、又は
GKNMQCQRRFYEALHDPNLNEEQRNARIRSIRDDC(配列番号11)のアミノ酸配列を含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のペプチド。

【請求項10】
標識物質又は薬剤が結合している、請求項1~9のいずれか一項に記載のペプチド。

【請求項11】
配列番号1の7位のR若しくは配列番号2の8位のRがリシン残基に置換されているか、配列番号1若しくは配列番号2のC末端にリシン残基をさらに含む、請求項1~10のいずれか一項に記載のペプチド。

【請求項12】
標識物質又は薬剤が、置換リシン残基又はC末端のリシン残基に結合している、請求項11に記載のペプチド。

【請求項13】
N末端のアミノ酸がアセチル化又はアミノ化されている、請求項1~12のいずれか一項に記載のペプチド。

【請求項14】
C末端のアミノ酸がアミド化されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のペプチド。

【請求項15】
Xaa1及びXaa4が、架橋剤で修飾されているか、又はXaa4が存在しない場合には、配列番号2の1位のフェニルアラニンが架橋剤で修飾されている、請求項1~14のいずれか一項に記載の結合ペプチド。

【請求項16】
前記架橋剤が、DSG(ジスクシンイミジルグルタレート)、DSS(ジスクシンイミジルスベレート)、DMA(アジプイミド酸ジメチル二塩酸塩)、DMP(ピメルイミド酸ジメチル二塩酸塩)、DMS(スベルイミド酸ジメチル二塩酸塩)、DTBP(3,3'-ジチオビスプロピオンイミド酸ジメチル二塩酸塩)、及びDSP(ジチオビススクシンイミジルプロピオン酸)からなる群より選択される、請求項15に記載のペプチド。

【請求項17】
前記架橋剤がDSG(ジスクシンイミジルグルタレート)又はDSS(ジスクシンイミジルスベレート)である、請求項16に記載のペプチド。

【請求項18】
請求項15~17のいずれか一項に記載のペプチドとIgGとの架橋複合体。

【請求項19】
請求項15~17のいずれか一項に記載のペプチドとIgGを混合し、架橋剤で修飾されているペプチドとIgGを架橋反応させる工程を含む、ペプチドとIgGの複合体を生産する方法。

【請求項20】
請求項1~17のいずれか一項に記載のペプチド、又は請求項18に記載の複合体を含む、医薬組成物。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2019525241thum.jpg
出願権利状態 公開
特許の内容に興味を持たれた方、ライセンスをご希望の方は、下記「問合せ先」までお問い合わせください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close