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膵癌の予後マーカー、膵癌の予後診断キット及び膵癌の予後を予測するための方法

国内特許コード P200017152
整理番号 (S2017-0932-N0)
掲載日 2020年8月12日
出願番号 特願2019-532425
出願日 平成30年6月11日(2018.6.11)
国際出願番号 JP2018022186
国際公開番号 WO2019021654
国際出願日 平成30年6月11日(2018.6.11)
国際公開日 平成31年1月31日(2019.1.31)
優先権データ
  • 特願2017-145884 (2017.7.27) JP
発明者
  • 谷内 恵介
出願人
  • 国立大学法人高知大学
発明の名称 膵癌の予後マーカー、膵癌の予後診断キット及び膵癌の予後を予測するための方法
発明の概要 本発明は、高い感度と特異性を有し、且つ、膵癌患者の“予後”を予測できる癌マーカーを提供することを目的とする。
本発明に係る膵癌の予後マーカーは、タンパク質ITGB1と、タンパク質PODXL及び/またはタンパク質BCL7Bとの組み合わせ、を含むことを特徴とする。また本開示は、タンパク質ITGB1に対する抗体と、タンパク質PODXLに対する抗体及び/またはタンパク質BCL7Bに対する抗体と、を含むことを特徴とする膵癌の予後診断キット、及び膵癌の予後を予測するための方法であって、タンパク質ITGB1と、タンパク質PODXL及びタンパク質BCL7Bからなる群より選択される1以上のタンパク質の試料における免疫組織染色のスコアまたは濃度を測定する工程を含むことを特徴とする方法を包含する。
従来技術、競合技術の概要

膵癌は近年増加傾向にあり、日本人の癌による死因では、肺癌、胃癌、大腸癌に次いで第4位であり、膵癌により年間3万9千人が死亡している。膵癌は、癌の中で最も予後が悪いと言われており、その原因としては、膵癌が後腹膜臓器であるために早期発見が困難であること、及び膵癌細胞の運動性がきわめて高いため、周囲の血管、消化管、神経などへすぐに浸潤し、また、近くのリンパ節に転移したり、肝臓などへ遠隔転移したりすること等が挙げられる。膵癌は難治性癌の代表であり、生存率を挙げるには早期発見による手術が唯一の方法である。

膵癌患者全体で見ると、5年生存率は、5~10%と極めて低い値である。一方で、参考資料1には、術後症例を含む膵癌の5年生存率が示されており、ステージIA:31-39%、ステージIB:22-27%、ステージIIA:16-25%、ステージIIB:8-10%、ステージIII:0-7%、ステージIV:0-4%である(参考資料1:Lancet Oncol 2013; 14: pp. 476-85)。このように、ステージIIAとステージIIBを境にして、5年生存率、すなわち膵癌患者の予後が急速に悪くなることが示されている。

ところで、癌を診断するには生体検査が正確であるが、生体検査は患者に苦痛を与える。そこで一般的には、予備的に癌診断マーカーを用いた検査が行われる。癌診断マーカーとは、癌により生体内で特異的に産生される物質であり、その体液中量を測定することにより癌の進行を評価することができる。例えば、特許文献1には、セクレトグロビン,ファミリー1D,メンバー2およびポドカリキシン様タンパク質からなる群より選択される1以上のタンパク質を含むことを特徴とする膵癌及び膵管内乳頭粘液性腫瘍の診断マーカーが開示されている。また非特許文献1には、PODXLが膵管腺癌の診断ツールになること等が記載されている。

産業上の利用分野

本発明は、膵癌患者の“予後”を予測できる癌マーカー、当該マーカーを検出するための膵癌の予後診断キット、並びに、当該マーカーを利用して膵癌の予後を予測するための方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
タンパク質ITGB1と、
タンパク質PODXL及び/またはタンパク質BCL7Bとの組み合わせ、を含むことを特徴とする膵癌の予後マーカー。

【請求項2】
上記タンパク質ITGB1が、下記(1)~(3)の何れかのアミノ酸配列を有する請求項1に記載の膵癌の予後マーカー。
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列;
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列において1以上、10以下のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列;
(3)配列番号1に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の相同性を有するアミノ酸配列。

【請求項3】
上記タンパク質PODXLが、下記(4)~(6)の何れかのアミノ酸配列を有する請求項1または2に記載の膵癌の予後マーカー。
(4)配列番号2に記載のアミノ酸配列;
(5)配列番号2に記載のアミノ酸配列において1以上、25以下のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列;
(6)配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の相同性を有するアミノ酸配列。

【請求項4】
上記タンパク質BCL7Bが、下記(7)~(9)の何れかのアミノ酸配列を有する請求項1~3のいずれか1項に記載の膵癌の予後マーカー。
(7)配列番号3に記載のアミノ酸配列;
(8)配列番号3に記載のアミノ酸配列において1以上、10以下のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列;
(9)配列番号3に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の相同性を有するアミノ酸配列。

【請求項5】
タンパク質ITGB1に対する抗体と、
タンパク質PODXLに対する抗体及び/またはタンパク質BCL7Bに対する抗体と、を含むことを特徴とする膵癌の予後診断キット。

【請求項6】
上記タンパク質ITGB1が、下記(1)~(3)の何れかのアミノ酸配列を有する請求項5に記載の膵癌の予後診断キット。
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列;
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列において1以上、10以下のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列;
(3)配列番号1に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の相同性を有するアミノ酸配列。

【請求項7】
上記タンパク質PODXLが、下記(4)~(6)の何れかのアミノ酸配列を有する請求項5または6に記載の膵癌の予後診断キット。
(4)配列番号2に記載のアミノ酸配列;
(5)配列番号2に記載のアミノ酸配列において1以上、25以下のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列;
(6)配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の相同性を有するアミノ酸配列。

【請求項8】
上記タンパク質BCL7Bが、下記(7)~(9)の何れかのアミノ酸配列を有する請求項5~7のいずれか1項に記載の膵癌の予後診断キット。
(7)配列番号3に記載のアミノ酸配列;
(8)配列番号3に記載のアミノ酸配列において1以上、10以下のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列;
(9)配列番号3に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の相同性を有するアミノ酸配列。

【請求項9】
膵癌の予後を予測するための方法であって、
タンパク質ITGB1と、タンパク質PODXL及びタンパク質BCL7Bからなる群より選択される1以上のタンパク質の試料における免疫組織染色のスコアまたは濃度を測定する工程を含むことを特徴とする方法。

【請求項10】
上記タンパク質ITGB1が、下記(1)~(3)の何れかのアミノ酸配列を有する請求項9に記載の方法。
(1)配列番号1に記載のアミノ酸配列;
(2)配列番号1に記載のアミノ酸配列において1以上、10以下のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列;
(3)配列番号1に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の相同性を有するアミノ酸配列。

【請求項11】
上記タンパク質PODXLが、下記(4)~(6)の何れかのアミノ酸配列を有する請求項9または10に記載の方法。
(4)配列番号2に記載のアミノ酸配列;
(5)配列番号2に記載のアミノ酸配列において1以上、25以下のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列;
(6)配列番号2に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の相同性を有するアミノ酸配列。

【請求項12】
上記タンパク質BCL7Bが、下記(7)~(9)の何れかのアミノ酸配列を有する請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。
(7)配列番号3に記載のアミノ酸配列;
(8)配列番号3に記載のアミノ酸配列において1以上、10以下のアミノ酸の欠失、置換および/または付加を有するアミノ酸配列;
(9)配列番号3に記載のアミノ酸配列に対して95%以上の相同性を有するアミノ酸配列。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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