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非ヒト哺乳類の脳梗塞モデルによる観察方法及び非ヒト哺乳類の脳梗塞モデルによる観察装置

国内特許コード P200017169
整理番号 (S2017-0924-N0)
掲載日 2020年8月28日
出願番号 特願2019-537621
出願日 平成30年8月20日(2018.8.20)
国際出願番号 JP2018030683
国際公開番号 WO2019039438
国際出願日 平成30年8月20日(2018.8.20)
国際公開日 平成31年2月28日(2019.2.28)
優先権データ
  • 特願2017-158656 (2017.8.21) JP
発明者
  • 矢田 健一郎
  • 冨本 秀和
  • 溝口 明
  • 稲垣 昌樹
出願人
  • 国立大学法人三重大学
発明の名称 非ヒト哺乳類の脳梗塞モデルによる観察方法及び非ヒト哺乳類の脳梗塞モデルによる観察装置
発明の概要 【課題】 非ヒト哺乳類の脳梗塞モデルによる観察方法及び非ヒト哺乳類の脳梗塞モデルによる観察装置等を提供すること。【解決手段】 非ヒト哺乳類の両側総頸動脈遠隔閉塞モデルを用いて、麻酔下の非ヒト哺乳類の脳を観察できるように処置し、二光子レーザー顕微鏡によって、脳血管の梗塞発症前から虚血・異常収縮・再灌流までの脳梗塞病態を時間的・空間的にリアルタイムに観察する脳梗塞病態非ヒト哺乳類の観察方法によって解決される。
従来技術、競合技術の概要

脳梗塞とは、主として、脳に栄養を与える血管の閉塞または狭窄のために脳虚血を起こし、脳組織が酸素および栄養不足のために壊死になる病態を意味する。日本では、脳梗塞の患者数は約150万人であり、毎年約50万人が発症すると言われている。脳梗塞は、日本人の死亡原因の中でも5位以内に位置する。脳梗塞に罹ると、急性期の死亡を免れても、後遺症を残して長期間の介護が必要となることが多い。脳梗塞は、寝たきりの原因の約3割を占め、介護・福祉の面でも大きな課題を伴う疾患となっている。

全世界規模で、精力的に脳梗塞治療に関する研究が行われている。しかし、現在に至っても、決定的な治療方法は確立されていない。従来の治療法を発展させるだけでは、治療法としての限界が疑われるので、新たなコンセプトに基づいた治療法が切望されている。新たな治療法を確立する為には、従来の方法とは異なった方法での脳梗塞病態解明が必要である。その一つの方法として、脳梗塞病変を網羅的に観察する方法が挙げられる。しかし、現在のところ、脳梗塞病変を網羅的に観察する方法は確立されていない。
そこで、網羅的観察を行える脳梗塞モデルと観察方法の新たな開発が必要である。網羅的観察を行える脳梗塞モデルと観察方法を確立することにより、従来の観察方法では捉えることのできなかった新規病態の発見や、より確実な薬効判定など脳梗塞の病態解明、治療法の確立に大いに役立つことが期待される(特許文献1,2)。

産業上の利用分野

本発明は、非ヒト哺乳類の脳梗塞モデルによる観察方法及び非ヒト哺乳類の脳梗塞モデルによる観察装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
非ヒト哺乳類の両側総頸動脈遠隔閉塞モデルを用いて、非ヒト哺乳類の脳を観察できるように処置し、二光子レーザー顕微鏡によって、脳梗塞発症前から虚血・異常収縮・再灌流までの脳梗塞病態を時間的・空間的にリアルタイムに観察する脳梗塞病態非ヒト哺乳類の観察方法。

【請求項2】
前記非ヒト哺乳類が、マウス、ラット、ウサギ及びサルからなる群から選択される一つである請求項1に記載の脳梗塞病態非ヒト哺乳類の観察方法。

【請求項3】
前記非ヒト哺乳類が、全身に緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現したGFP非ヒト哺乳類である請求項2に記載の脳梗塞病態非ヒト哺乳類の観察方法。

【請求項4】
非ヒト哺乳類の両側総頸動脈遠隔閉塞モデルを用いて、非ヒト哺乳類の脳を観察できるように処置し、二次元レーザー血流計によって、梗塞発症前から虚血・異常収縮・再灌流までの脳血流変化を観察する脳梗塞病態非ヒト哺乳類の観察方法。

【請求項5】
非ヒト哺乳類の両側総頸動脈遠隔閉塞モデルを用いて、非ヒト哺乳類の脳を観察できるように処置し、実体顕微鏡によって、梗塞発症前から虚血・異常収縮・再灌流までの脳血管を含めた脳表形態を観察する脳梗塞病態非ヒト哺乳類の観察方法。

【請求項6】
請求項1~5のいずれか一つに記載の観察方法を使用して、薬物の脳梗塞への影響を調べる脳梗塞薬の開発方法であって、脳虚血に伴う血管の異常収縮の抑制を指標とする脳梗塞薬の開発方法。

【請求項7】
請求項6に記載の脳梗塞薬の開発方法によって開発された脳梗塞の予防及び/または治療剤。

【請求項8】
請求項6に記載の脳梗塞薬の開発方法によって見出された脳梗塞の予防及び/または治療効果を有するα-アドレナリン受容体アンタゴニスト。

【請求項9】
請求項8に記載のα-アドレナリン受容体アンタゴニストであるフェントラミン・メシレート及びその類縁化合物。

【請求項10】
非ヒト哺乳類と、この非ヒト哺乳類を麻酔下で固定する固定台と、前記非ヒト哺乳類の頸動脈の血流を遠隔的に開閉する頸動脈開閉装置と、前記非ヒト哺乳類の脳の開頭部の動画を撮影可能な撮影装置と、前記非ヒト哺乳類の脳を観察する二光子レーザー顕微鏡とを備えた脳梗塞病態非ヒト哺乳類観察装置。

【請求項11】
非ヒト哺乳類と、この非ヒト哺乳類を麻酔下で固定する固定台と、前記非ヒト哺乳類の頸動脈の血流を遠隔的に開閉する頸動脈開閉装置と、前記非ヒト哺乳類の脳表の動画を撮影可能な撮影装置と、前記非ヒト哺乳類の脳を観察する二次元レーザー血流計とを備えた脳梗塞病態非ヒト哺乳類観察装置。

【請求項12】
前記非ヒト哺乳類が、マウス、ラット、ウサギ及びサルからなる群から選択される一つである請求項10に記載の脳梗塞病態非ヒト哺乳類観察装置。

【請求項13】
非ヒト哺乳類と、この非ヒト哺乳類を麻酔下で固定する固定台と、前記非ヒト哺乳類の頸動脈の血流を遠隔的に開閉する頸動脈開閉装置と、前記非ヒト哺乳類の脳表の動画を撮影可能な撮影装置と、前記非ヒト哺乳類の脳を観察する実体顕微鏡とを備えた脳梗塞病態非ヒト哺乳類観察装置。

【請求項14】
非ヒト哺乳類と、この非ヒト哺乳類を麻酔下で固定する固定台と、前記非ヒト哺乳類の脳表の動画を二光子レーザー顕微鏡で撮影可能な撮影装置とを備えたスクリーニング装置において、前記撮影装置により撮影された動画に基づき血液脳関門を通過する物資をリアルタイムでスクリーニングする方法。

【請求項15】
非ヒト哺乳類の一過性前脳虚血及び一側頸動脈狭窄による、皮質梗塞モデル。

【請求項16】
請求項15に記載の非ヒト哺乳類の皮質梗塞モデルを用いて、皮質脳梗塞を形成した脳を観察できるように処置し、二光子レーザー顕微鏡によって、脳血管の梗塞発症前から虚血・異常収縮・再灌流までの脳梗塞病態を時間的・空間的にリアルタイムに観察する脳梗塞病態非ヒト哺乳類の観察方法。

【請求項17】
請求項6に記載の脳梗塞薬の開発方法によって見出された脳梗塞の予防及び/または治療効果を有するカルシウム・チャンネル・ブロッカー。

【請求項18】
請求項17に記載のカルシウム・チャンネル・ブロッカーであるニカルジピン及びその類縁化合物。

【請求項19】
請求項10~13のいずれか一つに記載の脳梗塞病態非ヒト哺乳類観察装置であって、前記撮影装置は、スキャナーとしてレゾナントスキャナーと、検出器として冷却高感度ガリウム砒素リン(GaAsP)検出器を備えた脳梗塞病態非ヒト哺乳類観察装置。

【請求項20】
非ヒト哺乳類の頭蓋に外方から観察可能な頭蓋開頭を設けた脳病態の非ヒト哺乳類観察用モデルを用いて、脳室内に薬剤を投与する方法であって、前記頭蓋開頭の対側の側脳室に薬剤投与用のカニューレを留置するときに、前記カニューレの開口位置をプレグマから0.5mm後方、1.0mm外側、脳表から2mmの深さとなる所定の位置に固定することを特徴とする顕微鏡観察に支障とならない脳室内への薬剤投与方法。

【請求項21】
顕微鏡を用いて対象物を観察するときに用いられる遮光デバイスであって、前記顕微鏡の対物レンズの外周径とほぼ同等の内周径と、前記対象物に遮光状態で接触する下端縁とを備え、前記顕微鏡による観察時には、当該遮光デバイスの側方からの光を遮断した状態とできる遮光デバイス。

【請求項22】
請求項10~13、19のいずれか一つに記載の脳梗塞病態非ヒト哺乳類観察装置によって撮影されたボリュームデータの網羅的解析方法であって下記ステップを備えた解析方法、(1)質的に異なる二種類の前記ボリュームデータを得るデータ取得ステップ、(2)前記データ取得ステップで得られた二種類のボリュームデータから画像を再構成する画像構成ステップ、(3)前記画像構成ステップで得られた画像について、前記質的に異なる二種類の画像が互いに異なる色となるように彩色処理を施す彩色ステップ、(4)前記彩色ステップで得られた二種類の画像を位置合わせ処理を行って重ね合わせる合成ステップ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 公開
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