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低ガンマ線感度化中性子及び粒子線用イメージングプレート UPDATE

国内特許コード P200017261
整理番号 6499
掲載日 2020年11月2日
出願番号 特願2005-205747
公開番号 特開2007-024629
登録番号 特許第4803516号
出願日 平成17年7月14日(2005.7.14)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
登録日 平成23年8月19日(2011.8.19)
発明者
  • 片桐 政樹
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 低ガンマ線感度化中性子及び粒子線用イメージングプレート UPDATE
発明の概要 【課題】 低ガンマ線感度の中性子イメージングプレートを提供する。
【解決手段】 BaFBr:Eu2+蛍光体粉末と、10B同位体の組成比が90%のホウ酸(H10BO)粉末とを、均一に混合した粉末を金属基板に塗布した後、焼結し、BaFBr:Eu2+蛍光体粉末の表面に欠陥を熱拡散により導入して、表面有感輝尽性蛍光体とし、10Bが中性子を捕獲した際放出するα粒子とLi粒子の阻止能が、バックグラウンドとなるガンマ線により発生する電子の阻止能より大きいことを利用してガンマ線に対する感度を低下させて、低ガンマ線感度中性子イメージングプレートとする。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要

中性子用イメージングプレートとしては、中性子捕獲断面積の大きなGdを含むGdを中性子コンバータとして用い、輝尽性蛍光体としてBaFBr:Eu2+を用いた中性子イメージングプレートが富士写真フィルムよりBAS-NDという商品名で市販されてきた(非特許文献1)。このイメージングプレートは、図9の従来例に示すように、輝尽性蛍光体BaFBr:Eu2+粉末と中性子コンバータGd粉末を接着剤と混ぜて基板に塗布する事により製作されてきた。しかし、この市販の中性子イメージングプレートでは、中性子コンバータとしてGdを用いているため、中性子捕獲断面積は大きいものの(n,e)反応により放出される2次電子が約80keVと小さくかつGd自体の原子番号Zが64と大きい。このため、中性子イメージを検出する上で非常に大きな性能指標であるガンマ線感度特性(γ線バッグラウンドに対する影響度)が悪いとう欠点があった。

このため、中性子コンバータとして軽い元素でかつ中性子の捕獲反応により大きなエネルギーを放出する元素を用いる必要がある。この条件に合う元素として10B(ホウ素)がある。しかし、10Bを構成元素としたSrBPO:Eu2+などの輝尽性蛍光体が色々開発されてきたが(非特許文献2)、輝尽性蛍光体内での10Bの構成割合が低いことと輝尽性発光特性もBaFX:Eu2+と比較して良くないことから市販されてはいない。

一方、低ガンマ線化を図るため、図10に示すように、無水ホウ酸(B)が低温度で溶融しガラス化することを利用して、中性子コンバータとして用いると同時に接着剤として利用するガラス状化イメージングプレートが開発された(特許文献1)。しかし、従来に比較し多少ガンマ線感度は低くなるものの十分な値ではなかった。

また、低ガンマ線感度化を目指した粒子線イメージングプレートについては、開発がほとんど行われていない。
【非特許文献1】
N.Niimura et al.: An imaging plate neutron detector,Nucl.Instrum & Methods A349, 521(1994)及び原子力工業,41[6],54(1995)
【非特許文献2】
K. Sakasai他、A SrBPO5 : Eu2+storage phosphor for neutron imaging,Apl.phys.A74,[Suppl.], S1589-S1591 (2002)
【特許文献1】
特願平2005-53919号

産業上の利用分野

本発明の低ガンマ線感度化中性子イメージングプレートは、原子炉から発生する中性子を用いた中性子散乱実験装置用の高感度・高空間分解能中性子イメージ検出器あるいは中性子ラジオグラフィ用の高感度・高空間分解能中性子イメージ検出器として使用される。また、原子炉施設内での中性子線量計測あるいは中性子分布モニタにも使用できる。さらに、原子炉で発生する中性子ビームあるいは大強度陽子加速器を用いて発生するパルス中性子ビームのプロファイルモニタとして使用される。

一方、低ガンマ線感度化粒子線イメージングプレートについては、陽子ビームあるいは重粒子線ビームなどのビームプロファイルモニタとして使用される。また、α線線量モニタあるいはα線イメージ検出器としても使用される。

特許請求の範囲 【請求項1】
10ガラスに表面有感輝尽性蛍光体粉末が分散している中性子イメージングプレートであって、輝尽性蛍光を示さないBaFX:Eu2+(X:Br,ClあるいはBrとClの混合)蛍光体粉末と、10B同位体の組成比が80%以上のホウ酸(H10BO)粉末とを、均一に混合した粉末を金属基板に塗布し、500℃以上700℃以下の温度範囲内で一定時間焼結し、BaFX:Eu2+(X:Br,ClあるいはBrとClの混合)蛍光体粉末の表面に10Bが入り込むことにより欠陥を熱拡散により導入してなることを特徴とする中性子イメージングプレート。

【請求項2】
11ガラスに表面有感輝尽性蛍光体粉末が分散している粒子線イメージングプレートであって、輝尽性蛍光を示さないBaFX:Eu2+(X:Br,ClあるいはBrとClの混合)蛍光体粉末と、11B同位体の組成比が99%以上のホウ酸(H11BO)粉末とを、均一に混合した粉末を金属基板に塗布し、500℃以上700℃以下の温度範囲内で一定時間焼結し、BaFX:Eu2+(X:Br,ClあるいはBrとClの混合)蛍光体粉末の表面に11Bが入り込むことにより欠陥を熱拡散により導入してなることを特徴とする粒子線イメージングプレート。

【請求項3】
アルミニウム板の両面に無機ガラス接着剤を塗布し、620℃以下の範囲内で焼結することを特徴とする請求項1記載の中性子イメージングプレート又は請求項2記載の粒子線イメージングプレート。

【請求項4】
金属基板としてチタン(Ti)板あるいはチタン合金板を用いることを特徴とする請求項1記載の中性子イメージングプレート又は請求項2記載の粒子線イメージングプレート。

【請求項5】
蛍光体粉末とホウ酸粉末との混合粉末に、当該混合粉末の重量の0.5%以上2%以下のNaClあるいはNaCO粉末を含有させることを特徴とする請求項1記載の中性子イメージングプレート又は請求項2記載の粒子線イメージングプレート。

【請求項6】
BaFX:Eu2+蛍光体の代わりにBaFSrX:Eu2+蛍光体を用いることを特徴とする請求項1記載の中性子イメージングプレート又は請求項2記載の粒子線イメージングプレート。

【請求項7】
蛍光体粉末とホウ酸粉末を均一に混合した粉末に、当該混合粉末の重量の0.5%から5%の重量の無機接着剤を加えたエタノールあるいはイソプロピルアルコールを混合補助剤として用いて湿式で均一に混合し、金属基板に塗布することを特徴とする請求項1記載の中性子イメージングプレート又は請求項2記載の粒子線イメージングプレート。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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