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(In Japanese)遺伝子改変非ヒト動物及びその作製方法 meetings

Patent code P200017309
File No. S2019-0251-N0
Posted date Dec 2, 2020
Application number P2019-084543
Publication number P2020-178632A
Date of filing Apr 25, 2019
Date of publication of application Nov 5, 2020
Inventor
  • (In Japanese)松川 則之
  • (In Japanese)小鹿 幸生
Applicant
  • (In Japanese)公立大学法人名古屋市立大学
Title (In Japanese)遺伝子改変非ヒト動物及びその作製方法 meetings
Abstract (In Japanese)
【課題】
 海馬由来コリン作動性神経刺激ペプチド前駆体タンパク質の機能の少なくとも一部が時期特異的又は組織特異的に喪失される遺伝子改変非ヒト動物の提供。
【解決手段】
 遺伝子改変非ヒト動物は、少なくとも一方のアレルに海馬由来コリン作動性神経刺激ペプチド前駆体タンパク質をコードする遺伝子のコーディング領域の少なくとも一部が第1のリコンビナーゼ認識配列及び第2のリコンビナーゼ認識配列で挟まれており、且つ、時期特異的又は組織特異的に発現を誘導するプロモーター制御下にあるリコンビナーゼをコードする遺伝子を染色体上に有する細胞を含む。
【選択図】
 なし
Outline of related art and contending technology (In Japanese)

アルツハイマー病の中心症状は記憶障害であり、その責任病巣は、側頭葉内側面海馬へのグルタミン酸作動性神経及び前脳基底野-海馬コリン作動性神経と考えられている。神経病理学的特徴は、老人斑、神経原線維変化、顆粒空胞変性、平野小体及び神経細胞死である。家族性アルツハイマー病及びダウン病の研究結果から、老人斑の主要構成成分であるアミロイドベータ(Aβ)タンパクが主病因であるとするアミロイドカスケード仮説(オリゴマー仮説)を基に、世界的に研究が行われているが、未だ不明な点が多く、根本的な治療法の開発には至っていない。

一方、コリン仮説を基に創薬されたコリンエステラーゼ阻害剤は、根本的治療法でないとされるが、臨床的にも認知機能を改善することが確認され、現在世界的に治療薬として使用されている。このことからも、認知機能には、中隔核から海馬に投射するコリン作動性神経が重要であることは明らかである。そのため、アルツハイマー病を始めとする認知症のメカニズムの解明及び新規治療薬の開発において、コリン作動性神経の活動は注目すべきものである。しかしながら、アセチルコリンの産生調節及びコリン作動性神経保護のメカニズムは、未だ明らかにされていない。また、上記アミロイドカスケード仮説とコリン仮説との関連性についても不明である。

発明者らはこれまでにtarget-derived trophic factor仮説を元に、内側中隔核組織培養系を用いて海馬可溶成分内に特異的に前脳基底野内側中隔核のアセチルコリン産生を促進する因子を明らかにしている。さらに、当該因子が、11アミノ酸残基からなる新規ペプチドであることを確認し、海馬由来コリン作動性神経刺激ペプチド(Hippocampal Cholinergic Neurostimulating Peptide:HCNP)と命名した(例えば、非特許文献1、2参照)。

また、発明者らはこれまでに、HCNPには187アミノ酸残基からなる前駆体タンパク質(HCNP precursor protein:HCNPpp)が存在し、HCNPはHCNPppのN末端に存在することを確認している。さらに、HCNPはこのHCNPppから特異的酵素により切断されることも明らかにしている。HCNPppは、HCNPの前駆体タンパク質であるだけでなく、ATP binding protein、フォスファチジルエタノールアミン結合タンパク質(PEBP)、c-Raf Kinase Inhibitory Protein(RKIP)や内因性serine proteaseの阻害剤等、多機能タンパク質であることが報告されている(例えば、非特許文献2~5参照)。

さらに、発明者らはこれまでに、生後2週より海馬組織特異的に強発現するカルシウム/カルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII(Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II:CaM Kinase II)プロモーターを用いたHCNPppのトランスジェニックマウス(以下、「HCNPpp Tgマウス」と略記する場合がある)を作製している(例えば、特許文献1参照)。このHCNPpp Tgマウスを用いた電気生理学的検討から、HCNPppの過剰発現が興奮性コリン作動性神経前シナプスの小胞を増加させ、後シナプスのムスカリン受容体を介して、グルタミン酸作動性神経活動である長期増強効果(Long-term potentiation:LTP)の神経活動を促進している可能性が示唆されている。

Field of industrial application (In Japanese)

本発明は、遺伝子改変非ヒト動物及びその作製方法に関する。

Scope of claims (In Japanese)
【請求項1】
 
少なくとも一方のアレルに海馬由来コリン作動性神経刺激ペプチド前駆体タンパク質をコードする遺伝子のコーディング領域の少なくとも一部が第1のリコンビナーゼ認識配列及び第2のリコンビナーゼ認識配列で挟まれており、且つ、
時期特異的又は組織特異的に発現を誘導するプロモーター制御下にあるリコンビナーゼをコードする遺伝子を染色体上に有する細胞を含む、遺伝子改変非ヒト動物。

【請求項2】
 
前記リコンビナーゼがCreリコンビナーゼであり、前記リコンビナーゼ認識配列がloxP配列である、請求項1に記載の遺伝子改変非ヒト動物。

【請求項3】
 
前記挟まれた領域が、前記海馬由来コリン作動性神経刺激ペプチド前駆体タンパク質のうち少なくともN末端から93番目から134番目までのアミノ酸残基をコードする塩基配列を含む、請求項1又は2に記載の遺伝子改変非ヒト動物。

【請求項4】
 
前記挟まれた領域が、前記海馬由来コリン作動性神経刺激ペプチド前駆体タンパク質のうち少なくともN末端から2番目から12番目までのアミノ酸残基をコードする塩基配列を含む、請求項1又は2に記載の遺伝子改変非ヒト動物。

【請求項5】
 
前記細胞が海馬を構成する神経細胞である、請求項4に記載の遺伝子改変非ヒト動物。

【請求項6】
 
同種の野生型非ヒト動物と比較して、以下に示すi)~iv)のうち少なくともいずれかの性質を示す、請求項5に記載の遺伝子改変非ヒト動物。
i)コリン作動性シナプスの萎縮;
ii)海馬におけるコリンアセチルトランスフェラーゼの発現の低下;
iii)海馬におけるアセチルコリンの分泌量の低下;
iv)海馬におけるシータ波のパワースペクトル密度の低下

【請求項7】
 
請求項1~6のいずれか一項に記載の遺伝子改変非ヒト動物の作製方法であって、
海馬由来コリン作動性神経刺激ペプチド前駆体タンパク質をコードする遺伝子のコーディング領域の少なくとも一部が第1のリコンビナーゼ認識配列及び第2のリコンビナーゼ認識配列で挟まれた配列を有する発現ベクターを胚性幹細胞に導入し、前記配列からなる核酸と、少なくとも一方のアレルの内因性の海馬由来コリン作動性神経刺激ペプチド前駆体タンパク質をコードする遺伝子の少なくとも一部と、を相同組換えする工程と、
前記相同組換え後の胚性幹細胞を用いて、前記配列からなる核酸を有する第1の遺伝子改変非ヒト動物を得る工程と、
前記第1の遺伝子改変非ヒト動物と、時期特異的又は組織特異的に発現を誘導するプロモーター制御下にあるリコンビナーゼをコードする遺伝子を染色体上に有し、前記第1の遺伝子改変非ヒト動物と同種の第2の遺伝子改変非ヒト動物と、を交配させて、時期特異的又は組織特異的に前記海馬由来コリン作動性神経刺激ペプチド前駆体タンパク質の機能の少なくとも一部が喪失される遺伝子改変非ヒト動物を得る工程と、
を備える作製方法。
IPC(International Patent Classification)
F-term
State of application right Published
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