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神経難病の画像診断薬及び体外診断薬

国内特許コード P200017318
整理番号 (S2017-0497-N0)
掲載日 2020年12月2日
出願番号 特願2018-041055
公開番号 特開2018-150296
出願日 平成30年3月7日(2018.3.7)
公開日 平成30年9月27日(2018.9.27)
優先権データ
  • 特願2017-046350 (2017.3.10) JP
発明者
  • 遠山 育夫
  • 柳沢 大治郎
  • 田口 弘康
  • 曾我部 孝行
  • 白井 伸明
  • 平尾 浩一
出願人
  • 国立大学法人滋賀医科大学
  • 滋賀県
発明の名称 神経難病の画像診断薬及び体外診断薬
発明の概要 【課題】タウオパチーのMRI診断用造影剤として好適な、タウ蛋白に対する高い結合特異性と高い検出感度とを併せ持つ物質の提供。
【解決手段】1-[6-(3',6',9',12',15'-ペンタオキサ-17',17',17'-トリフルオロヘプタデカニルオキシ)ベンゾオキサゾ―ル-2-イル]-4-(4'-ジメチルアミノフェニル)ブタ-1,3-ジエンで代表されるアニリン誘導体及び、4-[6-(3',6',9',12',15',18'-ヘキサオキサ-20',20',20'-トリフルオロエイコサニルオキシ)ナフト-2-イル]ピリミド[1,2-a]ベンゾイミダゾールで表されるナフタレン誘導体から選択される化合物又はその塩。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要

アルツハイマー病は、初老期から老年期に起こる進行性の認知症を特徴とする疾患であり、現在、国内の患者数は460万人以上と言われている。さらに今後、人口の高齢化に伴いその数は確実に増加すると予想される。アルツハイマー病の研究の進歩により、根本的治療薬開発が精力的に進められている。これらの新規薬剤を用いてアルツハイマー病治療を行うためには、アルツハイマー病を早期に且つ正確に診断する非侵襲的方法が不可欠である。

アルツハイマー病の臨床症状は、記憶障害、高次脳機能障害(失語、失行、失認、構成失行)等である。その症状は他の認知症疾患でも共通して見られることが多く、臨床症状だけでアルツハイマー病と確定診断することは極めて困難である。

一方、アルツハイマー病の特徴的な病理組織所見としては、老人斑及び神経原線維変化がある。前者の主構成成分はβシート構造をとったアミロイドβ蛋白であり、後者のそれは過剰リン酸化されたタウ蛋白である。アルツハイマー病においては臨床症状が発症するかなり前から、脳内では凝集したアミロイドβ蛋白の蓄積等の上記病理的組織変化が始まっていることが知られている。

このような観点から、近年、脳内アミロイドβ蛋白に選択的に結合するポジトロン断層撮影法(PET)及びシングルフォトン断層撮影法(SPECT)用の放射性造影剤の研究が進められている。しかしながら、それらは、11C、13N、15O、18F等の放射性核種を用いるため放射線障害による副作用が懸念されるとともに、近くにサイクロトロン施設を併設する必要があり、試薬の価格も極めて高価であることが問題になっている。そのため、放射性核種を用いない診断方法が望まれている。

放射性核種を用いない診断方法の一つとして核磁気共鳴イメージング法(MRI)がある。これまで、フッ素核磁気共鳴画像法(フッ素MR画像法)を用いて老人斑の画像化に成功したことが、本発明者ら及び理化学研究所のグループから報告されている(特許文献1~5、非特許文献1)。

タウ蛋白の異常な沈着が見られる疾患はタウオパチー(tauopathy)と称される。過剰リン酸化されたタウ蛋白の蓄積は、アミロイドβ蛋白の蓄積よりは遅れて生じてくると考えられているが、神経原線維変化はアミロイドβ蛋白の蓄積と比べて疾患の重症度と密接に関連していると考えられている。

そこで、タウ蛋白に結合するPET及びSPECT用の放射性造影剤の研究が進められており、そのような造影剤としては、例えば、特許文献6~9で報告されている。放射性核種には前述するような問題が存在しているが、今までMRIを用いて神経原線維変化の画像化に成功したことの報告はなされていない。

産業上の利用分野

本発明は、タウオパチーの画像診断薬及び体外診断薬、特に、アルツハイマー病の診断に有用な新規化合物及びその塩に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
式(1)で表されるアニリン誘導体及び式(2)で表されるナフタレン誘導体から選択される化合物又はその塩。
【化1】
(省略)
【化2】
(省略)
(式中、R1及びR2はそれぞれ独立に水素原子又はアルキルを示す。
A1及びA2のいずれか一方は水素原子を示し、他方はフッ素原子置換又は未置換のアルコキシ又は
【化3】
(省略)
を示す。ここで、R3はフッ素原子置換又は未置換のエチレン基を示し、R4はフッ素原子置換又は未置換のエチルを示し、nは1~10の整数を示す。nが2以上の整数を示す場合、R3は同一であっても、異なっていてもよい。)

【請求項2】
A1及びA2のいずれか一方が水素原子を示し、他方が
【化4】
(省略)
を示し、nが5~8の整数を示す、請求項1に記載の化合物又はその塩。

【請求項3】
標識化された請求項1に記載の化合物又はその塩。

【請求項4】
前記標識が放射性核種である、請求項3に記載の化合物又はその塩。

【請求項5】
請求項1若しくは2に記載の化合物又はその塩を有効成分とするタウオパチーのMRI用画像診断薬。

【請求項6】
請求項1、3若しくは4に記載の化合物又はその塩を有効成分とするタウオパチーのポジトロン断層撮影法(PET)用画像診断薬。

【請求項7】
前記タウオパチーがアルツハイマー病、進行性核上性麻痺、大脳皮質変性症、前頭側頭型認知症又はピック病である、請求項5又は6に記載の画像診断薬。

【請求項8】
請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物又はその塩を有効成分とするタウオパチー診断用の体外診断薬。

【請求項9】
前記タウオパチーがアルツハイマー病、進行性核上性麻痺、大脳皮質変性症、前頭側頭型認知症又はピック病である、請求項8に記載の体外診断薬。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 公開


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